概要
エミリア編に登場するキャラクターであり、エミリアの幸せの全てを奪った人物。元々スーパーモデルとして恋人のレンと一緒に暮らしていた日常は、彼がレンを殺害したことで一変した。
裏組織「グラディウス」に入隊したエミリアは、IRPOのような警察組織では追いかけるのが難しい対象として裏の立場から彼を追い詰めることになる。しかし、エミリアたちの追跡をかわし続け、政府組織であるトリニティの重要施設に単身入り込むなどの手腕を見せており、尻尾をつかまれてもいつも巧く逃亡に成功する。
大きなエネルギーを発生させる「キューブ」という物体を狙っているらしく、ルーファスが裏組織グラディウスを率いて彼を追いかけるのも、このキューブを彼の手に渡らせたくないためである。
▼以後、ネタバレが含まれます。
結末(ネタバレ)
彼はいつも仮面を被っているのだが、その「仮面に正体が隠されている」。しかしその実態は2通りあり、しかも大きく異なっている。プレイヤーの行動によって正体そのものが変化するため、以下に分岐を挙げる(リージョン「バカラ」での任務中における行動如何による)。
- ジョーカーを深追いせず諦めた場合
- ジョーカーの本体は仮面。つまり「仮面(に込められた意識体)に正体が隠されている」ことになる。古代文明の代物であり、装着者を操り、壊れるか装着者が死ぬまで決してその呪縛から逃れられない。そしてその装着者(つまり被害者)は、殺されたはずのレン。しかし、レン本人がわずかに残った意識で抵抗したときに叫んだ一言「仮面を破壊しろ!」が、エミリアに「仮面だけを銃撃する」という(常軌を逸した)作戦を決意させる。そして、数々の任務を先陣切って行ってきたエミリアは、なんとこの作戦を成功させる。こうして正気に戻ったレンは、エミリアと一緒に元通り結婚生活に戻ることになる。
- ジョーカーを追いかけた末にボスと戦った場合
- ジョーカーの本体は装着者本人。つまり「仮面に正体(である本人)が隠されている」ことになる。仮面そのものは何の変哲も無い普通のものであり、その装着車は殺されたはずのレン。レンは自分の意思でキューブを手に入れ、エミリアと一緒に世界の全てを手に入れようと考えていたわけである。物語上で終始見られた微妙なニュアンスのセリフも、ジョーカーがレン本人だとすると、エミリアへの(歪んだ)アプローチだったと解釈できうる。最終バトルで舞台となった聖堂をくずしたのも、エミリア以外のグラディウスメンバーを瓦礫の下じきにして、エミリアと2人きりで世界を手に入れようとする計算だった。しかしそんな形の幸せを、エミリアは受け取ろうとしなかった。そして——レンを射殺。これにより戦う動機を完全に失ったエミリアは、組織を除名されることになる。