※文章はウィキペディアより引用しています。ご了承ください。
イマジニアのファミリーコンピュータ用ゲーム第1弾。いち早くメディアミックスの手法を取り入れたWAVE JACKシリーズの第1作でもある。
黄色の大き目のパッケージには、ゲームソフトのほかに以下の物が同梱されている。
副読本 : マニュアルと短編小説を収録。ゲーム中に登場する古代文字の発音表が途中まで記され、残りはプレイヤーが推理しながら埋めていく形になっている。
カセットテープ : 荻野目洋子の主題歌と、劇中の古代言語解読の手がかりとなる歌を収録。
感性教育のしおり : 日本教育心理研究所の森山祐輔所長が提唱する、情報化社会に対応した教育法「ソフトエデュケーション」の解説。
『スーパースターフォース』に類似したシューティングゲームとアクションロールプレイングゲームの組み合わせの体裁をとるが、こうした「謎解き系シューティング」は当時のちょっとした流行であった。しかし作りこみが甘くバグが大量にあったために、購入してすぐに他のゲームに書き換えてしまうプレイヤーも多かった。
本作『銀河伝承』から始まるWAVE JACKシリーズは、受け身だったプレイヤーに対し「自分で考えて謎を解くこと」を提起したといえる。しかし不親切さが前面に出てしまったことと、購買層を絞りきれなかったことが要因となり売り上げの不振を招き、3作品で幕を下ろすことになった。
あらすじ
外宇宙に移民先を求めた地球人が、2471年にキリル星を発見してから25年が過ぎた。現在はキリル暦23年。地球人とキリル原住民は同じ惑星の上で仲良く暮らしていた。
7月初旬の夜、1万年に一度というスード流星群を見上げ、人々はその美しさに沸いていた。キリル人のキーナじいさんは「天から火の降る年には、石の悪魔が目を覚ます」と不吉な言葉を唱えていたが、誰も相手にするものはいなかった。ところがそれからほどなくして、流星群がもたらしたウイルスによって人々の皮膚が角質化する奇病が広がり始めた。混乱を避けるために一般には伏せられていたが、この「スード病」を治療する手段は発見できず、いずれ患者は全身を角質層に覆い尽くされてしまう運命だった。
キーナじいさんの言葉を思い出したサトル、ライル、リタの3人は、古くからの言い伝えとスード病に何らかの関連があるものと見て老人に会いに行った。キーナじいさんが語る「恋人を石にされた青年が、神の国におもむいて薬を持ち帰った話」と、太古の石版の文字の解読結果を照合し、ラープ星系第4惑星ホープにスード病の治療薬があることが突き止められた。3人は宇宙港管理コンピュータ「マイミ」の助けで、登録を抹消された宇宙船に乗り込み、ホープ星へと旅立つのだった。
キャラクター
- サトル
日系の少年。スペースパイロット志望で、地上探索を担当する。スード病に冒されたガールフレンドのエミリアを救うため、冒険に乗り出した。
- リタ
インド系の少女。ビルフォード医大チャドラ助教授の娘であり、薬の調合を担当する。石版の文字を解読したのも彼女である。
- ライル
欧米系の少年。機械に強く、宇宙船の改良を担当する。
- ネブラ (NEBULA)
星間移動用宇宙船。重火器ツイン砲とキャノン砲を搭載している。
- ウリュー (URYU)
地上降下用の1人乗りカプセル。
- ピノ
ホープとその衛星の地下洞窟で暮らすテレパシー人種。アイテム販売やヒントの提供でサトルたちを助ける。
ゲーム進行
スード病を治療する神の薬を得るためには、ホープ星と5つの衛星に1つずつ隠されているクリアアイテム「キルノ」を発見する必要がある。
各星に到着すると、まずネブラを操作するシューティングゲームが始まる。地上の入り口までたどり着くと一旦スクロールが停止し、降下するかシューティングを続行するかを選択する。地上活動に必要なオキシゲン(酸素)は薬による合成を除けば、空中の敵を倒すことでしか得られないので、降下前に相当量を貯めておかねばならない。
地上ではサトルを操作して探索を行う。大気が薄いので所持するオキシゲンが尽きるとライフが減り始める。
スタッフ
- キャラクターデザイン
岡崎つぐお
- 同梱された小説の著作
田部裕文
- 主題歌
ロマンティック・オデッセイ
- 作詞
森浩美
- 作・編曲
伊藤銀次
- 歌
荻野目洋子
関連商品
- 銀河伝承 オリジナル・サウンドトラック(ビクターJVC)
アナログレコード、カセットテープ、CDで発売。荻野目洋子の歌は収録されていないが、別のイメージソングが入っている。ゲームのヒントもあり。