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アウターヘブン

てんごくのそとがわ

コナミのステルスゲームシリーズ『メタルギア』及び『メタルギアソリッド』シリーズに登場する架空の武装組織。
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解説

かつて幾度となく世界を核戦争の危機から救い、「英雄」と呼ばれながらも同時に「狂人」と謳われた一人の傭兵が、1980年代後半に南アフリカ・ガルツバーグ付近に世界屈指の傭兵達を集めて設立した傭兵国家、及びその本拠地である巨大武装要塞。別名「武装要塞国家」

世界中の紛争地域に兵士や兵器を「輸出」する事で戦争そのもののコントロールを目指すという、極めて危険な存在でありながら、大国もその存在を黙認せざるを得ない程の戦力を有している。


その実体は、アメリカ合衆国のハイテク特殊部隊FOXHOUND司令官ビッグ・ボスが、アメリカを影から操る秘密組織『愛国者達』に対抗するべく、設立した巨大傭兵派遣会社であり、いかなる国家やイデオロギーにも帰属しない軍事力を以って、戦争そのものをコントロールする事で世界の軍事バランスを保ち、戦争を生業とする全ての者達の生態圏の無尽蔵の拡大と、『愛国者達』によって統制された世界と時代の規範からの脱却を目的としていた組織である。

1975年の民間軍事会社MSF崩壊後、その残党が中心となって結成したダイヤモンド・ドッグズを母体として誕生した。

ちなみにこの『アウターヘブン』という名称には、「平和という天国から見放された外側の世界、即ち戦場という地獄でしか生きる事ができない者達が、永久に戦場で生きる為の楽園」という意味と、「『愛国者達』が築き上げようとす規範や時代に囚われない、時代の規範の外側の世界」という2つの意味が込められている。まさに彼等の望む世界と、彼等が望む規範を的確に表した名称であると言える。


しかし、戦争そのものをコントロールして世界の軍事バランスを保つという思想は、愛国者達の代理A.Iが後に辿り着いた戦場浄化と経済活動を触媒とした、世界の制御を実現する『戦争経済』という規範と紙一重の思想であり、実際に代理A.Iが生み出した戦争経済のフォーマットは、ビッグ・ボスのMSFやそれに倣ったプライベートフォースの戦争ビジネスが基盤となっている。つまり皮肉な事に、愛国者達の代理A.Iに戦争経済という規範を齎すファクターの一つとなったのは、ビッグ・ボスとMSFなのである(実際に、PWでカズが語っている今後のMSFによって展開される戦争ビジネスのビジョンは、後の愛国者達の戦争経済のフォーマットと通じている部分が非常に多い)。

オセロットもMGSVの時点でMSFから始まった戦争ビジネスが、愛国者達のシステムが作る規範を狂わせるだろうと予期しており、キャンベルMGS4で、ビッグ・ボスが提唱した「戦場でしか生きられない者達が、永久に戦場で生きられる楽園」という意味の方での「アウターヘブン」は、ある意味戦争経済によって完成させられたと評している(勿論、これはビッグ・ボスの望んだものではないが)。


1995年、武装要塞国家「アウターヘブン」は、旧東側の科学者であるドラゴ・ペトロヴィッチ・マッドナーを招き入れて、軍事蜂起に向けて核搭載二足歩行戦車TX-55メタルギアの開発を行っていたが、FOXHOUNDの新人隊員ソリッド・スネークによって阻止され、さらに首領のビッグ・ボスもスネークに倒された事で、組織としては事実上壊滅に追い込まれた。そして武装要塞アウターヘブン自体も、後に南アフリカ共和国を襲った大震災により崩壊し、完全に消滅した(注)。

そして4年後の1999年には、謎の武装国家「ザンジバーランド」が新たに台頭し、核武装化と新たなメタルギア改Dの建造、及び石油を精製可能な微生物「OILIX」のデータと、その発見者であるキオ・マルフ博士を拉致する事で、世界に対して軍事的優位を得た上で武装蜂起をするのだが、こちらも生きていたビッグ・ボス(そもそもアウターヘブンで死んだとされるビッグ・ボスにはある秘密があった)によって作られた国家である事が判明。しかし、再び潜入したソリッド・スネークによって「OILIX」のデータは奪還され、メタルギアも破壊。そして今度こそビッグ・ボスが倒された事によって、MSFから始まったこの組織は完全に壊滅した…と表では思われていた。


その後、2005年に発生したシャドーモセス事件、2009年に発生したビッグ・シェル占拠事件においては、ビッグ・ボスの遺志を継ぐ者を自称するリーダー・リキッド・スネークソリダス・スネークらが、それぞれの望む「アウターヘブン」完成を目指してテロを起こしたが、最終的にはソリッド・スネーク、雷電らによって阻止される。この時点から「アウターヘブン」という思想は、最早ビッグ・ボスの手を離れて、それを受け継いだ者達の中で一人歩きを始める。

そしてその後、ナノマシン・ネットワークによる戦場監視システム『SOP』の確立によって全世界で新たなPMCが台頭し、『戦争経済』が世界を席巻するようになり始めると、『愛国者達』に対して大規模な軍事蹶起を引き起こす事を目論んだリキッド・オセロットが、世界各国の大手PMCを束ねるマザーカンパニーとして、同名の巨大傭兵派遣会社を設立する。そして戦争経済の流れを逆に利用する事で世界的に勢力を一気に拡大していった(戦争経済という規範の元で両者は、当初は歪に共生していたと言える)。


2014年、オセロットはSOPを乗っ取り、世界中のインフラを犠牲に『愛国者達』の中枢代理AIを破壊する計画『ガンズ・オブ・ザ・パトリオット』の為に行動を起こすが、最終的にオールド・スネーク達の活躍により阻止された。

しかし、同時にオセロット達が残した策とナオミ・ハンターサニーが作ったコンピュータウィルス「FOXALIVE」によって『愛国者達』は消滅し、世界は『愛国者達』の支配から解放され、人類社会は戦争経済の飽和による破滅を回避した。さらにリキッド・オセロットは、これで既存の人類社会も完全に崩壊し、世界は西部開拓時代まで巻き戻るだろうと予測していたが、それはサニーがプログラムを改竄して、インフラ管理システムのみをウイルスの破壊対象から外した事で回避される事になる(しかし、SOPを始めとする『愛国者達』の築いた規範(システム)と情報統制、庇護もまた喪われた事で、様々な悪影響(リキッド曰く「鬼火」)も世界に広がる事になり、それは後の時代にも大きな影響を残している)。

こうして「天国から見放された規範の外側の世界(アウターヘブン)」は、当初のビッグ・ボスやその遺志を継ぐ者達が目指したものすらも超えて、様々な紆余曲折を経て遂に完成した。


注:正確にはソリッドスネークがメタルギアを破壊した事によってアウターヘブンの自爆装置が発動した事による壊滅であり、無線で傍受したラジオニュースでは地震の報道となっている。


余談

初期の頃のアウターヘブンのロゴは頭蓋骨に「卍」のマークが入っていた。

武装国家が仏教的なものをロゴとして取り入れるかは怪しいので、おそらく当初は上記のような壮大なストーリーは考えられておらず、単なる悪役扱いだった為に、こっちを意識したものだと思われる。

尚、現行のアウターヘブンのロゴからは卍マークは削除されている。


関係者


関係組織

プレイングマンティス

イギリスにあるアウターヘブン傘下のPMC。

中東で登場。


ピューブルアルメマン

フランスにあるアウターヘブン傘下のPMC。

社名はフランス語で「武装蛸」を意味し、看板広告には「Les tentacules de la pieuvre pour votre guerre!(あなたの戦争に蛸の脚(アーム)を貸しましょう!)」と書かれている。

南米で登場。


レイブンソード

アメリカにあるアウターヘブン傘下のPMC。

東欧で登場。


ウェアウルフ

アメリカにあるアウターヘブン傘下のPMC。

シャドーモセスにて無人機とリキッド・オセロット直属の部隊のみ登場。


アツェロタヴァヤ・ヴァトカ

ロシアにあるアウターヘブン傘下のPMC

本編未登場で、開始時にPMCのCMが流れるのみ


失楽園の戦士

東欧にてEVAが率いていたレジスタンス組織。新生アウターヘブンとは敵対関係にあったが、実はその関係そのものが偽装であり、オセロット(ADAM)とは裏では真の目的の為に暗躍した同志であった。

組織名からして既に伏線となっており、失楽園=アウターヘブンである事から繋がりがある。


パラレルにおけるアウターヘブン

メタルギアゴーストバベルでもアウターヘブンは壊滅しているが、壊滅後の20世紀初頭にアウターヘブン跡地に建てられた「武装要塞ガルエード」が登場。

アウターヘブンの跡地・メタルギアの存在に妙な因縁を感じながらもスネークは潜入していく。


関連タグ

初代メタルギア

MGS

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