概要
オキシタケヒコによるライトノベル。イラストはtoi8が担当。
ガガガ文庫から2014年12月に第1巻が刊行され、第7巻まで刊行中(2022年現在)。
人に憑りつき人を殺させる見えざる敵「殺戮因果連鎖憑依体」――通称「鬼」に対抗するための組織《門部》に所属する人々の戦いを描いた現代日本を舞台とした物語。
一見すると普通の退魔バトルモノだが、主人公達が敵と戦う手段として「異星人からもたらされたオーバーテクノロジーの道具」を利用している点が特徴的であり、そういったオーバーテクノロジーやそれによって生まれる平行世界や同一存在などのSF要素が物語の根幹に大きく関わっている作品である。
あらすじ
百刈圭と、乾叶――心に傷を抱えて戦う二人が遭遇したのは、歴史上、たった六体しか確認されていない《白鬼》だった。
叶の親友・結に憑依したその鬼を巡って組織が揺れる中、黒ずくめの刺客《ゲオルギウス会》が動き始める。それは日本を守護する《門部》と同じように、ヨーロッパで連綿と戦い続けてきたもうひとつの鬼狩りの組織――バチカンの狩人たちだった。
《白鬼》とは何か。二つの組織の衝突はいかなる戦いを引き起こすのか。そして、滅亡を防ぐ希望はあるのか。
登場人物
百刈 圭(ももかり けい)
本作の主人公。22歳の細目の男。普段は頼りなげ様子だが、ここぞいう時には頼りになる《門部》の筆頭封伐員。
小学5年生の秋に家族を「鬼」に憑かれた男に惨殺される。犯行現場を目撃しそのショックから廃人状態となった妹のそばにいるため《門部》に所属し、以来学校も行かずに訓練に明け暮れ、15歳の時に正式に鬼を狩る封伐員となる。
乾 叶(いぬい かなえ)
《門部》の最年少封伐員。圭の後輩。16歳の女子高生。優れた格闘能力と相手の嘘を見抜く特技を持つ。よく食べる。
中学3年生の時に両親を鬼憑きに殺害された事をきっかけに《門部》に所属する。
百刈 燈(ももかり あかり)
《門部》の現当主であり圭のひとつ下の妹。21歳。12年前の事件で廃人状態となるも、異星知性体の依代となる事で意識を取り戻す。その代償として代謝が極端に落ち、当時と変わらない姿のままでいる。
兄にセクハラする事とゲームが生き甲斐。
朋之浦 結(とものうら ゆい)
叶の幼馴染であり同級生。天文部に所属する宇宙大好きっ娘。ある日突然《白鬼》に憑りつかれた事で戦いに巻き込まれる事に。
阿黍 宗佑(あきび きょうすけ)
《門部》の当主代行。現在は一線から退いているが最強の封伐員。圭の師匠。いつもアロハシャツを着ている。
間白田 俊彦(ましらだ としひこ)
《門部》の戦略官兼技士。優秀だが性格に難あり。
貴治崎 花 (きじさき はな)
《門部》の医療部長。優秀な美人女医だが性格に難あり。