「‥‥くそっ！
なんでオレがこんな目に‥‥」
概要
『逆転裁判』
第1話『はじめての逆転』に登場。年齢44歳。身長166cm。
新聞勧誘員を職業としている中年男性。普段は黒のショートヘアのカツラで隠しているが、その下では年の割に深刻なハゲが進行しつつある。額の中央には黒子があり、紫色のスーツと赤ネクタイを着用している。職業病なのか、常に怪しさが漂うにやけ顔で、全身をクネクネさせながらの揉み手ポーズを取っているのが特徴。
普段は丁寧な口調で相手の機嫌を取るかの様に振る舞うが、ショックを受けると一瞬だけカツラが飛び上がる。追い詰められるとカツラを投げ捨てて、粗暴な態度と言葉遣いに豹変する。作中では自分の犯行と正体を暴いた成歩堂に激怒して、彼の顔にカツラを投げ付けて自暴自棄な言動に走った。アニメ版では、成歩堂が「異議あり！」と唱える際に巻き起こる突風でカツラが吹き飛ばされた。
本業の新聞勧誘員の傍ら、空き巣の常習犯としても働いていて、数人の被害者を出していた。今までは誰にも姿が見つかる事も無く順調に犯行が進んでいたが、ある日、運悪く帰宅した被害者の高日美佳と鉢合わせしてしまう。初めての不測の事態に錯乱した山野は、側にあった『考える人の置き時計』を使って衝動的に美佳を撲殺してしまう。事前に彼女の恋人・矢張政志の存在を知っていた山野は彼に罪を着せる事を企み、目撃者を装って警察に通報。矢張が逮捕されて被告人になる様に仕向け、彼の裁判に証人として出廷し、偽証を行う事で罪から逃げ延びようとした。
しかし矢張の親友である新米弁護士・成歩堂龍一の「初裁判の対戦相手」として呆気なく告発されてしまい、最後は罪を暴かれたショックで泡を吹いて気絶し、そのまま緊急逮捕される結末を迎えた。アニメ版では、薄毛頭ながらも左右の側頭部に残っていた地毛がショックで抜け落ちてしまった。
名前の由来は「ヤマ（事件）の（犯人）ホシ」であり、正体は真犯人である事を示している。「プレイヤーに犯人だと解り易い様に」と付けられた名前だが、警察用語に由来する為か、誰にも気付いて貰えず、脚本家は少し落胆していた。額の黒子も「冒頭のムービーシーンでの犯行に及ぶ山野の姿」を印象付ける為に付けられた。
『逆転検事2』
第2話『獄中の逆転』に登場。年齢46歳。
今年で逮捕されてから3年目を迎える囚人として再登場。美和マリーが所長を務める刑務所に収監されている。大の動物好きのマリーの下で、出所後の生活に向けてトリマー修行に励んでいる。彼女からは模範囚として気に入られている一方、マリーと何かを共謀している節が見受けられる。動物愛好家で複数のペットを溺愛しており、刑務所に『タチミ・サーカス』の団員と動物達を召集しての「囚人達のペットセラピー」まで取り仕切るマリーに対し、あくまで山野は「刑期短縮と再就職」を目的として渋々トリマーに携わっているだけで、動物達への愛情は録に持ち合わせていない。「出所の時は近い模範囚」との事だが、逮捕された事件では「情状酌量の余地の無い強盗殺人」を犯している他、空き巣の常習犯でもあった為、刑期の短さに違和感が拭えない。「所長のお気に入りである模範囚ならではの特別措置」であろうか。現にマリーのご機嫌取りは欠かさない日々を送っている。
刑務所内で起きた殺人事件の被害者の死体を目撃した為、御剣怜侍を相手に証言を行う。彼に問い詰められる内に、後述の仕事着に反して「動物達には愛情は持っておらず、仕事の為に仕方なく相手をしてやっているだけ」という愚痴もとい本音を漏らした。実はマリーの密かな悪事の一端に荷担していた事が発覚し、山野の「出所間近の模範囚」という地位は剥奪されてしまい、3年にも及ぶ「美和所長に取り入る事で刑期を短縮化させる目論見」はご破算となり、かえって刑期が更に延長されてしまう羽目になった。『逆転』シリーズ全作において小物の中の小物だが、刑務所内でも他人と共謀して悪事に及んだり、相変わらず「ピンチになると即座に自棄糞になって、暴走する傾向にある危険人物」の為、出来るだけ刑期が長引いて欲しいものである。
本作では囚人なので当然、囚人服を着ている。その上から紫色のエプロンを身に着けており、“Bowwow”と“Thylacinus”という文字や犬の顔がプリントされている。トリマー修行に励むとして、ハサミやコーム、ドロパック用のゴム手袋を装備する様子も確認出来る。
