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燃えよ剣

もえよけん

新選組を題材とする司馬遼太郎の歴史小説およびそれを原作とする映像作品や舞台劇。
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概要

司馬遼太郎が『週刊文春』で1962年11月から1964年3月にかけて連載していた歴史小説。

幕末を舞台として、新選組の活躍を描いた長編歴史小説であり、幕末ものとしては竜馬がゆくと並んで司馬の代表作となっている。

その人気から、過去に複数回映像化・舞台化されている。

最大の特徴として、鬼の副長の異名を取った土方歳三を主役にしていることが上げられる。


作品の特徴

司馬が作品を書いた時代の新選組は、どちらかというと悪役的な扱いを受けることが多く、善玉的な扱いを受ける場合も、その多くが漢気のある大将として描かれている近藤勇が中心に置かれることが多く、副長の土方は、どちらかというと冷血で無慈悲な策謀家としての側面が強調されることが多かった。

そんな中、司馬は新たに土方歳三を『クールで頭は切れるが、夢の為に命を懸ける根は熱い男』という、斬新なイメージを確立した。

この新しい土方像は多くの日本人に受け入れられ、その後の新選組関連の創作物における全ての土方像は、この『燃えよ剣』で確立された土方像を受け継いでいると言っても過言ではない。


あらすじ

郷里ではその男を「バラガキのトシ」と呼んだ。

―武州多摩郡石田村の豪農の子・歳三は、若年の頃より喧嘩と女遊びに明け暮れる日々を送っていた。

剣術は近在の天然理心流の道場「試衛館」で目録を得る腕前で、風体も秀麗な面立ちに切れ長の眼を持つ優男ぶり。他流派とのいざこざが起これば狡猾なまでの作戦をひねり出して敵を木っ端みじんに叩きのめす。三百年来の泰平で惰弱になったそこらの武士など到底及ばぬ糞度胸を持つこの若造は、茨のようにうかつに触れれば怪我をする「バラガキ」として、里で知らぬ者はなかった。


歳三が青年になったころ、幕末の騒乱はいよいよ頂点に達した。

京では刃傷沙汰が横行し、幕府は過激志士達の跳梁に頭を痛めていた。折しも将軍家持の上洛が予定される時宜にあり、庄内藩郷士・清河八郎の献策を受け入れた幕府は、浪士達による護衛部隊「浪士組」を組織する。

歳三も近藤勇ら試衛館の門人とともに徴募に応じて京へ上ることとなるものの、上洛を果たした清河は、勤王活動家である本性を明かして、護衛兵の徴募は擬態に過ぎず、浪士組を幕府の支配から脱することを宣言する。

しかし、公儀を欺く所業に反発した試衛館の面々は清河と袂を分かち、歳三は同じく浪士組を出た元水戸藩士・芹沢鴨と組むことを考え、芹沢の伝手を借りて京都守護職を拝命した会津松平家に運動し、会津候肝いりの治安組織を創設することを発案する。嘆願は受け入れられ、「会津中将様御預かり」の武装警察「新選組」が結成されることとなる。

歳三は、その組織作りにおける天賦の才をもって新選組を幕末最強の武闘集団へと育て、混乱する京と幕末の情勢を生き抜いていく。



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幕末 新選組 司馬遼太郎

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