奇獣午後の日
きじゅうごごのひ
概要
岡本太郎が1967年に製作した彫像「午後の日」をモチーフとした奇獣。
帽子型円盤に搭乗する、小型(アイキャッチの絵を見る限り、タローマンの約1/4のサイズ)のエイリアンタイプの奇獣。常に仮面のような顔を手で押さえているかのような体勢をとっており、そのたたずまいはどことなくモッピーに似る。
戦力として巨大奇獣「こどもの樹」を保有しているとされる。
河童星人と結託して地球制圧の妨げとなるタローマンの暗殺を企て、いかに計画を遂行するか熟考を練り続ける……ものの、付和雷同主義と愚鈍なまでの腰の重さが蔓延しているのが玉に瑕。
活躍
奇獣傷ましき腕の事件以来、奇獣(とタローマン)の引き起こす騒ぎはすっかり減少の一途をたどっていた。地球防衛軍CBGがのんびり平和なひと時を過ごす中、ひそかに地球に侵入し、地球侵攻作戦の方針を固めるべく会議を始める。
午後の日A「過去の研究では『タローマンを上回るでたらめさ』……それが勝利のキーではないか?」
午後の日B「私も同じ意見です」
午後の日C「しかし、でたらめさで上回れば勝てるという証拠がない内は、動くべきでは……」
午後の日D「私も同じ意見です」
午後の日E「今回の地球進行作戦、成功すれば我々の評価は確実な事に……」
奇獣こどもの樹を送り込む、自らタローマンを襲撃するなど様々な策を講じるが、なんだかんだと理由をつけては結論を先延ばしにし、時間を無駄に浪費。空を眺める巨人・タローマンに見られていることに気づけなかった。
挙げ句、「第2侵攻部隊の隊長の就任祝いに送る好物を調査する」と会議の目的自体が脱線しだしたその時、無所属の巨人・タローマンに円盤を掴まれてタンバリンのごとく散々手で叩かれ、しまいにはフリスビーのように空の彼方に投げ飛ばされる。
人生うまくやろうなんて利口ぶった考えをタローマンは許さない。
自分で指一本動かさず、自分の責任に於いて何もしない……。
組織の人間関係に血道を上げていないか?
賭けるなら、自分自身に。なま身の自分に賭けるしかないんだ──そう岡本太郎も言っていた。
……その頃、河童星人は奇獣午後の日が地球侵攻作戦を遂行する様子を見に地球へ向かっていた。
河童星人「さて、奴らは上手くやっているかな?我々は、指一本動かさず、憎きタローマン諸共、地球人は滅亡だ!ハハハハ……はぁ~!?」
ところが、地球にいるはずの奇獣午後の日の円盤が、自分達の円盤の方向にすっ飛んでくる。
河童星人の円盤は急なハプニングに対応しきれずそのまま激突して地球へ墜落、さらにCBGの基地に直撃し大爆発を遂げた。果たしてCBGと河童星人の運命は……!?