イベントのネタバレになってしまうため閲覧注意!
概要
木乃美芳助が買い物帰りのデパートで偶然見かけたアイドル。
芸能人人生を送っていた彼は、ある日偶然"水嶋まさご"というパッとしないアイドルに関心を持つ。
そして彼女のひたむきで健気な人となりを知り「この娘に成功してほしい」と善意を抱くも、程なくして、生来身体が弱く闘病生活を送っていた彼女の訃報を知る。
木乃美の言い方で言うならば「社会という消費者に消費すらされなかったアイドル」。
その虚無感から彼は芸能界を引退し、流れ着いた隈乃旅館でセカンドライフを送っていた。
ついでに彼女のことを忘れないように、ポスターを旅館内に貼っていた。
そんな中で、不思議なキャンディマシンが目の前に現れ「この世で一つだけの願いを叶える」と言われた。
昔から山に言い伝えられている牛神かと思った彼は、『一度でいいから、水嶋まさごの歌が、世界で一番になってほしい』と軽い気持ちで口にする。
だが願いは受理された。受理されてしまった。
「何だそれ、世界で唯一の願い?今のが!?」
「ただのひとりも?ただのひとりも、あの娘の歌を覚えていないのか?」
「あんなに頑張ってた、あんなに寂しかった、あんなに立派だったあの娘の歌を」
「ただのひとりも、一番になってほしいと思わなかったのか!?」
彼は怒った。彼女の努力が、自分以外の誰にも顧みられなかったという現実に。両親や親族も芸能人としての成功ではなく、長生きや健康を願っていたのだろう。
そして彼の願いは、『滑稽で』『面白い』という侮辱以外の何物でもない理由で、最悪の形で願い星に利用された。
願い星の名前は、『オンリーワン/ナンバーワン・シャイニースター』。
以前魔術師の久遠寺有珠がキャンディマシンを元にしてつくった使い魔プロイキッシャーであり、解体中のところを牛神が実体を持つために盗み出したものだった。
しかし、後の世に木乃美の捜索に端を発する形で、あの娘に感化された人物が現れた。
これによって『唯一の願い』は否定され、旧友達の尽力で願い星は砕け散った。
木乃実はファンレターを熱心に送っていたらしくそれを励みに芸能活動を続けていたらしい。
遺族は娘がアイドルとして活躍した数少ない成果を大切に保存していた。
ちなみにまさご(真砂)とは
細かい砂。まなご。いさご。浜の真砂の数ほどもある事例。という意味が存在する。