日本国に在住する外国人のうち、朝鮮半島に由来する人たちであり、在日外国人の一種である。
概要
- この言葉の定義としては韓国併合から大東亜戦争終結までは「朝鮮半島出身で李氏朝鮮の開国以降日本に渡り居住する人々」(1)であった(これは朝鮮半島と日本の)。しかし、第二次世界大戦の結果、サンフランシスコ条約において日本が朝鮮半島を放棄した結果、朝鮮半島出身者は日本国の国籍から離脱することとなった(この際便宜上朝鮮籍というものが発生した)。
- また、朝鮮半島には朝鮮民主主義人民共和国および大韓民国という二つの国家が成立し、朝鮮半島が混沌とした状況の中、それぞれの政府からの迫害および生活が成り立たないため密航等の手段により日本に渡った人々がいた(2)。
- 時は流れ、日本に仕事や留学その他の理由により入国し長期滞在を行う人々が現れた(3)。
在日朝鮮人という言葉を定義するのは難しいが、厳密には以下の通りとなる。
(1)、および(2)のうち、現在において大韓民国の戸籍および他国の戸籍(朝鮮籍、朝鮮民主主義人民共和国の国籍を除く)を持たないもの。なお、日本に帰化した上記の国籍を持つ人が、帰化等により日本の国籍を所持した場合は通常用いられない(あまり用いられない言い方であるが韓国系日本人あるいは朝鮮系日本人となる)が、彼ら自身のアイデンティティのため、このように呼称することがある。
補足
なお、朝鮮半島の民族はすべて自分の国の主権下にあるという考えにより、
- 朝鮮民主主義人民共和国寄りの総連はこれらの人々(1)、(2)および(3)を在日朝鮮人と呼称するように主張し、
- 大韓民国寄りの民潭は在日韓国人と呼称するように主張している。
- 日本の法律上は、北朝鮮と国交が無い≒北朝鮮を国として認めていない為、外国人登録の際に北朝鮮籍を選ぶ事は不可能である。なので、北朝鮮の行政府が自国民として認め、本人も「自分の国籍は北朝鮮である」と認識している人物が日本で外国人登録をする場合は「朝鮮籍」を選択せざるを得ない。
- ただし、日本在住の朝鮮籍者の中には「南北統一まで暫定的に朝鮮籍を選んでいる」「民族的アイデンティティは韓国/朝鮮系だが、南北いずれの政府も支持していない」という者も含まれる為、日本における朝鮮籍=日本在住の北朝鮮国籍者ではない。
- 更にややこしい事に、北朝鮮の方にシンパシーを持っていても、仕事などで韓国に渡航する必要が有る為(韓国では「日本在住の朝鮮籍保持者」の渡航に制限が有る)、韓国籍を取得している者も居る。