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声:上田燿司

お胡夷の兄。弦之介の配下の一人。

温厚かつ物静かな性格だが冷酷な二面性を持つ男。

兄妹の仲はかなり良好。ドラマCD版では鵜殿丈助に妹だけには手を出すなと脅していたり、彼女の奔放さに悩まされる一面も。

華やかな妹と比べると容姿は凡庸(目つきは鋭い)。

しかし、その外見そのものが罠とも言え、他人の顔を自分の顔に写し取ってその人物に成り済ますことが出来、声帯模写と併用して敵を欺く。

他の忍者が少なからず、異能バトルにありがちな超常の戦闘能力を有しているのに対し、左衛門の異能はいってしまえばただの「変装」であり全く戦闘向きではないが、それゆえにか「変装」を軸にした立ち回り方を極めている。

大抵の異能バトルにおいてはサブ的な役割として扱われがちな「他者の姿を真似られるだけ=敵の中にまぎれ込める」という能力が、達人が殺し合いに用いると如何に恐ろしいものとなるかを、読者に知らしめてくれるキャラである。

仲間たちの連携や協力が多かったとは言え、甲賀で最も多く戦果わ出している。

特に左衛門と抜群の相性を持つ刑部とのコンビは、敵に囲まれて動きが取りづらい左衛門を助けたり、彼が得た情報をいざという時に仲間に伝達に向かうことも可能など、刑部の単独先行を許したのは後に大きな痛手となった。

また異能が戦闘向きでない故か、体術や話術、とっさの機転や判断力、仲間との連携の手際などの基本スキルが優れており、巧みな変装と併せて数々の戦果をあげている。

作中でもっとも正統派の、忍者らしい忍者だといえる。

甲賀と伊賀の和平には従っていたが、最愛の妹を失ってからは伊賀への敵意を隠さなくなる。

お胡夷が殺されたときは彼女の血が付着した指を悲痛な顔で見つめ、唇に血を塗り付けて復讐を誓う。仇である蓑念鬼の死体を見つけたときは怒りのあまり床に叩き付けた。

(普段から冷静な左衛門が感情的になったのはこのシーンのみである)

漫画版とアニメ版では心理面の設定がやや異なる。

アニメ版では朱絹の人となりを知り密かに心を痛めるシーンが追加された。

漫画版では「女を殺したくはなかった」と呟くも妹を殺された報復と考えている。

中盤では仲間との共闘で四人も葬るが、終盤で薬師寺天膳に化けたことが仇となり、伊賀の協力者である阿福の兵士達と合流し、敵対行動を容易に取れない状況のまま取り囲まれ、その兵に紛れ込んでいた天膳の調略により、天膳ごと槍で貫かれ、全身を刺され死亡した。

奇しくも妹と同じく刺殺だった。

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