概要
CV:北川勝博
甲賀卍谷衆が一人。体毛が一切ない筋骨隆々の色白巨漢。人間の骨を素手で容易く手折り砕く怪力と、物体に溶け込み姿を消す術を操る。
性格は基本的には冷静であるものの、割りと剛毅な武闘派寄りで血の気も多め。
その外見と性格に見合わず、直接戦闘よりも偵察や奇襲などの忍びらしい隠密任務を得意とする。
術の行使中は服を着ていないため、劇中では嬉しくない全裸姿をよく晒してくれている。
また同じ甲賀の忍者、如月左衛門とは互いを補い合う名コンビである。
「透明化できる怪力の巨漢」と「誰の姿にでも変身できる男」の組み合わせは、忍者の主任務たる潜入工作において抜群のシナジーを発揮し、作中では敵地である伊賀の里にたった二人でやすやすと侵入し、伊賀衆を手玉に取って目的を達成している。
戦闘力
壁や天井、地面などに溶け込んで姿を完全に消してしまう「滅形の術」を操る。
ただの透明化や擬態とはワケが違い、実体すら消えて触れることも叶わなくなるなど、最早物体に「同化」していると言っても過言ではないほど。
術の原理は原作小説において「クラゲのように薄く透明になる」ことで地形と同化している、と説明されており、引き戸など刑部の身体よりも明らかに厚みの薄いものにも溶け込むことができる他、身体の一部のみを表出させて奇襲攻撃を行うことも可能。
また、術の行使中は気配がほぼ完全に遮断されるため、刑部自身が何かをしない限り事前の発見は困難を極め、攻撃を受けた後でも潜んでいる彼を捕捉することは不可能に近い。
しかし、術の発動と解除の前後で物体に出入りする際に時間が掛かるために致命的な隙となり得る他、術の行使中に集中を欠くと潜んでいる部分に刑部の姿が浮かび上がってしまう。
また、見た目には壁や地形に溶け込んでいるようにも見える術だが、実際には「透明化・扁平化して表面に張り付いているだけ」であるため、術の行使中でも潜んでいる部分に攻撃を受けると普通に負傷してしまううえ、塗料などを浴びせられると術の発動後でも居場所が露見してしまう弱点がある。
そのため、主に相手の背後の壁や床から忍び寄って腕を表出させ、怪力で四肢を握り砕いて動きを封じたり、首の骨をへし折って殺害すると言った奇襲戦法を用いる。
余談
前記の通り、如月左衛門とは抜群の相性を誇る名コンビであるが、作中では刑部が勝負を焦って単独行動した(&、余りにも予想外のアクシデントがあった)ことで討たれてしまう。
メタな事を言えば、この時点で伊賀側は既に「この二人がコンビを組んでる限りマトモな対処のすべが無い」という状態だったため、作劇上、仕方がない展開だとはいえるが。
アニメ版においてはこの辺りに掘り下げが行われ、刑部が単独行動したのは「幼い頃、実の父を伊賀側に殺されている」という直接的な恨みがあったこと、その状況下で、頭領である甲賀弦之介の態度が煮え切らぬことに堪忍袋の緒が切れたため、となっている。