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概要編集

ゲームに特化したAndroidスマートフォンである。放熱性能を重視してボディサイズは大きめで、ゲーマーの嗜好を反映したゴツめの派手なデザインであることが多い。


スマホゲーム市場が巨大な中華圏で発達しており、日本でもnubiaの「REDMAGIC」やASUSの「ROG Phone」などが入手可能。代表的なブランドとしてかつては「Black Shark」があったが、2022年以降新機種が出ておらず、現在はスマートウォッチを細々と展開しており、スマートフォンメーカーとしては死に体である。


ゲームに特化したモデルというわけではないが、Samsungの「Galaxy」の上位機種の一部もゲーミングスマホの扱いを受けることがある。


汎用機種に比べると大きく重く防塵防水面で劣るので、普段使いには不便という声もある。近年は汎用モデルの性能向上によりゲーミングスマホは大分落ち目な傾向にあるものの、普段使い用の端末と「2台持ち」をしているユーザーもいる。


機能・性能編集

Snapdragonの上位のSoCを搭載し、画面のリフレッシュレートが高く、瞬時の操作が求められるゲームも滑らかに表示できる。大きなボディサイズを活かしてステレオスピーカーを搭載し、迫力あるサウンドでゲームを楽しめる。また、ゲームを多数インストールできるよう、大容量のストレージを搭載している。裏面や側面にタッチパッドを搭載してゲーム機のコントローラーのような操作でゲームを楽しむことができたり、物理ボタンを搭載してゲームに割り当てることができる機種もある。


特に放熱性能に優れ、負荷の高いゲームの連続プレイに比較的耐えられるのが最大の売りである。スマートフォンはボディサイズが小さいので熱がこもりやすい。普通のスマホで充電しながら負荷の大きいゲームをするとすぐに過熱してフレームレートが落ちたり(システムを熱から保護するためのサーマルスロットリングにより性能にリミッターがかかる)、最悪「温度が下がるまで利用をお控えください」などのメッセージが出て電源が落とされてしまうことがあるからだ(このため、汎用のスマホでは電源に接続しながらゲームを遊ぶのは推奨されていない)。ROG PhoneやREDMAGICなどのゲーミングスマホは充電分離(バイパス)機能を搭載しており、ゲームプレイ中は電源に接続してバッテリー消耗を抑えつつ、充電を行わないように設定することができる。


価格帯は高めであるが、ハイエンドスマホはカメラ性能を売りにしたモデルが多いのに対し、ゲーミングスマホは必ずしもカメラ性能には力を入れていない。また、FeliCaなどの電子決済機能は搭載していないこともある。このため、コンピューターとしての基本性能に特化したゲーミングスマホはコスパがよいという評価がある。


ゲーミングスマホのボディサイズが大きく放熱性能に優れるといっても、PCに比べるととても小さく、冷却ファンも搭載しないので冷却能力に余裕がない。特に夏場はゲーミングスマホであってもすぐにサーマルスロットリングが働いてしまうことは多い。ごく一部にはPCのような冷却ファンを内蔵している機種もあるが、騒音や防水ができないなどデメリットも大きいため、冷却ファンは外付けのアクセサリーとして取り付けているユーザーがほとんどである。中には専用の冷却ファンを付けることが推奨されているモデルもある。


ゲーミングPCには「ゲームはあまりやらないが動画編集などのクリエイティブ作業やローカルでの生成AIを楽しむために使っている」というユーザーも一定いるが、ゲーミングスマホをあえて非ゲーマーが使うメリットはあまりない。かつてはZoomなどのオンライン会議アプリを使う際に廉価なスマホでは熱がこもって不安定になることがあり、放熱性能が高いゲーミングスマホを使う意味があったが、スマホの性能が底上げされた現在ではメリットが薄くなった。ただ、Android向けにローカルでの画像生成ツールもちらほら出てきているので、今後の状況は変化するかもしれない。


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