概要
日中戦争から、米英との太平洋戦争までの一連の戦争(アジア・太平洋戦争)が終結した年であり、日本が初めて外国に占領された年である。
この年に入ると、戦況は絶望的な状況となり、遂に日本本土が戦場となる事態を招いてしまう。「本土決戦」が叫ばれる中、沖縄県などでは住民を巻き込んだ地上戦となり、東京を始めとする日本各地の多くの都市が米軍の空襲で焼け野原となった。広島、長崎においては核兵器が使用されている。
8月に日本はポツダム宣言を受諾して無条件降伏し、アメリカ軍を中心とした連合国軍の占領を受けることになった。
終戦記念日とされるのはポツダム宣言を受諾した8月15日であるが、日本の敗戦に乗じて領土拡大を目論んだソ連軍が日本本土への侵略を行ったため、樺太や千島ではそれ以降も戦闘が行われた。8月17日には日本領空に侵入してきた米軍機との空中戦もあった。
昭和20年の主な出来事
- 2月4日:ヤルタ会談
- 2月19日:硫黄島の戦い開始(最初の本土決戦)
- 3月10日:東京大空襲
- 3月26日:沖縄戦開始(終結は6月23日以降)
- 4月7日:鈴木貫太郎内閣発足、戦艦大和撃沈(坊ノ岬沖海戦)
- 4月30日:ヒトラー総統自殺
- 4月12日:ルーズベルト死去、トルーマンが大統領就任
- 5月7日:ドイツ軍無条件降伏
- 7月17日:ポツダム会談
- 7月26日:ポツダム宣言発表
- 8月6日:広島に原爆投下
- 8月8日:ソ連対日宣戦。翌日満州へ侵攻開始
- 8月9日:長崎に原爆投下-8月14日:終戦大詔下る。
- 8月15日:玉音放送が流れ、ポツダム宣言受諾が国民に伝えられる(終戦記念日)
- 8月17日:東久邇宮稔彦王内閣発足、最後の空中戦(坂井三郎らが米軍機を撃退)
- 8月23日:対ソ防衛戦(樺太の戦い)が終わり、日本本土における組織的戦闘終了
- 8月30日:ソ連は北海道占領を断念。マッカーサー元帥厚木進駐。翌日米軍主力が横浜・館山に上陸。
- 9月2日:東京湾のミズーリ艦上で降伏文書調印。ホー・チ・ミンを主席とするベトナム民主共和国が成立。
- 9月11日:東條英機ら戦犯容疑者に逮捕令
- 9月27日:昭和天皇とマッカーサーが会談
- 10月2日:東京に連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)を設置
- 10月25日:台湾光復式典。台湾の統治権が日本から中華民国に移管される。
- 11月2日:日本社会党結成。
- 11月10日:インドネシア独立戦争
- 11月20日:ニュルンベルク裁判開廷
- 12月16日:戦犯容疑者逮捕令が出された近衛文麿公爵自殺