ピクシブ百科事典は2023年6月13日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

草原の風~隠された真実の約束と~の編集履歴

2013-02-08 22:55:52 バージョン

草原の風~隠された真実の約束と~

そうげんのかぜかくされたしんじつのやくそくと

pixivで活動している草原イナロ氏が投稿している小説の第一作。

概要

風を題材にした話であるが、内容は戦いもの。

まだ小説に慣れていないため、文章が単調であるが努力している。本人曰く、秀才になりたいとのこと。

実はこの作品の物語とは別の物語があり、そちらのほうの外伝として作られたもの。

さらには草原イナロの書く小説の物語は全て繋がっている。

ジャンルは青年と少女が交わした約束の物語。




草原の風~隠された真実の約束と~


青年と少女が約束を交わしたとき世界は崩れていく


「草原には風が吹く、それはどこにでもあること」


草原には風が吹く、それは誰が決めたのだろうか?

西暦2033年、世界技術低迷化事件後の世の中は30年以上前の生活と全く変化がなかった。

人々は明日へ夢と希望を胸に、懸命に生きたのは数年も前。

便利と利用に執着しすぎた人間は不便と不利用に絶望を感じていた。

そんな世界。何もありはしないそんな世界。

草原の風は、世界に吹く。


エージェントとして活動していた式春右京(しきはる うきょう)は、クライアントの依頼により

ある工場施設へと潜入していた。裏の仕事は幼い頃より既に一人でできるようになっていた。

友達もおらず、親も知れず、ただ単身孤独の世界を生きていた。

ある事件が、彼に災いを引き起こすまでは・・・。


そんな彼は、一人のカプセルに閉じ込められた一人の少女と出会う。

名前は”ナズナ”。それ以上は何もない、薄幸の少女。

右京は彼女を開放し、そして決断した。

これは最後のチャンスではないのかと、自分は罪滅ぼしができるのではないのだろうかと。

青年はクライアントを裏切り逃走、追っ手の追跡者を跳ね除けついに暗闇へ消えうせた。

コードーネーム”草原の風”。

草原には、風が吹く。その風にはどこへだって吹くのだから・・・。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


各部

第一部「少女との出会いと約束」第1話から第6話まで

第二部「はじめての友達」第7話から第14話まで

第三部「アイ・会い・愛」第15話から

最終部「?」


※現在は22話外伝まで物語が進行中。


登場人物(主要のみ)

式春右京(しきはる うきょう)(23歳)

(異名”草原の風”)

・どこにも所属しない孤独なエージェント。物語の主人公。

黄緑の髪色と面倒くさそうな目つき、そしてタバコが目立つ。

ナズナ(後記載)と出会い、彼女に世界を見せていく。

コードネームは”草原の風”。AR”レイチューラ”の搭乗者。

かつて凄腕のエージェントに風が吹く草原で出会い。彼に戦い方を教えてもらった。

更には名刀”風華翔”(ふうかしょう)を受け取るが、これが彼の形見になってしまう。

実力は並みで、自分よりも強者は世界中に何人もいると自負していたりする。

なお、彼には身体現象は存在しない。理由は不明。願いが叶う者から除外されている。

風を嫌い、存在を拒んでいる。

相坂左京(後記)とは一時期共に旅に出ていたことがある。

左京と再会した右京は彼女と戦場を駆け抜けることになるが、彼女の能力によって

風を封じられ敗北してしまう。直ぐに再戦し、左京が本来の彼女ではないと知り、

魔槍の核を破壊するため奮闘する。説得しながらも、ついに彼女は本来の世界を取り戻す。

人を殺さないという約束を昔交わしているのだが、右京は約束を交わした人物を忘れている。

しかし、その約束だけは覚えているが、精神的に助からない人間に対しては辞さない。

過去に一度、殺人鬼として活動していたこともあるが、左京と出会い常人に戻るに至った。

ある少女との約束を交わしているが、それが誰であったかは忘れてしまっている。

”真相変革・風の暴風(ヴィーフル・ウィンディー)”

・式春右京が内に眠る風を認め、本来の力を使用するときに発現した。

この力は”風華翔”がなければ扱えず、彼のみ扱うことができる。

発動時は自身と風華翔を風が旋回し、徐々に風華翔の形状が変わっていく。

それ以外は通常時と変わらず、身体能力が著しく向上するくらい。

ただ、危機的状況に陥った時、目にスティグマが刻まれ神速の居合いの攻撃を行うことができる。

身体現象所持者にも有効であり、如何に身体現象所持者といえども直接くらえば

光の粒子となって消え去ってしまうほど。

なお、余談であるが身体現象で比べると”構成段階”より上の力でもあるため非常に強力。

彼の根源は”不明”。

"真相変革・風の螺旋(ヴィーフル・ウィンディー)”

・式春右京が刀の風華翔ではなく、銃のCZ-75・改を使用した時に扱うことができる。

作中では技の名は出てはいない。銃弾に風を付加させることで通常よりも

弾速が強力になり、致死性もありえるようになる。何よりも人を殺さないことをある少女と

約束している彼が、篠原ゆかりの(後記載)によって怒りに支配された時に

約束を破って彼女を殺そうとする。

なお、CZ-75・改は彼が同時に改造し、銃弾はカシスクリスタルで構成された魔弾が装填される。

魔弾には対身体現象所持者用としての能力が備わっており、如何に身体現象でしか倒せない者でも

この銃弾を受ければ殺すことも可能。さらには風の力も付加されることにより、威力も倍増する。

第1話で一度使用するが、それ以降はまったく使っていない。22話外伝で再び使用する。

相坂左京(後記載)曰く、絶対に彼に銃を撃たせてはいけないとのこと。

余談であるが、魔弾は常人には効果がなく。着弾しても、キズができる程度で致死傷にならない。

能力者ならば、心臓を撃たれれば確実に即死し、光の粒子となって消え去る。


ナズナ (なずな)(16歳?)

・ある研究施設でカプセルに封印されていた少女。姿は16歳ぐらいの容姿であり、

おっとりしているのが特徴。記憶がなく、自分の名前のみしか覚えていない。

第6話にて右京と約束をし、世界から飛び去った。


天村ショーコ(あまむら しょーこ)(11歳)

・一人で駄菓子屋を営む小学5年の少女。自分勝手な性格であるが、

優しさを持ち面倒見が良く、自分の意思を曲げないまっすぐな元気娘。

祖父からもらったペンダントを相坂グループに狙われているらしい。

小学校に通っていたが、経済的に余裕がなくなり休学。

一人暮らしでなんなくやっていける程度で、贅沢をしたことが一度もない。

後に式春右京と知り合い、彼によって復学させてもらった。

右京と出会い、彼に惹かれていくことになる。

これによって彼女の想いは動かされていく。

12話にて右京のAR”レイチューラ”に乗り込み、彼のサポートを行う。

ちなみに彼女は特に操作はしないが、右京のマネ事ではあるがある程度はできる。

表では出ていないが、秘密裏に彼に操作方法を教えてもらっている節がある。

14話にて冥魅と本当の友達となり、以後一緒にいたりする。

誰よりも悲しみを知る少女。実はメインヒロイン?

篠原ゆかりの(後記載)によって、拉致され中央地帯へと連れ去られた。


襟島キリト(えりしま きりと)(11歳)

・ショーコの友達で小学5年生の少年。あまり目立つようなことはしない臆病な性格。

ショーコが学校をやめたことに納得がいかない。学校のボスである外村剛にいつも

いじめられているが、そのたびにショーコの助けてもらっている。

第6話にて操られた剛との戦いによって、右京から渡されたカシスクリスタルを使用。

ついには人格が変わるなど、彼に異変が起きている。

身体現象は未だ不明であるが、いつか彼もまた戦いに身を投じることになる。

14話にてシルヴェラ(後に記載)によって、やけどを負い病院送りにされた。

そのため、しばらくは面会謝絶状態。

病室でもう一つの人格”ギリド”を知り、以降彼と共に戦う道へ赴くことになる。

ショーコが好きだが、伝えることはせず彼女を見守ることにした。


外村剛(そとむら ごう)(12歳)

・キリトが通っている小学校を牛耳るボス。自分たちの生きる東地帯に風がなくなってしまった

ことに苛立ちを感じており、そのいかりをキリトにぶつけている。

第2話にて霧崎小太郎と出会い、第3話にてカシスクリスタルに覚醒したが

その時、彼が得た身体現象は偽りで出来ているもので、彼本来の能力ではない。

身体現象”重力”の能力を得るに至るが、彼はまだその力を本格的に扱えるわけではない。

第12話にて変貌を遂げた宗次と対峙し、どうにか対抗するも彼の能力の前にどうすることも

できない。死ぬ間際に、長政の声を聞き、自らの能力の使用を試みるが・・・・。

身体現象の強化を考え、一人で鍛錬中に五人幹部のカイバルと接触し、彼との因縁が始まる。

今の自身の能力では勝てないと悟り、段階を上げ身体第二現象を発現しようとする。

・身体第一現象”発動”段階―”重力の球体”(グラヴィ・スフィア)―

剛が持つ身体現象の原型。一度、彼は霧崎小太郎(きりさき こたろう)によって彼の意思とは

違う場合で発現したが、それはあくまで彼の能力ではなかった。

それ以降、彼の能力は発動することはないが13話にてついにその力に目覚める。

彼の身体現象”重力”は、引力と離力の効果を持つ。

まだ発展途上の能力であるが、彼が考案した”形”は重力を密集させた球体だった。

能力発動時は右腕が銀色と化し、片手のみ球体を作り出すことができる。

なお、球体は投射や打撃として相手にぶつけることもでき、敵単体に重力の圧力を与える。

加えて防御としての役割もできるが、今の彼にはそこまでの力量はない。

威力的にはそれほど高くはないが、接近戦用として扱えれば活用のし甲斐がある。

ちなみに、彼の能力発動の根源は”絆”である。

・身体第二現象”構成”段階―”破れえぬ、固き絆の重力”ハイ・グラビ・フィールド”―

重力の身体第一現象が発展した姿。能力自体はまだ未知数であるが、構成段階に上がると

剛の右腕が鋼に変色し、同時に肩や背中に高角が生える。同時にその腕には第一現象の

重力の球体(グラヴィ・スフィア)がある。劇中(16話)ではまだ使用されては

いないが、簡単に説明すると第二現象は剛を”アース”として構成させる。

つまり彼は重力そのものとして、あたりにいる者たちを引き寄せることができるのだ。

遠距離にいようとも、彼の攻撃が当たらない場所にいようとも、常識をぶち壊すことができため

非常に相手にとっては厄介であり、更に付け加えると逃げることができない。

能力が同段階であろうとも、若干ながら体の自由を奪われるため苦戦を強いらせることが可能で

あるが、このとき剛もまた自由に動けないため諸刃の能力でもある。

制御系の能力であるが、自分も動けない呪縛を解くことができるらしいが未知数。


藤木長政(ふじき ながまさ)(12歳)

・剛のパートナー。いつも彼の傍にいて行動している。ノートパソコンを常時完備し

情報収集の能力に長けている。登場当時は男の子であるとされていたが、

第10話にて実は女の子であったというトンデモ設定。剛に男の子として変装することを

言われたのがきっかけ。彼の許嫁。身体現象について、ある程度理解している。

なお、剛を守るためにいろんな行動をとるため、危なっかしい。

ちなみに、一人称は”僕”。”藤木長政”というのは偽名で、本当の名前がある。


季報院宗次(きほういん そうじ)(11歳)

・ショーコやキリトの友達。友達を守るためならば、惜しみなく自信を捨てる覚悟がある。

何を考えているのか誰もわからず、自由に振る舞っている。剛にいじめられているキリトを

助けるために、自ら剛のグループに入っている。彼がキリトに暴力をしないように監視する

ことが目的である。幼い頃に起こった事件によって彼の住んでいた町が崩壊し、自信も

力尽きそうになった時にある人物によって救われた事がある。

第11話にて彼がキリト達に牙を向けたのには訳があることをまだ誰も知らない。

剛の能力によって倒され、己の弱さを自覚しある覚悟を決断した。

14話にて、自らの師匠であるシルヴェラ(後に記述)と対峙することを決意、冥魅と共に

いつか戦う運命にある。

身体現象”狂化”の能力を持つ。

・身体第一現象”発動”段階―人体活性”狂化”(アグレッシブスタイル)―

宗次が持つ身体現象の原型。カシスクリスタルによって彼が手に入れた能力。

自身の持つ実力の虚しさをどうにかして克服し、強さを求めたことで発現された能力。

これによって、人体能力のほぼ全てが強化され、攻撃力・防御力・行動力が飛躍的向上し、

アスファルトも粉砕するほどの威力を持つ。しかし、欠点としては自我を失ってしまうため

ある意味諸刃の能力とも言える。また、身体の構造を改変してしまうため、姿が獣のように

なってしまう。13話にて能力行使を行なった剛と戦い、彼の能力の前に敗北する。

ちなみに、彼の能力発動の根源は”意思”。


桜崎冥魅(かぐらざき めいみ)(11歳)

・ショーコが学校復帰の際に転校してきた謎の少女。普段はおとなしい性格であり

クラス中では表沙汰になってはいないが人気があるが、ある事がきっかけでヒステリックな

性格になる。幼少時代を紛争地帯の厳しい環境で生きており、銃の取り扱いや人の殺し方、

戦場を駆け抜ける術を教えられている。その実力を相坂グループの五人幹部の一人に

認められ、グループのために働く傭兵として引き取られた。スナイパーの腕に長けており、

20階相当の建物からの狙撃も可能とのこと。相坂グループの命令でショーコを狙うが、

式春右京によって妨害される(第10話)。AR”ローゼ”を駆り、東地域の破壊を目論む。

14話にてショーコと本当の友達となり、以後彼女らと一緒の行動を取るようになる。

宗次のことが気になるが、まだ自分の気持ちに正直になれないでいる。

育ての親であるシルヴェラ(後に記載)を、深く慕っていた。

身体現象”束縛”の能力を持つ。

・身体第一現象”発動”段階―束縛(ホールド)―

冥魅が持つ身体第一現象”発動”段階。文字通り、他者の行動を束縛する能力であり、

彼女が”ホールドアップ”と言うことで発動する。

”ホールドアップ”は、自分が見ている相手単体の動きを止めることができる。

しかし、それは彼女が別の対象を見た場合に能力の効果は消えるということであり万能ではない。

彼女はスナイパーとしての腕前があるため、スコープで捉えた相手の動きを止めることができる点で

は彼女によっては最高の能力である。

ちなみに、彼女の能力発動の根源は”敬愛”。


渦流出雲(うずりゅう いずも)(23歳)

・元相坂グループ五人幹部”フィフスファクター”であった青年。

小太郎が行動を起こした時期に、突然と命を狙われることになった。理由はただ一つ、彼は

相坂グループが隠し持っていた機密データを奪取したためである。

幼い頃に起こった事件により、自分が住んでいた町をフルートに破壊された過去を持ったため

相坂グループに反旗を翻した。

エリート街道をまっすぐ生きてきたといい、最初期の頃はかませキャラであったのは

自分を演じていたためであり、本来の彼の性格は優しく心を通わせる青年である。

かつて、一人の女性を失っており、今もそれを密かに引きずっている。

第8話にて、身体現象を発現するも自信にそれを使役するキャパが存在しないため、使用する

ことはできなかった。それ故に、彼には”能力が覚醒するまで絶対に死なない(死ねない)”

呪いが付加されている。能力発動の根源は不明。

14話にて隠し持っていたAR”バックラー”を操縦し、右京たちの加勢に来る。

相坂左京に一度、魔槍を穿たれるがそれでも彼は死ななかった。


相坂左京(あいさか さきょう)(18歳?)

・相坂財閥の令嬢。相坂宏史の孫。右京に会うため、海外からやってきた殺人鬼の少女。

幼い頃に両親を亡くしており、その際に祖父に引き取られた。

祖父から槍の技術を授けてもらい、唯一彼の弟子と言えるほどの実力を持つ。

しかしながら、教えることがなくなった相坂宏史は無理やり彼女を海外へと派遣させ、己自身の

力で生き延びて見ろと言い、以後彼女との交信を拒絶していた。

自我が形成されていない歳で未知の世界へと赴いた彼女の精神は次第に崩壊し、ついには暴走

するに至り紛争地帯では名の知れた殺人鬼として名が広がっていた。更には姿がまだ幼いため

エージェントテイルや傭兵、テロリスト達に僅かながら隙を作らせることができるため性質が悪い。

ある出来事によって、その頃の式春右京と出会い死闘を繰り広げるが、彼もまた脳のリミッターが

解除されていた状態であったため問答無用に倒される。だが、自らが行ってきたこれまでの非道に

心が痛んだのか式春右京は壊れた彼女に世界を教えるための償いをするべく、一時期共に旅に

出ていた頃がある。詳細はまだ未知数ではあるが、彼女自身の過去と彼の過去が第三部完結へと

導いていく。なお、彼女の能力は右京にとっては天敵であるらしい。

一度は右京を倒し、勝利しているが出雲の登場により彼を殺せないと知る。

その為、右京を見逃し出雲に嫌悪感を抱くようになった。

右京と二回目の戦いをし、自らの世界を取り戻した。

以降は右京や出雲同様、駄菓子屋で居候することになる。

右京に恋心を抱く、年相応の18歳?。

・執行される穿たれた魔槍(サーバル・イン・デスランサー)

相手の能力を無効化することができる魔槍の能力。

左京自体には能力はなく、魔槍の恩恵によって力を扱うことが可能。

身体現象やそれに属するあるはずがない力を無力化し、相手を圧倒することができる。

これによって、右京の風を消滅させ一度彼に勝利した。

しかし、出雲を殺害することはできず、魔槍の能力ですら彼を殺せない。

・執行される螺旋魔槍(キュウショナー・スパイラルボルグ)

右京によって本来の自分にある本当の世界を取り戻した彼女が発現した新たな能力。

長き魔槍による呪いから解放され、心の強さに比例して魔槍の核とコンタクトした状態。

今までの身体能力を大幅に向上させ、魔槍と意思と同化することにより爆発的な力を解放させる。

しかしながら、これ以上の核の意思を野放しにできないと悟った右京によって、魔槍の

核を砕かれ二度とこの力を発動することができなくなってしまう。


校長(こうちょう)(59歳)

・ショーコ達が通う学校の校長。かつて、右京を育てた元エージェントテイル第一位が

認めた老人エージェントテイル。今では本業から手を引き、校長という立場で

子供達に学業を提供している。実力は衰えてしまったが、昔はエージェントテイル第三位まで

上り詰めたことがある。

篠原ゆかりの(後記載)の身勝手な行動に悩まされている。

少なからず式春右京について知っているが、直に手を貸すことはしない。

余談であるが、相坂宏史とは少なからず面識がある。

なお、乱心状態になった篠原ゆかりのによって殺害されたことを誰も知らない。


篠原ゆかりの(しのはら ゆかりの)(27歳)

(異名”流れ行く旅人”)

・学校の教員。ショーコやキリトの担任。他人行儀が得意で、自信以外の人に

馴れ合おうとはせず関わり合いもしない。生徒がどうなろうと、学校がどうなろうと

自分には関係ないと思っている。財力に興味があり、金のためなら何でもするため

危険分子にもっとも類をなさない存在。ショーコが学校を休学することになっても、何もせず

そのままいなかった現象を起こし、校長の言葉も聞き入れないなどの態度を取った。

正体はエージェントテイル第八位”流れ行く旅人”。

ダガーといったナイフ系の武器を好み、殺人や奇襲が得意。

何人もの手練れをダガーで首元を切り刻み、生首を持ち歩いて徘徊する常人離れした

精神を持っており、人格破綻している。そのため、感情が高ぶると言葉がおかしくなる。

教師という仮面を被って、児童殺人もしたこともあり、式春右京に毛嫌いされているが

本人にとっては快楽と感じているため、やめることは一切ない。

・身体第一現象”発動”段階-”拒絶(レフューザル)”

篠原ゆかりのが持つ身体第一現象”発動”段階。

この段階では能力以外の攻撃を拒絶することができるようになる。

強いて言えば、相手が殴りかかってきても彼女には一切届かず、必ず避けてしまうということ。

刀などの刃物も降りかかる軌道が瞬時に読み取れ、見切ることも可能となる。

ただ、攻撃面としては活用できず、戦闘では常時発動できるものの突発的な力はないため

自身の持つ潜在能力と身体能力に頼らざるを得ない。

なお、効果は単体のみでの活用になり、多数による攻撃には無理がある。

・身体第二現象”構成”段階-”他者の持つ現象の影響を阻む壁(ファンタズム・ブロック)”

篠原ゆかりのがもつ身体現象”拒絶”の第二現象”構成”段階。

この段階になると、相手を直視することでその者の能力を無効化し効果を受けない。

重力による制御や束縛による拘束も拒絶し、風すらも無力とする。

しかしながら、この能力では相手を倒し得る力になれないため、能力者同士の戦いでは

若干ながら劣ってしまう。使い方次第では無敵になるが、決定打に欠ける。


霧崎小太郎(きりさき こたろう)(28歳)

・元五人幹部(フィフスファクター)の一人。第6話にて、ナズナを亡き者にしたが

右京が乗るAR”レイチューラ”の攻撃により機体ごと切られて死亡した。

身体現象”加速”の持ち主。銃を受けることはないと自信があるが、

彼曰く右京との実戦では100%勝てないと自負している。

AR”ゾルド”を駆る。


相坂宏史(あいさか ひろし)(60歳前後)

・一代で巨万の富を築いた資産家の老人。風晴市を統一する財閥グループの総帥。

ナズナの持つ秘められた力を狙い、一度は右京を雇い捕獲する予定だったが急遽、

裏切られてしまい彼の思惑通りにことが進まなかった。

ある計画のため、右京からナズナを拉致するためさまざまなエージェントを派遣する。

槍の名手と名高いため右京でも勝てるかどうかわからない。


フルート・ノースフェルス(歳不明)

・相坂グループに加担している五人幹部(フィフス・ファクター)の一人。

リーダー各であるが、何分身体現象の強力さゆえに全身を鎖による拘束によって

自由を封じられている。

かつて相坂によって渦流出雲(うずりゅう いずも)の住んでいた町を崩壊させたことがあり、

彼とは少なからず切っても切れない因縁が渦巻いている。

一度のみ出雲の反乱の際に拘束を解き、表に出たが直ぐに相坂によって回収された。

いつか出雲と戦う運命にある。


シルヴェラ・ヴォルドレッダ(36歳)

(異名”紅い髪の焔”)

・相坂グループに加担している五人幹部(フィフス・ファクター)の一人。女性。

副リーダーの地位にあり、フルートが自由に動けないために自ら幹部のまとめ役をしている。

紛争地帯で活動していたこともあり、何百人もの人々が彼女によって殺されている。

義を重んじており、彼女が認めた相坂グループを裏切るようなことは絶対にしない。

季報院宗次と桜崎冥魅の保護者で、彼らを育て上げてきた経験がある。

二人の戦い方は全て彼女から教え込まれたもので、自分以外を絶対に信じるなと強く

教え込んでいる。また、彼女からの教えを決して裏切らないようにも教育している。

第14話にて式春右京らの前に現れるが、直接戦うことなく二人と袂を別つ。

以後、宗次と冥魅と対立関係にあるが、いつか中央地帯へ赴き戦う日を待ち望んでいる。

異名については、紛争地帯で有名になりテロリスト集団から呼ばれるようになった。

身体現象所持者であるが、今のところは不明に留まる。

熱が彼女の能力に深く関わっているらしいが?


カイバル・ソルド・ヴェッテ(35歳)

(異名”戦場を白人”)

・相坂グループに加担している五人幹部(フィフス・ファクター)の一人。男性。

気性の荒い性格をしており、幹部内でシルヴェラに続く危険人物。

自らの快楽を得るには、戦場でしかありえないと自負しており、度々紛争地帯へ赴いている。

最近では相坂に要請され風晴市に帰還し、新たに東地帯を監視している。

その一件で能力の鍛錬を積む少年、外村剛(そとむら ごう)と出会う。

同じ髪色をしているため、若干ながら忌み嫌っているがそれは彼も同じことである。

剛が自身の気配を察知し挑発したため仕方がなく現れ、彼と死闘を演じることになった。

身体現象所持者で剛よりも段階が上である身体第二現象を扱う。

彼の能力についてはまだ、明らかになっていないが”斬る”ということが彼の能力に近い。

・身体第一現象”発動”段階-斬空-

カイバルが持つ身体第一現象。空気や摩擦を利用した物理的攻撃の一種。

対象に攻撃を当てなくとも、範囲1mまでなら手刀を相手に向けるだけで

相手を切り刻むことができる。彼の攻撃が空を切ろうとも、1mの距離にいる相手に

向ける行為を行うだけで相手の身体に物理的攻撃を与えることが可能。

ちなみに彼の根源は欲望。

・身体第二現象”構成”段階―我が道を汚す者、切り刻まれる運命”スレイド・スレイヴァ”-

カイバルの第一現象である”斬空”の発展した姿。剣を姿をした武器を持ち、その刀身を旋回

する空気物体が付加される。空気物体は彼が第一現象で扱っていた手刀によって放たれていた

物であり、彼が剣を振り回すだけで物体は飛んでいき、他者を切り刻む事が可能。


吉良島伍人(??歳)

・相坂グループに加担している五人幹部(フィフス・ファクター)の一人。男性。

冷静で物事を判断する科学者であるが、詳細はまだ不明。


テルミドール・オッジダルバ(25歳)

・相坂グループに加担している五人幹部(フィフス・ファクター)の一人。男性。

記憶喪失で倒れていた所を相坂宏史によって救われた過去があり、以降彼のために何かできないか

と考え、中央地帯を防衛するための黒き壁の建設を企てた。

僅か一年で完成させ、幹部の中でもその実力を認められている。

場に流されることがあり、度々と苦労するがなんとかしようとする青年。

これ以降の詳細は不明。能力持ち。



天村博士(あまむらはかせ)(死去)

・ショーコの祖父。数年前に謎の死を迎えた風晴市再建に貢献した英雄。


フェンリル・F・フローズン(歳不明)

・相坂と交信している謎の男。2025年以降、裏世界で暗躍する神出鬼没な男。

ある男が探している為、今も裏世界で逃げ回っている。全てが謎。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

*草原の風~隠された真実の約束と~外伝”幸せの箱”

2012年クリスマス投稿作品


冥魅の一件で一週間の学校閉鎖により、駄菓子屋の店番をしていた天村ショーコは

突然やってきた押し売りまがいな事をしでかす古本屋の店主に迷惑していた。

古本屋の店主は黒い汚れた本をどうにかショーコに引き取ってもらおうとしているが、

駄菓子屋経営している彼女にとっては処分する程度の価値しかない(嘘っぱちでもある)。

それでも引き下がらない古本屋の店主は、無理やり彼女に渡すと急いで立ち去ってしまう。

困ったショーコは否応なしに受け取ってしまった本を見るが、何も書かれていない。

その頃、情報屋と連絡していた右京に一つ妙な話がやってきた。

ロシアから物資を輸送していたエージェントテイルが何者かによって暗殺されてしまう

という話を聞く。代物は”異界の絵本”と呼ばれる物で、噂では風晴市に流れているという。

二人に起こった出来事が後々、あることに繋がっているということを知らずに物語は

本来とは違った未知を見せ始める・・・・。


登場人物


サンタさん(歳不明)

・良い子が知る皆のサンタクロース。倒れていたショーコと出会い、彼女を看病する。

一つのできごとによって、彼が持つ力が失われてしまっているが?


ジュベル・スリーピースクリツ(39歳)

・スリーピースクリツタウンの町長。妻子に恵まれていたが、ある事件によって妻を失う。

更に”プレゼント”事件によって自らと娘も大怪我を負ってしまったことから変貌。

プレゼント廃止を言い渡し、子供たちにサンタなどいないという現実を見せる。

黒い本を所持しているが、果たして?


ミル・スリーピースクリツ(10歳くらい)

・ジュベルの娘。10歳程度の少女。プレゼント事件によってジュベルに地下室の暗い部屋に

幽閉されている。一度も見たことのない絵本が欲しいが、父親にプレゼントは危険と言い渡され

彼女の願いは聞き届けてもらえない。一人部屋の隅で泣きながら、いつか助けてくれる人を

待っている。


天村ショーコ(16歳)

・サンタさんから渡された飴によって身体細胞を活性化させ、5年ほどの年を取った姿になった。

世界で少ししか取れない樹木から取られた木刀をサンタさんから託され、ジュベル戦で活用する。

口調も幼い頃とは違い、若干大人びているが所々は子供の状態と同じ。

また、長い髪が更に長くなるが彼女の意思を感じてか、彼女の思うように揺れる。

隠れ巨乳でもあるが、風晴市に戻れば普通に戻ってしまう。

なお木刀は今まで使っていた物ではなく、サンタさんからもらった木刀を

風晴市で常時しているという隠れ情報があるが誰も知らない。もちろん右京たちも同様。


・作品を考案した年 (2006年)

作者・編集:草原イナロ


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


○用語


・世界技術低迷化事件:2025年に突如、世界の技術能力が低下し、新たに物を開発・発案・設計を行う事ができなくなった謎の怪奇事件。誰が何のためにそのようなことをしたのかは今のところ不明。世界の技術は最低でも2000年程度の技量しかないため、2033年の時代でも現代と差がない。


・カシスクリスタル:世界技術低迷化事件が起こったときに、日本海に浮上した謎の島”アンノーン・アイランド”に隠されていたオーパーツの一つ。歴史から隠され除外された時代”古代カルバリア世紀”で生きていたとされる”幻獣・ブラストダーム”の体内で物質化される原石。”願いを叶える原石”であると伝えられ、人々に伝わっていった。


・アンノーン・アイランド:2025年、日本海に浮上した謎の島。古代文明の遺産が詰め込まれており、願いを叶える原石”カシスクリスタル”もまたここで発見されている。外部からの侵入を防除するため、日本政府は海外の人物に悟られないように隠蔽工作(いんぺいこうさく)をした。そのため、海外の国々はアンノーン・アイランドの存在を知らない。なお、島が浮上したときに日本政府以外の海外組織が潜入しており、いくつかのカシスクリスタルを盗掘されている。また、島の中心には遺跡があり中央には”幻獣・ブラストダーム”の石像が置かれている。


・エージェントテイル:依頼者(クライアント)に雇われる人。傭兵とは違って温厚派で、争い事を極端に嫌う。戦争に荷担はせず、人々のために活動する。護衛や捜査、経済界で活躍している大富豪から一般人、企業や社会で幅広く働いている。


・情報屋”エヴァーライト”:エージェントテイルに情報を提供する企業。エージェントテイルの世界ランキングの情報も備わっており、依頼者の人たちに信頼性を提供している。また、同業者の者たちも広く活用しており、エージェントテイルの中で一番の実力者が誰であるのかがすぐに分かるようにされている。なお、ランキング第1位は現在欠番、第2位~第6位までのエージェントテイルを雇うことはタブーとされている。理由としては、彼らは普通の人たちと違ってある特殊な能力を保持しているため、雇うにはそれ相応の責任を持たされる。

なお、どこにも所属しないエージェントテイルもいるため、仕事に束縛されない者もいる。


・草原の風:エージェントテイル第5位である”式春右京”(しきはる うきょう)の異名。

第1位から第6位までのエージェントテイルは異名がつけられ、彼らの情報は一切口外されないようにトップシークレットとされている。異名はそのために使われている。ちなみに、この異名は右京が考えたものではなく、彼がエージェントテイルとして有名になったときに勝手につけられていた。なお、右京自身は異名をあまり好かないでいる。


・名刀:風華翔(ふうかしょう):”式春右京”が使っている名刀。物心ついたときには既に持っており、彼とともにこれまで戦い続けてきた。


・AR(アームド・レイティシス):カシスクリスタルを媒体にして起動する機械兵器。世界技術低迷化以降、ある科学者達が結集して設計・開発を行った試作人型機動兵器。この機体を所持している国はどこにもなく、ある傭兵組織と科学者達のみ試作型を持っている。”式春右京”は傭兵組織と何らかの関わりを持っており、実験データを入手するための口実で彼にARが託されている。水中、陸上に特化され、カシスクリスタルを媒体にした機体は人類の新たな革新を思わせると考えられている。現段階では試作型のARのみしか存在しないが、2040年以降に発展型が登場する。ARは人類に何を見せるのだろうか?


・AR・レイチューラ:右京が託された試作型人型機動兵器。青のカラーリングを施された機体で、汎用性に優れている。形式ナンバーは、TAR-07。世界で7番目に開発されたため07とされた。水中戦・陸戦に対応されているARのため、それぞれの地形に合った戦いを行うことができる。さらにこのレイチューラには解明されていないブラックボックスが備わっている。ブラックボックスに備わっている謎のシステムがあり、それを発動するには機体に二人乗っていなければならない。理由は不明であるが、既にこのシステムを考案した科学者は亡くなっているため解読は不可能と言えよう。固有武装としてレイチューラ専用の長刀が背中に装備されており、近接専用の戦いを行う。それ故に遠距離からの攻撃には対処することができない。この機体の発案者は接近戦のみを想定した設計に着手したため、是が非でも遠距離に特化したモノは取り付けないとした。


・AR”ローゼ”:冥魅が駆る人型機動兵器。赤のカラーリングを施された機体であり、射撃に

優れている。形式ナンバーは、TAR-04。世界で四番目に開発されたため04とされている。

主に陸戦に対応されているが、水中や空中にいる対象への攻撃策は備わっている。

レイチューラとの違いは、ブラックボックスであるシステムが組み込まれていない。

さらには二人乗りではないため、一人での操縦が可能であるが操作面で苦労する。

この機体を設計した科学者はレイチューラにブラックボックスを備えた科学者同様亡くなっている。

設計図だけが残された本機体は、レイチューラを製作した科学者が開発させており、

二機の武装はある程度酷似している点がある。なお、製作した科学者は現在行方不明。

接近戦では本来の力を発揮できないが、遠距離戦では最高の能力を発揮する。

ローゼ専用に備われている長距離砲”ヘル・ローズ・スナイパー”は、三秒で対象を狙い撃つ道理が

成り立っており、距離が離れている或いはローゼを発見できない対象は餌食となる。

右京はこれに苦戦を強いられるも発射されるタイミングを読んで、打たれる前に回避することに

成功しているが何度も避けることは難しい。

そのほか、両足には水中を対象にした攻撃法として魚雷が備わっている。

腰部分にはミリアル・マシンガンが二基と、爆弾としてグレネードが四基を常備している。

余談ではあるが、この機体は本来冥魅の物ではなく、彼女の師匠の機体でもある。


・AR”バックラー”:出雲が駆る人型機動兵器。カラーリングが施されておらず、灰色の装甲

のまま使用されている。武装は両腕の大きな腕のみ、固有武装のみしかあつかうことができず

ある意味で試作段階の機体。形式ナンバーは、TAR-05。世界で五番目に開発されたので

科学者からは05と称されている。陸戦と海戦を得意としており、なおかつ近接での戦いを好む。

設計した科学者は汎用な機体をベースに作り上げようとしたが、それにともない固有武装を

持たないものを設計したが、開発は難航してしまったため敢えて固有武装のみを駆使するように

開発した。そのため、巨大な両腕での攻撃しか行うことができないが、拳による圧力での攻撃を

可能としており、若干ながら遠距離相手にも対応可能。しかしながら、万能な機体として期待され

ていた本機体は未だに改良の余地があるため、秘密裏に改良型が開発されていたりする。

科学者たちは、05シリーズは正規量産型として配備したいと強く思っているが、一人だけ05と

しての能力を生かしたいと独自による開発を行っているため、固有の武装を装備した05はまだ

設計されていると言っても良い。他の機体と違い、格闘戦用として今は作られている。

時代が進むことにより、新たな05シリーズが作られていく。


・身体現象:カシスクリスタルを使用し、願いを叶えた者が得る謎の能力。この能力が発見されてから今作で言うと8年近く経つが、未だに解明されていない点がいくつかある。噂ではカシスクリスタルがない、2025年以前よりも身体現象を扱うことのできる者達が複数存在しているとの話もある。しかし、時代が経つにつれ身体現象は消えつつあるとの話もあり、知らない間に能力自体も消滅していく傾向にある。身体現象とは、その人物が願いを叶えたときに得る能力。個人ごとに得る力が異なる場合もあれば、まったく同じ場合もあるため技量の差に影響が起こる時もある。今作では”霧崎小太郎(きりざき こたろう)”が加速という身体現象を発動したが、これも彼固有の能力ではない。世界中に数人は”加速”の能力を持っている可能性は否めない。そして、能力には身体強化系と属性系、空間系に分かれている。先ほどの”加速”は身体強化系の属している。属性系については現段階で覚醒しているのは”外村剛(そとむら ごう)”の”重力”のみである。ちなみに、属性系の能力はあまりにも希少価値が高く、その人物の持つ願いに左右される。彼の場合は、”諦めを認めない”という根源によって発現しており、その根源が属性系の能力を引き起こしたのかは不明であるが、その素質はあると思われる。また、重力は空間系としても扱うため、彼にとっても戦いにおいてご都合主義の能力と言って他ならない。しかし、能力の未熟さ故彼はそれほど能力を発揮していない。空間系については、未知数であり一番の希少種であると言える。身体現象を得た人物は、死んだ後に身体を粒子に分解され世界から消え去るなど、最初からいなかったように扱われる。だが、その人物を知っている人物から記憶が消えることはないので、初めからいない存在としては認識されない。”思い”の力を消え去ることはできないのである・・・。


・身体第一現象(発動段階)

能力を持つ人物が基本的に扱える程度の力を持つ。現在はこの段階しか確認されていない。

基本的な力であるため、基礎を学ばなければ到底能力の使役は難しい。


・身体第二現象(構成段階)

能力を持つ人物が基本的に扱える程度の力を応用し具現化させるに至った現象。

自身の能力を引き出すのに必要なファクターである根源を知ることができたとき発動できる。

この域に達することで少なくとも、能力持ちと対等に渡り合えるようになっていく。

      

・七本の魔槍:隠された時代”古代カルバリア世紀”にて、とある名工が作り上げた槍。

それぞれ願いを叶える石から生成され、槍には核としてカシスクリスタルが埋め込まれている。

魔槍には石を通して意思がある。言葉もあり自我もある彼らは、自らを扱う者を代替として

扱い戦場を駆け抜けてきた。しかしながら、魔槍の全てが自分勝手に行動しているわけではなく

相坂左京が持っているキュウショナーの歪んだ意思とは違い、望んで力を欲する者に助力する

意思もいる。魔槍を持つ人間の心と魔槍の意思が同等に強ければ、コンタクトすることができ、

強力な力を発揮することが可能となる。だが、人間の心が弱ければ徐々にその意思を石が支配し、

やがては石の意思が表に出てしまい、二度と人間の意思が戻ることはない。

これを右京曰く、本当の意味で死ぬということ。余談であるが、浸食されている者は自分の意思が

飲み込まれていることに気付かない。強気心を持つ者以外は諸刃の武器と言える。


・風晴市:本作の舞台。技術低迷下以降に、風に目を付けた天村博士はこの市に風を呼び込ぶ研究を行い、見事その成果を挙げている。風の吹く市として有名になり、観光客が賑わっている。風晴市は大きく、東西南北中央の5つに地域分けをされている。北は海に面しているため、漁業が盛んである地域で専ら漁師達が仕事をしている。南は他市からも人がやってくるショッピングモール。さまざまなアトラクションや、娯楽施設があり若者が年中通っている。観光客も大体はここにやってきては、名産品を購入する人がいるとか。西は貴族街であり、経済によって成り立つ人々が住んでいる地域。滅多に外部の人間や平民がやってくることはない。なおかつ、彼らは自分たち以外の人達に平等すら思っていない。東は山に囲まれ、発展途上の田舎を思わせるほど衰退している場所。所々に大きな建物や家々が立ち並んでいるが、人口はあまりない。また、ほとんどが老人達が住んでいるため、介護施設が多く目立つ。さらに問題があり、この地域のみなぜか風は吹かないという怪奇現象が起こっており、自然に影響をきたしている。住民はこれを人為的なモノであると考え、相坂グループに反感を抱いている。ショーコやキリト達が住んでいる。中央は東西南北の道を城壁によって隔離されており、風晴市民ですら内部の状況を知らない。一説によると、全てが思いのままに進んでいく至福の場所であると噂されている。財閥である相坂グループもまたここに本部を置き、日夜市内を管理している。出雲は一時期この内部で仕事をしており、構造を理解しているため相坂のいる場所がわかる。右京は相坂の居所が中央であると悟っているが、今はまだ彼と戦うには十分でないと感じており、時期が来るまで中央へは行かないと決めている。


・PTP(パーソナルトライアルポータブル):某ゲームハード機器。特にそれと変わりはない。強いて言えば、ネットを使いやすいようにするために、小型のキーボードが搭載されている。さらには、GPS機能が搭載されているので、自分がどこにいるかもわかる。第三話にて、ショーコが使用していた。


・異界の絵本:ロシアからとある資産家によってエージェントテイルに輸送されていた代物。

別名”黒い本”、”misfortune BOX(不幸の箱)”と呼ばれている。

輸送中に何者かによってエージェントテイルが殺害され、本の行方は知れず所在不明に陥った。

所が絵本は何の因果か風晴市に流れ、天村ショーコの手に渡ってしまう。

この絵本には呪いが付加されており、持ち主の心の弱さによってその人物を自らの憑代にする。

完全に制御するまでは持ち主の心の闇を増幅させ、自らの絵本にある未知なる力を行使させるが

その分発動した力は協力ではないため決定打としては欠けている。

ジュベルが所持していたとき、彼の性格が豹変しているのは本との同化が始まっている証拠。

なお、身体現象とは違い持ち主を選ばず誰でも使用できるので危険な書物でもある。

進行により以下のように力を使用できる。↓

第一の物語”衝撃波”、第二の物語”雷撃”、第三の物語”鎖の隷属”、第四の物語”槍の丘”

呪われているこの絵本は表紙に核があり、これが本の意思が具現化したカシスクリスタルである。

物語終了後、ショーコのもとに流れてきた異界の絵本は右京にって情報屋に譲渡し、謝礼金に。

後の物語になんらかの影響があるが、今はそれについて記載しない。

なお、ミルにプレゼントされた絵本も同本であるが、こちらには呪いはなく本作の物語を詰めた

内容になっている。つまり、愛と正義と友情の物語が書かれている(ショーコ命名)・・らしい。


・身体細胞活性飴(本来の名前は別にある)

ショーコがサンタさんからもらった謎の飴。一時的に身体に秘められている潜在能力を発揮できる。

かつて一人の科学者である女性が身体細胞について研究していた理論を、飴玉に凝縮した

神秘の発明品の一つ。右京ですら実物を見たことがなく、眉唾物だと思っていた代物。

子供(12歳まで)が含めば、その年から5年経った姿になることが可能。

それ以外の歳である人間が含めばただの飴に成り果ててしまう。

余談であるが、発明した科学者は世界指名手配されており、今現在も逃亡中でまったく

所在が掴めないでいる。

※この作品はフィクションです。


関連タグ

版権小説

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました