「死の果てまで追い詰め、八つ裂きにしてくれるわ!」
概要
本作の黒幕「精霊王」の正体。7万年前の日本でクラヤミ族と呼ばれる原始人(おそらくネアンデルタール人)を配下として操り、同じく原始人の一族であるヒカリ族(新人/クロマニョン人)を支配しようとしている。ギガゾンビに対抗してドラえもんがドラゾンビと名乗ったのは有名。
当初は単なるまじない師かと思われていたがその正体は未来人であり、過去の世界を拠点として世界を支配下に置こうと目論む23世紀の時間犯罪者。ドラえもんをも超える未来の技術を持ったある意味最悪の敵で、正体に気付くのが遅れた所為もあり、のび太達5人は何度も窮地に陥り苦しめられる事になる。
リメイク版では時空乱流を故意に引き起こしていた黒幕という設定も追加されており、亜空間破壊装置を使って時空乱流を発生させ、自分が支配する時代に誰も干渉出来ないようにしようとしていたなど、より明確で危険な思想の持ち主らしさが追加されている(ドラえもんに時空乱流によってこの時代が消滅するかもしれないと危惧されても構わず行おうとしたなど)。
終盤ではドラえもん達を地中に閉じ込めて完全に逃げ場を無くしたが、のび太が事前にマンモスに扮していたタイムパトロール隊に発信機のスイッチを貰っていたためにパトロール隊に基地を特定されてしまい、ドラえもん達とヒカリ族は救出され、最後は自身もパトロール隊に追い詰められて逮捕された。
リメイク版ではのび太と彼が作り出した空想動物の活躍でヒカリ族が蜂起する展開に変更されたほか、亜空間破壊装置はククルに破壊された。更に主人公であるドラえもん自身がギガゾンビとの戦いに終止符を打っている(ギガゾンビは機械を分解する能力を持っていたが、ドラえもんはショックスティック(石槍を模したひみつ道具)ではなくククルが使っていた本物の石槍を投げつけ、ギガゾンビの仮面を叩き割って勝利した。そして「偽物の歴史が本物に勝てる訳が無い!」と言い放っている)。
歴代の大長編では数少ないドラえもん達を全滅寸前まで追い込んだキャラの一人であり主人公ドラえもんと一対一で戦った数少ない悪役でもある。
また、旧作版ではデウス・エクス・マキナ的役割のタイムパトロール隊が来ないと負けていた為に
『大長編最強の敵』と言われる事もある(真面目な意味と皮肉的な意味の両方で)。
素顔
(Before)
(After)
終盤で素顔が明らかになり、旧作、原作、リメイク版で顔の印象が大幅に異なる。
原作では1コマしか素顔のシーンが無かったが、恰幅のいい鷲鼻の男で、それほど貧相な雰囲気はない。
旧作では痩せた身体に貧相な顔立ちの上、出っ歯でいかにも冴えない中年男といった雰囲気。
本名も山田博士という親しみやすいものだった。
リメイク版では眉間に深いシワの刻まれたいかにもな悪人面。
大塚芳忠氏の怪演も相まって、ラスボスらしい威厳に溢れている。
ギガゾンビの逆襲
FC『ギガゾンビの逆襲』では未来刑務所を脱獄し、過去の悪役たちを蘇らせて再度時空改変を企む。素顔は旧作と同じ。
また、家族がいることも判明する。ライフストーンとその力を利用する装置で過去の悪役たちを甦らせていたが、最終的には牛魔王に反旗を翻され、娘テラを殺されてしまう。こうしてギガゾンビに代わって牛魔王がラスボスとしてドラえもんたちと戦うが、彼らの友情の前に敗北を喫し消え去った。
残されたギガゾンビは娘の死を嘆き悲しむが、ライフストーンの力を使えば生き返らせることも可能だった。しかし、その場合はもう再生装置を使うことができなくなる。世界征服の野望を諦めて娘を生き返らせるか……悩んだ末にギガゾンビは改心してテラを生き返らせ、野望を捨てたことでドラえもんたちと和解を果たした。エンディングにおいてもタイムパトロールに逮捕された描写はなく、自首したか娘との平穏な暮らしを選んだと思われる。
関連項目
ドルマンスタイン キャッシュ ストーム - 映画ドラえもんにおける人間の悪役。
ドラコルル長官、鉄人兵団:同じく大長編最強の敵と言われる敵達。
アベル(ファイアーエムブレム) - 最初は出っ歯だが後年で容姿が見直され、カッコ良くなった繋がり
ヒエール・ジョコマン(雲黒斎の野望) - 時空犯罪者繋がり
デギン・ソド・ザビ -旧作の中の人が同じ親玉だが、此方は息子に謀殺される。