データ
別名 | 双腕奇獣 |
---|---|
身長 | 60メートル |
体重 | 8万3千トン |
出身地 | 広大な土地 |
なきごえ | オイデオイデ |
弱点 | 指は前にしか動かせないため、背後の攻撃に弱い |
概要
岡本太郎が1982年に製作したオブジェ「手」をモチーフとした奇獣。
その名の通り赤色の指を伸ばした右手の個体と、青色の指を曲げた左手の個体からなる二体一組の奇獣。手のひらには窪んだ目と口がある。
タローマンを優に超える巨体を持ち、その巨体を活かして対象をまるで粘土のごとく握りつぶしてしまう。また手招きする動作でテレパシーをかけることもできる。
ガスタンクや丸めたタローマンでボール遊びに興じたり、タローマンをジェンガに変形させて弄んだりする様子が見られた。
活躍
いくらビルを建造しても高確率でタローマンに破壊されてしまうため、日本の人口が増加したのに乗じてニュータウン開発に方針を変えた鷲野ビルヂングの社長だったが、そんな彼の願いを引き裂くかのように保有する土地の地底から突如出現。
社長「ワシの土地がぁ〜!!」
そのまま市街地に移動し、ガスタンクでキャッチボールをしていたところに時を超え愛される巨人・タローマンが現れ、そのままテレパシーをかけようとする。
だが、自身を応援する歓声や「タローマンパン」なる無認可のキャラクターグッズが売られている様子を見たタローマンは、あえて攻撃をせずに無防備に赤い手・青い手に近づいていき、左右から挟み込まれて粘土のごとくこねくり回され、次々と妙ちきりんなオブジェのような姿に変えられてしまう。
挙げ句の果てにボールのように圧縮され、キャッチボールで遊ばれる始末。
そんなタローマンのヒーローらしからぬ姿を見た町の人々はすっかり意気消沈、応援する気力も失い次々と去っていくが、これこそがタローマンの狙いであった。
高津博士「財産でも知識でも、蓄えれば蓄えるほどに人は自在さを失ってしまう。過去の蓄積にこだわるといつの間にか、堆積物に埋もれて身動きができなくなってしまう。積み重ねじゃない……『積み減らし』なのだ!」
少年「……って、岡本太郎も言ってたんだよね!」
するとグニャグニャのタローマンはそのまま形を変えて赤い手・青い手を飲み込み、指が翼になった巨大な鳥のような姿へと変化。
会社の財産をできるだけ持って逃げようとしたが、タローマンの姿を見て不自由さに雁字搦めになっていたと悟り、後を追う鷲野ビルヂングの社長を尻目に夕日へと飛び去るのだった。
社長「お~い!待ってくれ~!ワシを連れていってくれ~!」
社員「社長~!」
タローマンは、これでいいのだと思った。
ヒーローとして人気になって、好かれたり、いい気分で見られたり、評価を得たいわけではないのだから。
余談
特番『帰ってくれタローマン』では劇場版『奇獣大集合 タローマン大統領』にも登場していることが判明した。
関連項目
ギガ(ボボボーボ・ボーボボ)……相手を粘土のようにこねくり回してオブジェに変えてしまう