一般的に外性器を見ただけでは性別が特定できないような性質のこと。実在する。
両性具有である点では【ふたなり】と通じるものがあるが、ふたなりは専ら二次元におけるエロ創作に対して用いられる言葉であり、その外見的性質は実在の半陰陽とは大きく異なる場合がほとんど。
また、実在する半陰陽の人物に対しては、上記のふたなりとのイメージの混同を避けるために、こちらの言葉を使う場合が多い。
実在する人物としては漫画化の新井祥などが有名。
医学的な説明
医学的には、性分化疾患と呼ばれる。
人間の体は女性ベースで作成されるため、男性化する因子である男性ホルモン異常、もしくは男性ホルモンを受容するレセプターに異常があると遺伝子に関係なく女性化する。また、逆に男性ホルモンが過剰だと男性化する。
しかし、性腺(卵巣精巣)は遺伝子どおりに発達する。
副腎皮質過形成
男性ホルモンは精巣だけではなく、副腎皮質でも作られる。(つまり女性にも存在する)
ここで過剰に男性ホルモンが胎児のうちから作られると、外性器に男性化傾向が見られる状態となる。
つまり、陰核が肥大して男性器のようになる。ただし卵巣を持ち、女性ホルモンの分泌量は正常であるため女性をベースとした肉体となる。
また、性染色体の疾患の場合もある。
クラインフェルター症候群
男性として生まれる。しかし二次成長(思春期)で乳房の肥大など女性化がある。男性化する兆候は少ない。また、女性器はない。
精液は薄く透明に近い(精子が極端に少ない)ものの、人工授精で妊娠に成功した例もある。
真性半陰陽
遺伝子的にも肉体的にも「男性でも女性でもない」状態。症例は少ない。
性器は男性女性の中間型を示す。
このように疾患ではあるが、心の性は後天的に決まるとするジェンダー思想では第三の性として考えられている。
また、古来の陰陽思想では理想的な中間型としてむしろ理想形と考えられていた。