概要
主に平板状のセンサーを指でなぞり、ディスプレイ画面に映し出されたカーソルなどで指示入力する。
ポインティングデバイスのひとつで、入力パッド上で指を滑らせたり軽く叩く(「タップ」とよばれる操作)ことにより、マウスやトラックボールと同様の動作を行うもの。薄く、塵や埃などの侵入による動作不良がないため、1990年代半ば辺りからノート型パソコンに標準装備されるようになった。また、近年では複数の指の検出を行いマルチタッチ操作に対応したものも登場している。2ボタン以上のマウスのボタンの動作が困難または不可能なことや一部の操作は入力パッドのみではどのように行うか分かりづらい操作もあるため、ボタンが装備されていることが多い。
ノート型パソコンでは掌が触れることによる誤動作をできる限り避けるため、本体の手前側中央部(スペースキーの手前側)に組み込んである。また、デスクトップ型パソコン用に別売りポインティングデバイスとしても販売されている。
pixiv内ではこのトラックパッドを使って描いたイラストにこのタグがつけられている。絶対座標を送るタブレットと異なり、マウス同様相対座標で送られることと、デバイスそのものや操作のための場所をとらないことが優先されているので、絵を描こうとすると相当な慣れを必要とする難しい操作となる。
検知方式としては指が触れることによる静電容量の変化を捉える静電式が主流だが、変わったものでは光学マウスや光学トラックボールなどで実用化されている光学センサーを用いて指紋の移動を捉えるものもあり、最近ではタップ操作も認識するようになっている。
さらに変わった例では、本来マルチタッチの認識できない抵抗膜式タッチパッドで複数回の測定と演算により2点までのマルチタッチを認識できる専用ICや専用ファームウェアが実用化されている。
ノートパソコンで使われていたが、近年は二本指や三本指のジェスチャーで特別な操作ができるようになり、デスクトップパソコンでも使われるようになった。
pixivでは『pixivチャット』でタッチパッドを用いて絵を描いたり、タッチパッドで描かれた絵を投稿するユーザーも少数ながら存在する。
利点と欠点
利点
マウスやジョイスティックなどの他のポインティングデバイスに比べて、設置面積が小さい。腱鞘炎にもなりにくい。
上記のように二本指や三本指のジェスチャーを組み込むことで多彩な操作(コンテンツの拡大・縮小・回転・スクロール・画面の切り替えなど)を実現できる。
欠点
手袋をした状態で操作ができない。また、高齢者など指先が乾燥しやすいユーザーはレスポンスが悪いことがある。
また、接触によって操作しているわけではないので、操作後に指を離したときにポインターがずれる場合がある。高い精度での操作は難しく、これで絵を描くのはマウス以上に巧みな操作が求められる。
FPSなどのゲームの操作にも不向き。ノートパソコンを愛用するPCゲーマーはゲーム用のマウスやコントローラーを別途使っている。