最初のエルデ王、ゴッドフレイ
ごっどふれい
人物
大斧を得物とする、筋骨隆々の大男。
元は狭間の地と縁もゆかりもなかった異邦人であり、この地に戦士として攻め込んできた際、彼の地の女王であったマリカと婚姻を結び、名前をゴッドフレイに改めたという。
マリカと契りを結んだ後、最初のエルデ王となった彼は、王たる為に戦士の時代からあった強い闘志を抑えるために背中にセローシュという名の黄金の「宰相の獣」を背負ったという。
しかしそれ以降もマリカの統治を揺るぎないものにするために、彼女の敵と戦いを繰り広げ、その跡は各地に礎となって残されている。
ただ戦うべき敵が居なくなった時、彼の瞳からは祝福が失われたという。
その後は同じ境遇の者たちを率い、狭間の地の外へ戦いを求め、追放同然に去って行った。
褪せ人は彼に率いられた者たちの末裔であり、特に蛮地に由来する素性「勇者」は特に色濃くその血を引いている。
物語が始まる前はもう既に故人であったが、しかし大いなる意志に呼び戻され、再び褪せ人として復活する。
彼の目的はただ一つ、”エルデの王として、再びエルデンリングに見えること”、である。
ボスとして
他の褪せ人たちとは異なり、彼は円卓にもおらず、ましてや狭間の地で探求をしているわけでもない。
一応王都ローデイルにて、彼は幻影として褪せ人の前に立ちはだかるが、しかしそれは幻である。
だが物語の後半。黄金樹を燃やし、世界に、そして王都に灰が降り積もった時、彼の運命は主人公と交わることになる。
久しかったな、モーゴットよ
王達の間、黄金樹の内へと繋がる入り口で、かつて主人公と激闘を繰り広げたデミゴッド・祝福のモーゴットの遺体が光の粉となって消える様を見届けた後、彼はこれまでの主人公が辿った旅路とその功を讃える。
しかし彼は徐に立ち上がると、傍に突き刺していた大斧を手に取り、振り上げた。
何故なら彼の目的は、再びエルデンリングに見えること。
そしてそれが出来るのは、王となるただ一人。
二人いるのならば、いずれは相対し合う運命にある。
肩に背負ったセローシュの咆哮と共に、彼は力強く玉座の間に右足を踏み下ろした。
最初の王、ゴッドフレイ
身の丈以上の大斧を縦横に振り回す荒々しい攻撃を得意とした戦士の王。
王都ローデイルにも黄金の幻影として現れるが、彼方とは違い手に持つ斧に大きく欠けが見られるなど、過ぎた歳月を思わせる。
しかし老齢でありながらも、その衰えは一切感じさせない。
大柄な体躯でありながらも、非常に素早い身のこなしをし、距離を取ってもすぐに間を詰めてくる。
また合間合間に凄まじい踏み込みと共に玉座の間を割るほどの地鳴らし攻撃を何度も入れてくるため、呆としていると一気にHPを削られ、YOU DIEDになってしまう。
かなり蛮族じみた戦いをするのだが、それでも王者の余裕を見せ、相手が倒れたとしてもその健闘を称えてくる。
しかし、半分まで彼の体力を削り切ると...。
もう、よい
ゴッドフレイを守るかのように、霊体を解いたセローシュ。
しかしそれを止めた王は感謝の言葉と共に、彼の獣の首に手をかける。
ずっと、世話をかけたな、セローシュよ
次の瞬間、白の獣は赤い血で染まった。
噴き上がる血の雨の中で、一人と一匹は一体となり、一人の戦士が再誕の雄叫びを上げる
行儀の良い振りは、もうやめだ
戦士、ホーラ・ルー
追い詰められた王は、全力をぶつけるに足る好敵手として、セローシュの内に封じていた闘志を解放。
自らを囚らえていた「王」という殻を破り、ただのホーラ・ルーとして戦いを挑んでくる。
その戦い方はもはや蛮族というよりも獣のそれであり、斧を捨て去った捨て身の攻撃を幾度も繰り出してくる。
しかし身のこなしは格段に速くなり、大柄な体躯から繰り出される攻撃は、盾では防ぐことが不可能な掴み攻撃や相手を宙に打ち上げる程の強力な突進と、強烈な物ばかりになっている。
また衝撃波を伴う地鳴らしも更に強化され、玉座の間を割る所か、周囲の全てを巻き込み、破壊する。
もはや歩く災害としか形容詞がいないほどの強敵であり、基本的に褪せ人は回避に専念し、攻撃の止まる間隙に反撃する、所謂基本中の基本である「ヒットアンドアウェイ」の戦い方を強く求められる。
苦しい戦いを強いられることになるが、それでもパターンを掴み、適切な間を取り続ければ、自ずと勝機は見えてくるという点から、彼を良ボスと意識する褪せ人も多い。
激闘を制した後に掛けられる言葉は、新しい王への祝福の言葉でもあり、同時に彼を玉座より追放した呪いの言葉でもある。
何にせよ彼を打ち倒したことによって、褪せ人は漸く黄金樹の内にあるというエルデンリングに見えることが出来る。