概要
人類が2122年の第一次F計画においてフェストゥムに対抗する為に開発を始めた最初のファフナーであり、「ゼロファフナー」と呼ばれる本機だけが建造された。機体開発コードはAGX。
後継機の誕生とともに第一世代機と分類されている。西尾姉弟の祖母・西尾行美が開発に深く携わっていた。
名の由来は、北欧神話に登場する海の神エギール。船に噛みついて破壊する事があるとされる。
後述の起動実験失敗時には、ワームスフィアで要塞艦アルヴィスの一部を抉り、嫌な形で名は体を表してしまった。抉られた場所は、後に本機格納庫兼水中展望室(1期で皆城総士の部屋に飾られた集合写真を撮った場所)となった。
開発当時は技術が未熟だったのもあるが、動力源には核融合炉とフェストゥムコア、読心を防ぐジークフリードシステムを搭載した事によってノートゥング・モデルの2.5倍、ティターン・モデルの2倍である体高約100mというリアルロボットでも有数の巨体になった。
コックピットは他のファフナーと違って複座式(接続方式はティターン・モデルと同じ)で、これは複雑な機体制御を分担する事でパイロットの負担を軽減するのだが、実際は未熟な技術故にどんな人間でも一回しか搭乗できない程の同化速度を二人で分け合わないと数分も持たないからである(下記の事故によって詳細なデータが取れなかった事もあり、この欠点は大小の違いはあれどティターン・モデルにも受け継がれてしまった)。
しかし、その反面性能はまさに圧倒的であり、『HaE』ではシリーズ屈指の強力なフェストゥムであるエウロス型を全身の火器でなぎ払い、『EXODUS』においてもアザゼル型を相手に立ち回る活躍を残している。
2132年の起動実験の失敗により、テストパイロットだった西尾姉弟の両親を含む多数の犠牲者を出した。
結果「実戦モデル」の開発計画は凍結し、行美の引退と暉の失声症と言う大きな爪痕を西尾家に残す事になった。
その後長らくアルヴィスの補助システムとして使用されてきたが、後継機等からの技術反映によって問題点を解消し、『HaE』の第二次蒼穹作戦において封印が解かれ、搭乗機を失った西尾姉弟(第一パイロット:西尾里奈、第二パイロット:西尾暉)が乗る事となる。
EXODUSでは18話よりOPに登場。
24話の海神島上陸作戦でエインヘリアル・モデル同様カノン式システムを搭載して再び西尾姉弟が搭乗。里奈と暉のSDP(超次元現象)によりただでさえ高かった火力がさらに増大するものの、壮絶な戦闘の末に暉が同化現象によって結晶化して砕け散り「いなくなる」という結末を迎えた。
結果的に行美は娘夫婦だけでなく孫の片割れまでこの機体によって喪うことになってしまったが、最期の瞬間のゼロファフナーは、暉の心情を表すかのようにしっかりと大地を踏みしめ蒼穹を仰いでいるのであった…。
第四次蒼穹作戦ではベイグラント撃破のために鏑木彗が第二パイロットとして搭乗。里奈のSDPで彗のSDPを増幅し、衛星軌道上のベイグラントを地上に引きずり落とすために使われた。
また、全てのファフナーの雛型故かゼロファフナーはどのSDPでも発現可能なことが判明。
武装
- レーザーパレット
機体各部に搭載された光学兵器。一発一発がエウロス型を撃破できるほどの威力を備えている。
- 振動共鳴波
掌の開口部から衝撃波を放つ兵器。シールドの中和にも使用。
史上最大のリアルロボット?
今の所、リアルロボットアニメにおける純粋な(双腕二脚の)人型機動兵器としては史上最大の機体であると思われる。
本機より巨大な機体は有名な作品では足が飾りであったり、腕が無かったりといった異形のもの、個人(複数人)の操縦ではなく大多数の人間が乗り込む戦艦の部類が殆どである。
また、リアル系量産型の部門でもファフナーが機体サイズNo.1をとっている可能性が高い。
なお、スーパーロボットと比較した場合は流石に「割と大きめ」程度に収まる。バルディオスやキングジェイダーと同サイズで、ガンバスターと比較した場合は半分程度である。
また、本機より巨大な機体をコスモサイクロン掃除機で掃いて捨てる程量産している宇宙人もいる。
…え? 超天元突破? ありゃ論外だ。