概要
琵琶湖に住むニゴロブナを素材とし、ウロコと内臓を取ってから米と塩で漬け発効させたものだが、近年はニゴロブナが減ったので、ヘラブナことゲンゴロウブナで代用する事も多い。元々ゲンゴロウブナも琵琶湖原産の魚であり、各地に放流・移入されたものがヘラブナなのだ。
なおフナ類は古来食用魚として親しまれてきた魚なので、やろうと思えば普通のフナでも作れなくはない（よっぽどきれいな川でもなければやめた方がいいけど）。
発酵食品故に独特の酸味臭はあるが風味はチーズに似ているとされる。魚料理で乳成分はみじんも使わないのにチーズに似る不思議（チーズも基本的に発酵食品なのだが）。
そんな鮒寿司も、実は「すし」という食べ物の原型だと言われている。
本能寺の変の遠因？
一見結びつかないこの二つだが、実はこんな言い伝えが残っている。
織田信長に「徳川家康を接待するから美味いもの集めてこい」と命じられた明智光秀がこれを献上したところ、鮒寿司を知らない信長が「バカ野郎！大切な客をもてなすのにこんな腐ったものを食わせろってのか!?」と激怒して即刻解任させた
光秀が本能寺の変に至った理由は未だに解明されていないので、この件でメンツを潰された事が原因ではないかという「食べ物の恨み」説も挙げられた（他にも散々イビられていたとか、信長のやり方と自分の考え方のギャップから来るストレスが爆発したとか、むしろ大した理由はなかったのではとすら言われる）。
