アシリア・セパレート
あしりあせぱれーと
星団史上2番目に作られたファティマスーツのデザイン。
星団暦2310年。星団初の4人のファティマが誕生すると同時に、彼女らがMH(GTM)を制御するために必要なファティマスーツが作成された。この最初期のスーツ「チグリス・メゾネット(グロス・フェイス)」は、まだ技術的に熟成されておらず、非常に大型で扱いづらいものであった。
そこで、ファティマの生産が軌道に乗り始めた2500年代前後に、新しいスーツとして開発されたのがアシリア・セパレートである。
アシリア・スーツは4つの制御パーツで構成される。
・頭部:ワイドレンジ・ヘッド・キャパシタ
・肩部:ショルダー・アンブレラ
・肘部:パニング・スタビライザー
・踵部:ヒール・リンケージ
各パーツをコクピット内のソケットにロックすることで騎体と接続する。これらのパーツは変形装甲(モーフィングパーツ)のため、規格の異なる別の騎体への乗り換えも問題ない。
素材は「キャッチ接合ヘリオスファイバー」を使用している。これは、GTMの装甲材「ヘリオス・キルテッド」を宝石のチェーンのようにして編み込んだ“布”であり、光学兵器、実弾、ガット・ブロウ(剣)による攻撃にも有効な防御力を持つ“鎧”でもある。その生地は半透明で、下に着ている服がうっすら透けて見えるガラスのような質感を持つ。
しかし見た目よりも重量があり、肌の敏感なファティマは着用の際にインナーを多く着込む必要がある。
機能面での最大の特徴は、頭部の「ワイドレンジ・ヘッド・キャパシタ」による遠隔操作機能である。他の味方MH(GTM)の制御に割り込むことが可能で、複数の騎体を同時操縦できる。ファティマが損傷してしまった場合にはこれで他のファティマからの制御を受けることができ、生存率の上昇に一役買っている。
更には艦隊~船団までの全制御やバスター砲の遠隔操作を行うことも可能で、緊急時には全ての兵器をファティマが制御することができる。これがファティマが「兵器の頂点に立つ存在」といわれる所以となっている。
この機能を使用するときは、スーツから膨大な数の光学アンテナが展開する。
チグリス・メゾネットよりも規制が緩和された。
かつては、ファティマの美しい顔を見せてはならないという理由から仮面の装着が義務付けられていたが、アイコンタクトやフードを着用することで仮面は装着しなくてもよくなった。また、以前は装甲服としての意味合いが強くかなりの重装備だったが、服としての機能性も重視され動きやすさも改善された。
後に「アラビク・プレタポルテ(デカダン・スタイル)」の様式がフィードバックされ、より美しくかわいらしいデザインとなった。