星団史上2番目に作られたファティマスーツのデザイン。
星団暦2310年、星団初の4人のファティマが誕生すると同時に、彼女らがMH(GTM)を制御するために必要なファティマスーツが作成された。この最初期のスーツ「チグリス・メゾネット(グロス・フェイス)」は、まだ技術的に熟成されておらず、非常に大型で扱いづらいものであった。
そこで、ファティマの生産が軌道に乗り始めた2400年代頃に、新しいスーツとして開発されたのがアシリア・セパレートである。
アシリア・スーツはチグリス・メゾネットの大型コードによる有線接続方式から、頭部、肘、踵に装備されたコンデンサによる接続方式に変更された。このコンデンサ部は形状が変化するモーフィング装甲のため、別の騎体に乗り換えた場合でも問題なく接続できる。そして機能面での最大の特徴は、頭部のヘッドキャパシタによる遠隔操作機能であり、緊急時にはファティマが他の複数のMH(GTM)を遠隔操縦できるのである。更には、戦艦の指揮やバスター砲の制御にまで割り込み操作が可能であり、これがファティマが「兵器の頂点に立つ存在」といわれる所以となっている。
デザイン面でも規制が緩和された。かつては、ファティマの美しい顔を見せてはならないという理由から仮面の装着が義務付けられていたが、瞳にアイコンタクトを入れる代わりに仮面は装着しなくてもよくなった。また、以前は装甲服としての意味合いが強くかなりの重装備だったが、手の露出が許されるなど動きやすさも改善された。
アシリア・セパレートは俗に「ビスケット・スタイル」と呼ばれるが、初期に開発された物に関しては「アイスダート・スタイル」と呼ばれる。