形容詞的に使われ、「ゲーム用の」たとえば「ゲーミングPC」「ゲーミングスマホ」「ゲーミング・マウス」等。
前史・ゲーミングデバイス
一般的なキーボード・マウス・モニタは原価などの関係で様々な制約がある。
- 読み取り間隔が長く、細かい動きが読み取れない
- マウスを持ち上げていてもカーソルが反応してしまい、あらぬ方向にカーソルが動く
- 同時押しに反応するキーが少ない
- ゲームプレイのような極端な条件下(連打、大きな動き)での耐久性が低い
- 残像が大きい・画質設定の幅が狭い(モニター)
これらは一般的なビジネスやカジュアルな趣味の用途では問題にならないが、ゲーム、特にFPSのネット対戦などミリ秒を争うゲームの場合にはスペック不足を招くことがある。
ネット対戦で少しでも優位に立つため、高スペックを備えた周辺機器の需要が生まれた。
当初は普通の市販品の中からゲームプレイに適したデザインや性能を備えたものが「ゲーム向け」として口コミで広がったり宣伝されたりした(インテリマウスやRealForceなど)が、2000年あたりから明確にゲーム向けを謳う「ゲーミングデバイス」が登場しはじめた。
一般的なデバイスより高価だが、そのぶんハイスペックで、機能によってはゲーム以外でも役に立つことが多く「ゲームはあまりやらないが、ゲーミングデバイスを愛用する」というユーザーも一定層いる。
ゲーミング〇〇
eスポーツ、プロゲーマーといったものの知名度が高まってくるにつれ、上記のようなスマートフォンやPCやマウス・LANインタフェースやネットワークルーターといったゲームに直接関わるものだけでなく、ゲーミングチェア、ゲーミングヘッドホン、ゲーミングメガネ、ゲーミング座布団などといった様々なアイテムが生産されるようになっていった。
中には「ゲーム専用である必要があるのか?」と疑問を持ってしまうようなアイテムまで「ゲーミング化」しており、徐々に架空のゲーミングアイテムの画像がネタとして投稿されるようになっていく。
恐らくブームの火付け役になったのはTwitterに投稿されたゲーミングトイレ(外部リンク)だろう。
実際に発売されているゲーミングアイテムに準じた以下の特徴を持つことが多い。
・無駄に発光する(虹色に発光するとよりゲーミング感が高まる)
・黒を主体としたカラー
・丸みが少なく、ゴテゴテと角張った形状
・用途不明なボタンを多数搭載(実際にはユーザーが任意の機能を割り当てられたりする)
ちなみに光っているのにも一応歴史的経緯があり、1990年後半あたりから始まった「LANパーティ」と言う、PCを持ち寄ってネットワーク対戦ゲームをやるイベントの会場における自己主張が起源と言われている。
LANパーティの会場はディスプレイが見やすいように全体的に暗くされており、キーボードやマウスを見やすくすると同時に、大量のPCが並ぶ会場の中で自分のPCを主張するために光るようになったらしい。
当初は単色で明滅するぐらいがせいぜいだったが、RGB LEDが安価に調達できるようになるとゲーミングデバイスもフルカラー化が進み、虹色に輝くデバイスが現れるようになったという。