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概要

ロードス島の東に位置するアラニアの田舎、ザクソンの村の青年。聖王国ヴァリスの元聖騎士テシウスの息子。

 仲間たちと共に神聖王国ヴァリスフィアンナ姫を灰色の魔女カーラから救出したことによりヴァリス王ファーンやフレイム王カシューの目に止まり、やがてカーラの操るロードスの情勢を変えてしまうほどの英雄になってゆく。そんな彼の初陣は傭兵として参加したフレイムでの小競り合い。二人ほど相手を倒しているが、自身は5回ほど切りつけられており、「父の遺した鎧がなければ死んでいた」らしい。剣技に関しては特定の師匠を持たず(OVA版ではギムから戦い方を教わっている)、ほぼ我流。(基本は父の影響でヴァリスの聖騎士の剣術だが、カシューやレオナーから技を学び、アシュラムとの戦いを経て独自の剣技を成長させていき、最終的には300年後の世界でも名を知られる戦士となった)


 英雄戦争後は、仲間の一人だったウッド・チャックの体を乗っ取ったカーラを追い自由騎士となった。パーンの登場までは「自由騎士」という身分自体は単に「特定の王国に仕えていない騎士」という意味合いでしかなかったが、パーンの登場以後はおいそれとは名乗れない、偉大な英雄に対する称号のような意味を持つようになってしまい、外伝の「黒衣の騎士」では、王命に背いてマーモの残党を追撃しに来たヴァリスの騎士が「自分たちはお前たちを自由騎士として討ちに来た。これは王命に背く行為だが、邪悪な者を討つのは至高神ファリスの正義である」とロードスから脱出しようとしていたアシュラムに告げた際、アシュラムは「国の権威や神の名に縛られながら、お前たちは自分達を自由騎士と名乗るのか。俺の知る自由騎士は国の権威からも神の名からも自由であり、ただ己の心にのみ忠実だった」と怒りを露わにし、自分よりも遥かに格下の相手であると分かっていながら、全員を手加減なしで斬り殺している。

基本的に”自分が積極的に発言するのではなく他者の意見を吟味したうえで了承するか対抗策を提案する”という調停者的な動きが多い。しかし諸国王会議におけるパーンはロードスの住民すべての代表であり、パーンが「ロードスの騎士」「自由騎士」としての名声を発動させた場合、それと対立する国家は自国内を含めてロードスの住民全員を敵に回すことになりかねず、発言はなくとも王たちはパーンの反応を常に窺っていたという。また 、彼の死後彼が残した言葉は荒れ狂うロードスに大きな影響をもたらすことになる。


CV:草尾毅(OVA版本編)/瀬戸真由美(OVA版少年期)/神奈延年(TVアニメ「英雄騎士伝」。放送当時は林延年名義)/竹村拓ドラマCD版)/三木眞一郎ようこそ!ロードス島へ)/寺島拓篤ロードス島戦記オンライン


舞台版演者:菅谷哲也


装備

基本的に長剣、盾、鎧の装備スタイル。


最初に所持していたバスタードソード及び、紋章が削られ古ぼけているヴァリスの聖騎士の白塗りのプレートアーマーは父の形見。鉄製の盾も所持しているがこれは形見とは言われていない。

なおイラストでは鎧の配色が異なる。イラストを担当した出渕裕氏いわく「鎧の色も、原作の記述を無視しちゃったんです」「白だと最初から高級感が出すぎちゃって、成長するキャラとして立たせるのが難しいなぁ、と感じた」「パーンは若いし、物語の中で叩き上げてくというイメージが欲しかったので、あえて黄味がかったカッパーな感じにさせていただきました」とのこと。


1巻中盤でヴァリス王国にて、銀で装飾された紋章が刻まれた新品の、ヴァリスの聖騎士の白塗りのプレートアーマーを授かっている。(OVAでもファーンから鎧を授けられるが、その際には「父の遺してくれた鎧があり、自分にとっては何物にも代えがたい」と拒んでおり、越智善彦の漫画版では一旦は受領するが、カーラとの決戦に向かう際、聖騎士を辞去するにあたって返却している)

剣は引き続き父譲りのバスタードソードを使用。


2巻序盤では魔法がかかっている剣でなければ通じない精霊サラマンダーと戦うため、カシュー王が予備として持っていた魔法がかかった両手持ちの大剣(グレートソード)を借りる。(が、直後の炎の部族との戦いで捕虜となってしまった際に失われた。後に救出された際には「あの剣を取り戻さない内は俺の気が晴れることはないだろうな」とディードリットにこぼしている)

そして2巻中盤、砂塵の塔の隠し部屋にて、パーンが以降も使い続けることになる剣、盾、鎧を発見した。

この装備一式は「魔法王の鍛冶師ヴァン」が作ったもので、剣の銘は「鎮めるもの(サプレッサー)」。

剣・鎧・盾ともいずれパーンの名を戴いたものになるであろう、とも言われている(PCゲーム『ロードス島戦記II』での名称は、パーンソード、パーンアーマー、パーンシールド)。なお剣は基本的にロングソード(ブロードソード)だが、一部媒体ではバスタードソードだったりする。

風の精霊王ジンと炎の精霊王エフリートへの対策として作られた物であるため、盾と鎧は精霊の力に抵抗する力があり、剣には精霊を滅ぼす力が秘められている様子。スレインいわく、どのような魔力が込められているかは解析可能とのこと。しかしパーンは「それを知ってしまうと魔力に頼ってしまって自分を鍛えることをおろそかにしてしまう」と魔力を解析することを拒んでいる。またそのように言ったのは精霊を友とするディードリットに対する気遣いもあった模様。

ちなみに外伝「ハイエルフの森」では、森の乙女(ドライアード)の魅了の力によって帰らずの森の呪いに捕らえられかけるが、抵抗しきってみせた。それはパーン自身の精神力に加え、鎧にかけられた精霊に抵抗する魔力によるところが大きかった、とされている。


なおイラスト上では一貫して最初の「黄味がかったカッパーな感じ」の鎧のまま。


OVA版ではヴァリス王国で盾を貰った。鎧は父の物を使い続けている。

後半は「法の剣(ローフルブレード)」を使用。

ディードリット救出の際には「法の剣(ローフルブレード)」と「魂砕き(ソウルクラッシュ)」の二刀流スタイル。

最後にカシュー王から新しい剣を貰っている。

「鎮めるもの(サプレッサー)」はOVA版には登場しない。


玉座との因縁

実は作中にて4回も国王の座に就く機会が訪れている。が、いずれもその当時の目的とそれ以降培ってきた自身の信念の為にその座を断っている。そして、そのことがパーンという人物を周囲の王国の王族から軽んじられるどころか重くみなされる一因となっている。


一度目は英雄戦争終結直後の神聖王国ヴァリス。この国は伝統的に国王は世襲ではなく世代交代時に最も優れた騎士を会合の結果決めるという方針を取っていた。英雄戦争で主だった騎士が戦死していた上に、パーンの血筋は国王になった者がおらず更には父テセウスが不名誉覚悟であえて国境警備の任務を捨てて村を救う山賊討伐に向かい戦死したという任務を放棄したのは事実だが一方で弱きを救う騎士としての鑑でもある行為に対して報いたいという想いがヴァリスの重鎮たちにも浸透していた。そのころはまだパーンの中で自分の人生の生きざまは確立されておらず、もしもパーンが灰色の魔女の追跡を最優先にせずヴァリスに留まっていたら国王に就任できた可能性は高い。

結局先代国王ファーン亡き後のヴァリスの国王はパーンの親友の神官でありファーンの娘であるフィアンナの婿となったエトが就任することになったが、慣例と違う神官の王に違和感を覚える騎士連中は多く、エトは王国の人心を掌握するのにてこずっていた。


二度目はザクソンでのアラニア王国への抵抗運動のさなかに魔竜シューティングスターを討伐するためにフレイムに立ち寄った時に、カシュ―から「ラスターもアモスンも国王の器ではない、いっそのことお前がアラニアの王にならないか」という提案から。ザクソンの後ろにはまーファ教団や石の王国のドワーフ戦士団という支援勢力もありフレイムもマーモ対策として信頼できる勢力を欲していたことから、それらを束ねる”剣の英雄”としてパーンが名乗り上げれば着々と築き上げていた名声を元に勢力を伸ばし国王になるのも可能だったと言われる。

提案者こそカシュ―だが、この案にはパーンの盟友の魔術師であるスレインが積極的に賛成し暫く説得を試みていた。が、このころにはパーンにもまだ具体的な言葉にはできないが自身の生きるべきヴィジョンが見え始めており、これも断り続ける。


三度目は、シューティングスターを討伐してフレイムの食糧問題を解決し続いてモスやヴァリスにも助太刀して反マーモ勢力の王国を支援した後に、帝国に蹂躙されていたカノンに訪れていた時に発生。

王宮が嫌になって飛び出したため難を逃れ善玉寄りの山賊の元で居候していたカノンの第三王子レオナーは、自分が王位につく気はないため(自分が素姓を偽っていたこともあり)はるかに知名度があるパーンに国王になることを勧めていた。が、残された民のことをパーンと一緒に観察するうちに国民が自分のことを必要としていることに気づき、結局パーンを副官としてカノン義勇軍を立ち上げることになった。このころには”自由騎士”という称号こそついていないものの”国王がどんなに正しい政治を行っていても見逃されてしまう弱い民を救うスタンス”を確立していた。

ちなみにこのことを知ったアシュラムは「てっきりパーンが抵抗の為にレオナーを騙ったのかと思った。だがまぁレオナーが生きてたことが事実ならパーンなら助太刀するだろう」と警戒心を強めている。


四度目は新章に入ってから。邪神戦争後にフレイムの属領となったマーモだが、カーディス教団の襲撃により公王スパークが行方不明になり、事実上マーモ公国は滅亡したと考えられていた。パーン自身はスパークの生存を確信していたが、万一死亡していた場合は、彼の遺志と政策を正しく受け継ぐべく、マーモ王となることを決意する。尤も玉座をカーディス教団から奪い返そうと行動したときには既にスパークが帰還しており、パーンが王になることはなかった


TRPGリプレイのパーン

パーン「臨機応変ね。猪突猛進と同義語だな」

GM「違う!」


書籍化されていないD&D(クラシックD&D)ルールでのリプレイ第一部でのプレイヤーは北川直。

名前の由来は「鉄砲玉」→「射撃音」→「パーン」。

ゲームマスターからは「竜騎士か?」と突っ込まれており、アイルランドの小説家アン・マキャフリイの作品『パーンの竜騎士』が由来かと推察された。

「無理・無茶・無謀の暴走戦士」という脳筋な異名を持つ。


当時は父親が元聖騎士なんて設定は無く、ただの田舎戦士である。

リプレイ第二部ではパラディン(聖騎士)として登場したため、それ以降の設定であろう。

(CD&Dのファイターはレベル9からパラディンに転職可能(厳密にはファイター+αな扱い))


小説版が刊行された後の文庫版TRPG(ルールはロードス島戦記コンパニオン)では同プレイヤーかどうかは明かされていないが、「無理・無茶・無策の三無主義」と似たような異名がある事は変わらず、最初のゴブリン退治の依頼で早々に死亡。

大ニースに生き返らせてもらうが蘇生費用が払えず、代わりに娘のレイリア捜索のクエストを受け負わされ、結果的に小説と同じストーリーを辿る。

何かとリーダーの立場を主張するものの、最初のクエストの経験値が得られなかった関係で、パーティメンバーからはレベルが低い事をいじられ続けた。やーいやーいパーンのレベル1!


クラスは、ファイター/パラディン(D&D)、ナイト(コンパニオン)、戦士(T&T)、自由騎士(ロードス島RPG)。

※コンパニオンにおけるナイトはD&Dにおけるパラディン相当するクラスであり、コンパニオンにおけるファイター・戦士はウォーリアーである(厳密にはパラディンはファイターの上位職なのに対し、ナイトはウォーリアーと同格)。一方、自由騎士はエキスパートルールで追加された騎士の上級職。

『PC代表』とでも言うべき非常に凡庸な性能を持たされていることが多い。


TRPG第二部のメインキャラとされる狂戦士オルソンや、第三部の主人公であるフレイム王国の騎士(ナイト)スパークと比べて基本能力値は低めだが、NPCとして二部以降に登場する場合、レベル差や第二巻で入手した強力な剣盾鎧差から基本的に強キャラの扱いが多い。(ロードス島世界では武器の性能も本人の能力(劇中の言葉だと「腕の延長に過ぎない」)と認められている)

尤も、ライバルであるアシュラムや親交深いカシュー王は重要NPCという事もあり、更に上に設定されているが。(アシュラムは魔剣補正込みでもカシュ―に歯が立たないが、五巻時点でのパーンには気を引き締めれば勝てる。ちなみにほぼ同時期のオルソンには手加減しても余裕で勝てる。)


余談

しばしばディードリットの追いかけとかそんな言い方をされることがあるが、実際はディードリットの方が追いかけである。和製エルフを確立したディードリットが(オタク的に)偉大だったからだろうか…。


普段は女心の機微に疎く、鈍感だが、装備の項で記した帰らずの森の呪いから解放された際にはディードリットから『(ドライアードの)魅了の力に身を委ねていれば至福の時を味わえたのに」と嫉妬と嫌味交じりに言われたのに対して、「それでも良かったんだろうけど俺は森の精霊にではなく、既に森の妖精(要はディードリットのこと)に魅入られていたから」と普段の鈍感っぷりからは想像が出来ないほど甘いセリフで答えていたりする。リア充爆発しろ(笑))


当初、パーンが10歳の頃に流行り病で死んだ設定の母は何故か後年の作品で元気に登場しており、しばしば読者から突っ込まれる。


TRPG関係では(主にゲームの解説役として)「自由騎士パーン」ならぬ「自称騎士パーソ」というセルフパロディキャラがしばしば登場する。


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