ゲーミングPCの特徴
最新のゲームタイトルを快適にプレイすることができるスペックを持つパソコン。
また、スペック次第ではあるが、ゲームをやりながら配信を行い、多くの人にプレイ映像を見てもらうことも可能。PS4やPS5は「ブロードキャスト機能」としてオンライン配信機能を備えているが本格的な編集・配信はPCに分がある。MODなどPCでしか出来ないこともある。
かつてゲーミングPCと言えば、ビデオカードを搭載したデスクトップパソコンだったが、2010年代からはノートパソコンのゲーミングPC(ゲーミングノート)や超小型サイズのゲーミングミニPCもある。
性能・機能
3Dグラフィックスを高解像度・高フレームレートで表示するため、高性能なGPUと大容量のVRAMを搭載しているほか、GPUのボトルネックにならないようCPU性能も比較的高いものが多い。ゲームの中には大容量のメモリを要求するものがあるため、同年代の通常のPCよりメインメモリも多めに搭載する傾向がある。
PCゲームの主なプラットフォームがWindowsのため、OSは必ずWindowsである。当然ながらパソコンなので、普通のPCにできることはたいてい何でもできる。高画質の動画編集も普通のパソコンより快適にこなす。「画像生成AI元年」と言われた2022年以降は、人工知能の発展を追い風にAI絵師などの需要も高まっている。
ゲーミングデスクトップPC
大型のタワー型ボディが主流で、モニタ、キーボード、ポインティングデバイス、スピーカーなどは全て外付け。ノートPCより嵩張り持ち運びが難しいものの、高性能なビデオカードが使え、電源容量にも余裕がある。大画面のディスプレイでPCゲームを快適にプレイでき、一昔前のモデルであってもビデオカードを交換することで最新タイトルにも対応できる。
筐体は元々は黒基調のものが多かったが、2020年前後からは白基調のものやパステルカラーのものも増えている。また、PCにLEDを取り付けて光らせたり、筐体内にフィギュアを配置してショーケースのような演出をしたりといった「映える」趣向も流行している。
ゲーミングノート
リフレッシュレートの高い液晶や有機ELディスプレイ、バックライト付きのキーボード、ステレオスピーカーなどを内蔵している。スムーズなレスポンスで操作性に優れたタッチパッドを売りにしている機種もあるが、ゲーマーはマウスを外付けして使うことが多い。
LANパーティーやゲームイベントに気軽に持ち出せる。デスクトップに比べてずっとコンパクトで消費電力も抑えられるが、デスクトップとは異なりGPUを交換することができない。このためデスクトップに比べると陳腐化が早い。
欠点
ゲーム専用機に比べ、コスパが悪く消費電力が高い。また、ハードウェアのスペックが一定ではないのでよく調べないと「性能が足りなくて遊びたいゲームが動かない」ということもある。
「非ゲーマーが誤ってゲーミングPCを買ってしまう」ということはあまりないと思われるが、ゲームもAIイラストもやらない絵描きなどがゲーマーなどから中古のゲーミングPCを譲り受けたところでオーバースペックであり、無駄に消費電力が高くうるさいだけのパソコンでしかない。それでもデスクトップは「ゲームはあまりやらないが高性能なPCが欲しい」という層の需要が一定あるものの、ゲーミングノートは発熱が大きくパーツの寿命も短い傾向にあるから、非ゲーマーが積極的に選ぶ理由はない。高い性能を要求しないブラウザゲームやオンラインゲーム等は、普通のパソコンでも十分に遊べる。
将棋や囲碁などのボードゲームも、究極の強さを求めなければ普通のノートパソコンで十分である。近年のAI将棋ソフトに搭載されている思考ルーチンは高性能なGPUを使うことで非常に強力になるので藤井聡太のようなトップ棋士はハイスペックなPCを使っているが、プロ棋士でもなければ持て余すと思われる。
関連パーツ
GeForce:NVIDIAのGPU製品。ライバルのRADEONと一進一退の性能競争を繰り広げている。
RADEON:アドバンスド・マイクロ・デバイセズ(AMD)のGPU製品。かつては高画質で定評があった。
Core:インテルのマルチコアCPUシリーズ。i5、i7、i9がゲーミングPCに使われる。
Ryzen:AMDのマルチコアCPUシリーズ。5、7、9がゲーミングPCに使われる。