歌う骸骨

うたうがいこつ

歌う髑髏を手に入れ財を成した男が、過去に犯した罪により復讐されるという怪談。

概要

日本および世界各国に類話が伝わる、すばらしい歌を唄う髑髏を手に入れ財を成した男が、過去に犯した罪により復讐されるという怪談で、歌い骸骨や歌う骨とも呼ばれる。

手に入れた者が善人で、髑髏を殺した者を探すために一緒に旅をするという筋のものや、踊る骸骨が登場するなど複数のバリエーションがある。

怠け者の男が同郷の友人であった働き者の男を殺してその財産を奪うものの、すぐに金は尽きてしまい途方に暮れていると、旅の途中で歌う不思議な髑髏（踊る骸骨とも）を見つけ出す。

怠け者の男はその髑髏を見世物にして大もうけし、その評判を聞いた権力者に呼び出され披露することになるが、晴れの舞台では髑髏はうんともすんともいわなかった。

権力者に恥をかかせたと怠け者の男が処刑されると、髑髏は「自身はこの男に殺されたが復讐は成就した」と高らかに歌い上げるのであった。