声 - 梅原裕一郎<日>/Todd Haberkorn<英>
概要
草食獣ポポに引かせた荷車でカムラの里に商いに訪れている、白髪の竜人族の男性。
袖を余らせた着物の上にウグイス色の羽織を着ており、顔を隠す大きな御札が特徴的。
本作での所謂「雑貨屋」のポジションを担うキャラクター。半額セールがある時は「福引」のサービスも行っている。
狩猟生活に役立つさまざまなアイテムを売り買いしてくれるほか、サブキャンプの設営も担当してくれるため、円滑な狩猟生活を送る上ではなくてはならない存在である。
また、ストーリーが進むとモンスターの素材から装備品を錬成する「マカ錬金」も担当するようになり、多くのプレイヤーがお世話になる事だろう。
人物
その怪しさ満点の外見とは裏腹に、
穏やかで物腰穏やかな性格と丁寧な接客で、里の衆には篤く信頼されている。
特にヨモギの事をある理由から特に目に掛けており、彼女にうさ団子屋の経営の便宜を計ったりもしていたようだ。
主人公にも協力的で、依頼サイドクエストをこなすことで狩猟フィールドのサブキャンプ設営を行ってくれる。
探究心が強いようで、各フィールドに散らばる故人の手記を集めるよう主人公に頼んでおり、それらを一定数見せるとお礼にインテリアをくれたりする。
本来は各地で商売をする行商人であるが、とりわけカムラの里がお気に入りで、現在はこの里を拠点としている。
行商人のため、交友関係もかなり広いらしい。
札に隠された彼の素顔を知る者はほとんどいない。が、カムラの里では「かなりのイケメンなのではないか」との噂が立っているらしい。
なお、本人は素顔については「見ていて面白いものでもない」とのことだが…?
その素性については当初謎が多かったキャラクターでもあり、本人もあまり自身の過去を話したがらない。
ただ、本人や周囲の人物の話を聞いていくと、
かつては凄腕のハンターであった事、過去に何らかの理由で故郷を失ったらしいこと、生死に関わるほどの大怪我をして倒れていたところを、里の医者であるアイルーのゼンチに救われていたことが判明する。
その縁からゼンチと仲が良く、半額セールのときはゼンチが鳴り物を持って客引きをしている。
また、赤ん坊のヨモギを連れて里まで逃げ延びた重傷の「竜人族のハンター」と、彼が同一人物であることが仄めかされている。
マスターランク編となるサンブレイクでは、同郷である薬師のタドリが登場した。
彼とは手紙のやり取りはしているが、最近は会ってはいない模様。
そして二人はヨモギを「姫みこ様」と呼んでおり、やはり彼がヨモギをカムラの里に預けた張本人だという事が判明した。
余談
カゲロウと会話をしている際、台詞上でカタカナがひらがなになっている場合がある。
エルガドを「えるがど」と言ったり、人物でもロンディーネを「ろんでいぬ」、フィオレーネは「ひおれいね」と呼んでしまうなど。
曰く、外国風の発音はニガテであるらしい。
かつての得物?
ライズのVer2以降、彼から依頼サイドクエスト「カゲロウの試練」を受けられるようになった。
「腕前を示してほしい」との事で上位以上のマガイマガドを捕獲する内容になっており、
クリアすると高会心率が特徴の無属性片手剣「ニンジャソード」の製法を教えてくれる。
また依頼達成時の会話では「再び武器を取る覚悟もしていたが、貴方が居れば安心だ」というような発言をしている。
このため、「現役時代のカゲロウの愛剣がこのニンジャソードだったのではないか?」と考察されていた。
ちなみにこのニンジャソード、最終強化の「ハイニンジャソード」になると会心率100%という類を見ない性能を発揮するため、
物理攻撃力が重視されたライズ当時の環境では猛威を奮っていた(サンブレイクでは属性武器が非常に強力な環境となっている)。
関連タグ
以降、ネタバレ注意
一度は失った命
何を惜しむことがあろうか
我は不倶戴天の龍を討つ
さらばです
どうかお元気で
正体
Twitterで展開されているアナザーストーリーvol.4(タドリ宛の手紙という形)にて、その正体は
今は無きツキトの都の統治者「ミカド」に仕えていた、専属のハンター「家臣」の一人であった事が明かされた。
平和であったツキトの都は、だがある時アマツマガツチの襲来で引き起こされた「大いなる災い」に見舞われ、灰燼に帰す程に破壊し尽くされてしまう。
その中で当代の「ミカド」すらも命を落としてしまうが、
彼女は先代から一族に仕え、父のように慕っていたカゲロウに自身の娘を――「姫みこ様」、つまり後のヨモギを託したのだった。
――“この子を連れて、逃げて。この子を護って”、と。
その言葉に従い、カゲロウは壊滅する故郷ツキトに背を向け、死に物狂いで逃げ続けた。
そして逃げ延びた先、カムラの里でヒノエとミノトに発見されて一命を取りとめた亡都の「家臣」は、以降自らを「カゲロウ」と名乗るようになり、行商に励みながらもヨモギを見守る事となったのだ。
因みに、本当の名前と名を捨てた理由は後に設定資料集にて明らかとなった。
彼の本名は「アマツキ」
なんと龍神としてのアマツマガツチを称えて肖って付けられた名前だったのである。
そしてアマツマガツチが不俱戴天の仇となった事でアマツキは自らの名前を捨て去り、カゲロウという新たな通名を名乗るようになったのであった。
因縁の再会遇
そしてモンスターハンターライズ:サンブレイクの第5弾アップデートにて、
遂に件のアマツマガツチが、カムラの里近くの『獄泉郷』に襲来した。
里長フゲンからこの報を聞いたカゲロウは、自分の過去をようやく明かし、自らアマツマガツチの討伐に志願したが、
それは認められず、嵐龍討伐は主人公「猛き炎」とウツシ教官の二人が担う事になる。
だが、カゲロウは密かに主人公たちを先回りして獄泉郷に辿り着いており、
得物のニンジャソードを手に、一人アマツマガツチと対峙しようとしていた。
そしてかつて果たせなかった復讐を、今度こそ晴らすために。
…そしてそれが叶わず、自分が生きて帰れないであろうことを悟りながら。
しかしそんな彼を追って、なんとヨモギが現れる。
彼女はカゲロウが遺した手紙を読み、彼の事情を察知して引き留めるために駆けつけたのだった。
彼女の制止にも構わず、一度はアマツマガツチに向き直るカゲロウだったが、
ヨモギが涙交じりに口にした、今まで面倒を見てくれたことへの感謝の言葉に、とうとうその捨て鉢な決意を思い留まった。
遅れて到着した主人公(猛き炎)とウツシの眼の前で、彼はヨモギを狙うアマツマガツチのブレスを、愛剣を犠牲に防ぎ切った。
顔を覆う札も吹き飛ばされ、素顔を顕にしたカゲロウは、
「ミカドに託されたこの子を護り抜く」という決意を新たに、主人公たちへとアマツマガツチの討伐を託し、ヨモギと共に撤退するのであった。
そして、猛き炎とウツシよってアマツマガツチは遂に討ち取られる。
共に里へと帰還してヨモギからある事実を教えられる。
実はヨモヒはおぼろげな記憶と落ちた手紙(前述のアナザーストーリーとして出ていた手紙の模様)を拾って読んでいた事で自身の出生を知っていたのである。
それを知ったカゲロウは改めてヨモギにへの、姫みこへの忠義を尽くす事を決意するのであった。