1970年代のある日、世界をべらぼうなものが襲い始めた。
各地は大混乱。「なんだこれは!」の大合唱。まさに地球危うしといった状況でござあます。
概要
1970年代の日本に突如現れた、アバンギャルドな怪生物。
町を壊して人々を苦しめたり、時には人々に友好的だったり、タローマンと対決したり、特に何もしなかったりするが、行動原理は一切不明。
怪獣のような巨大な個体が多く、作中でも登場人物から「怪獣」と呼ばれたケースがいくつかある反面、知性を持つとともに等身大あるいはそれ以下のサイズを基本形態とする、所謂宇宙人・異星人に区分されるであろう奇獣も数体確認されており、かなり広い範囲をカバーしている分類である。
さらに奇獣と対峙するタローマンも、そのでたらめでべらほうな行動故に視聴者から奇獣の一種扱いされており、実際本編でも劇場版『タローマン大統領』の中で明確に奇獣の一体として扱われている。
当然、モデルとなったのは岡本太郎が生み出した数々の作品たち。
特撮技術的な面での特徴としては、操演奇獣が多いことが挙げられる(過去に岡本太郎氏がデザインを担当したパイラ人と違い、元々特撮用にはデザインされていないのでしょうがない事ではあるが……)。
ただし、人型から外れた奇獣の一部も、合成と併用してスーツによる撮影が行われている。
尚、『TAROMAN』の世界線では人が入れなさそうな造形でも、実際にスーツアクターが着込んで演じている(という設定である)が、どの方法も荒唐無稽ででたらめなものばかりである。
一覧
本編登場
※EXは帰ってくれタローマン内で登場した奇獣
話数(「本放送」話数) | 名称 | モデル |
---|---|---|
1/EX(1/劇場版) | 飛行奇獣 森の掟 | 絵画『森の掟』の怪物 |
\\ | 無籍奇獣 無籍動物 | 彫刻『無籍動物』 |
2/EX(4/劇場版) | 梵鐘奇獣 歓喜 | 梵鐘『歓喜の鐘』 |
\\ | 侵略奇獣 河童星人 | 彫刻『河童像』 |
3/EX(7/劇場版) | 予知奇獣 未来を見た | 絵画『未来を見た』 |
4/EX(9/劇場版) | 癇癪奇獣 駄々っ子 | 絵画『駄々っ子』 |
5/EX(12/劇場版) | 高速奇獣 疾走する眼 | 絵画『疾走する眼』 |
6(15) | 小型奇獣 みつめあう愛 | 絵画『みつめあう愛』 |
7/EX(20/劇場版) | 双腕奇獣 赤い手・青い手 | 彫像『手(赤・青)』 |
8/EX(23/劇場版) | 剛腕奇獣 傷ましき腕 | 絵画『傷ましき腕』 |
9(25) | 知能奇獣 午後の日 | 彫像『午後の日』 |
9/EX(25/劇場版) | 複顔奇獣 こどもの樹 | 彫像『こどもの樹』 |
10/EX(30/劇場版) | べらぼう奇獣 太陽の塔 | 彫像『太陽の塔』 |
EX(18) | ロボット奇獣 重工業 | 絵画『重工業』 |
EX(2/劇場版) | 巨顔奇獣 にらめっこ | 絵画『にらめっこ』 |
EX(10/劇場版) | 自然奇獣 石と樹 | 絵画『石と樹』 |
EX(劇場版) | 奇獣 未来を拓く塔 | 彫像『未来を拓く塔』 |
EX(劇場版) | 奇獣 リボンの子 | 彫像『リボンの子』 |
EX(劇場版) | 奇獣 あしあと | レリーフ『あしあと』 |
EX(劇場版) | 奇獣 犬の植木鉢 | 彫刻『犬の植木鉢』 |
未登場・資料のみ
「本放送」話数 | 名称 | モデル |
---|---|---|
3 | 拒否奇獣 座ることを拒否する椅子 | 彫像『座ることを拒否する椅子』 |
5 | 幻影奇獣 赤い兎 | 絵画『赤い兎』 |
6 | 誘拐奇獣 露店 | 絵画『露店』 |
8 | 変化奇獣 変身 | 絵画『変身』 |
11 | 伝説奇獣 樹霊 | 彫像『樹霊』 |
\\ | 友好奇獣 ダンス | タイル画『ダンス』 |
13 | 正義奇獣 水差し男爵 | グッズ『水差し男爵』 |
\ | 極彩奇獣 赤・青・緑 | 壁画『青』、『緑』、『赤』 |
14 | 宇宙奇獣 月の壁 | 絵画『月の壁』 |
16 | 未来奇獣 ラプラス | 映画『怪人ラプラスの出現』 |
19 | 古代奇獣 縄文人 | 彫像『縄文人』 |
21 | 否定奇獣 Mr.ノン | 彫像『ノン』 |
24 | 雷奇獣 電撃 | 絵画『電撃』 |
\\ | 雷奇獣 雷人 | 絵画『雷人』 |
27 | 神話奇獣 明日の神話 | 絵画『明日の神話』 |
\\ | (正義の)ロボット奇獣 重工業T | 絵画『重工業』 |
28 | 軍隊奇獣 トランプ | グッズ『岡本太郎のアートトランプ』 |
デザインのみ | 堪忍奇獣 桃色の犬 | 絵画『駄々っ子』 |
これらの未登場奇獣の多くは書籍『タローマンクロニクル』が初出だが、それ以前に放送されたモキュメンタリー特集番組『タローマンヒストリア』では、「青」のデザイン画が確認できる他に「タローマン総選挙の中間発表」という形で「水差し男爵」「Mr.ノン」の存在が先行して示されている。
また、「Mr.ノン」はイベント『タローマンパーク in 大府』にてデザイン画が公開されており、全てを否定する強力なビームを放つ「否定銃 デナイアル」を武器とする模様。
また、『タローマンかるた』の札の中には「にらめっこ」「石と樹」の他、第26話にかけて登場した奇獣軍団の一部と思われる「愛憎」「手の顔」の奇獣と思わしきキャラクターが確認できる。
書籍『タローマンなんだこれは入門』ではでたらめ奇獣大ずかんが掲載されており、これによりほぼ全ての奇獣の外観・データが判明した。
イベント『超凱旋!タローマン』では「こどもの樹」「にらめっこ」「石と樹」「重工業」に加えて、劇場版『奇獣大集合 タローマン大統領』に登場した「未来を拓く塔」の立体物が初展示された。これらの立体物は実際に撮影に使用されたもので、完成した映像は開催と同時期にテレビ放送された『帰ってくれタローマン』の中で披露されている。のちに「無籍動物」と「犬の植木鉢」も追加で展示された。
『奇獣大集合タローマン大統領』の劇中では野生の奇獣の中にモチーフ元そのままの「若い夢」と思しき奇獣や大権威ガ・ダーンの姿も確認されている。
関連タグ
デスモン ガンQ:同じく「奇獣」の別名を持つ怪獣たち。ガンQの方はこちらも負けず劣らずアバンギャルドである。
ギガノイド:やはりアバンギャルドな容姿の巨大な怪物で、奇獣と同じく作品名がそのまま名前になっている。こちらはクラシック音楽がモチーフ。
円盤生物:操演怪獣が多いという共通点を持つ。ただし、流石にこちらの奇獣ほどではない。