浮き砲台
うきほうだい
水上や海上に浮かぶ砲台
自力航行能力を持たない船台に火砲を載せたもので、
その定義は曖昧で
極端な話、火砲を装備したすべての軍艦は水に浮かんでるので浮き砲台だとも言えるが、強力な火砲を備え、自力航行能力を持たないあるいは沿岸での運用を想定した航行能力が限定的な艦艇が浮き砲台と呼ばれることが多い。またはしけやモーターボートに火砲を載せたものなど、軍艦と呼べないような何かが取り合えず浮き砲台に分類されているような例もある。
即席浮き砲台
典型例の一つとしては、はしけ(港内貨物輸送用の台船)や小型の上陸用舟艇の上に中小口径の対空砲を設置したものがある。これは極めて安価に製造できることから第二次世界大戦中に港湾や河川の防空に使用された。自力航行ができないとはいえ、タグボートで位置を変えることができるため、陸上に固定された対空陣地と比べて居場所を秘匿しやすく有利であった。特に第二次世界大戦中のソ連ではこのタイプの浮き砲台が濫造されていた。