概要
天人による地球の支配に異を唱え決起した者達によって引き起こされた攘夷戦争の後期にて、若き侍4人を中心とした攘夷志士の勢力が、破竹の勢いで幕府軍や天人軍に抵抗し続けた。この4人が、後に畏怖を込める形で「攘夷四天王」と呼ばれるようになった者達である。
彼等の内、銀時、桂、高杉の3人は、寺子屋を開いていた吉田松陽の愛弟子達であり、彼の元で武士道についてを学び平穏な日々を過ごしていた。しかし、徳川定定によって『寛政の大獄』が引き起こされたのを機に事態は急変。天照院奈落によって松陽は捕らわれの身となり、彼を奪還する為、銀時達は攘夷志士として幕府に反逆する道を選ぶ。
戦争への参加後、坂本も加わった4人は、数々の修羅場を潜り抜けていったが、そんな彼らもまた、時代の流れに逆らい切る事が出来ず、他の弟子達や師を失ってしまう。
攘夷戦争の終結後はそれぞれの道へと突き進む事になる。
そして時は流れ、それぞれの意志により別々の道を歩んでいた4人だった。
その中で、対立しぶつかり合う者達もいれば、結託し共闘する者達もいた。
しかし、政権の変革によって世に反幕府の思想が強まり始めた時、攘夷四天王は再び集結することとなる。
四天王とされる4人
松陽の一番弟子であり、四天王の中でも最強格の実力者。攘夷戦争後は逃亡を続けていたが、ある件を機に、自ら投降した。
その後は処刑されたという扱いになっているが、実は仮にも国を想って戦った攘夷志士達への非道な扱いに疑念を抱いていた池田夜右衛門の当代によって密かに逃がされ、その後はお登勢との出会いを機に、『万事屋銀ちゃん』を開業。その社長となり、志村新八や神楽といった仲間を得て、様々な事件に関わっていく事になる。
過激な活動を行ってきた桂が穏健派に転向するきっかけとなったり、周囲を顧みない高杉と対立したり、時には坂本の助け舟に乗ったりと、四天王達の交流は続いていく。
よろずの者達と繋がるうちに、かつて失ったはずの大切なものがまた増えていくことに気付いた銀時は、自分達の帰る場所を守るために再び盟友達と結託し、天との戦いに身を投じていく。同時に、自身の背負った業とも再び対峙することとなる。
- “狂乱の貴公子/逃げの小太郎/攘夷志士の暁”桂小太郎
数多くの通り名を持つ未知数の人物。銀時や高杉の暴走を諫め、まとめ上げてきたリーダー格。
攘夷戦争後も、同志達や坂本から贈られたエリザベスと共に潜伏・逃亡を続けながら攘夷党の頭目として攘夷活動を行う。
当初は爆破テロ等の過激な手段も辞さなかったが、かつての盟友である銀時との再会を機に、穏健派へと転向しており、高杉率いる鬼兵隊とは決別する。
また、真選組や松平片栗虎、征夷大将軍・徳川茂茂との関わり等も経て、天人の支配に耐え忍びながらも国を守る為に戦う彼らの信念等も尊重するようになる。
茂茂が一橋派によって暗殺されたのを機に、ついに仇敵であった真選組とも結託し、彼の意思を継ぐ形で本格的な倒幕活動に出る。
四天王の中でも過激な部類に入る人物。攘夷戦争中は「鬼兵隊」という独自の部隊を率いて戦っていたが、戦後に部下達の殆どを失う。
その後、数年を経て河上万斎や武市変平太、来島また子といった仲間を集め鬼兵隊を復活させる事に成功。大勢の無関係な人間達を巻き込み、天人の犯罪結社である「春雨」と同盟を結ぶ事も辞さない等、桂を遥かに上回る過激な手段で、倒幕を目指す。その一方で、幕府組織であるはずの「見廻組」や一橋派とも密かに繋がりを持っていた。
しかし、茂茂の暗殺計画失敗を機に春雨や一橋派に見限られ、天導衆が春雨の力を掌握したことにより粛清が始まる。同じく孤立した第7師団と共に激しく抵抗していたが、春雨の自爆作戦により部隊は壊滅状態となる。しかし、そこに快援隊らかつての盟友達の助けが入り、首の皮一枚繋がることに。己の真の敵を悟った高杉は、ついに対立してきた攘夷志士達と結託することとなる。
- “桂浜の龍/声のデカイ人”坂本辰馬
他の四天王三人が幼少期からの馴染みがあるのに対し、攘夷戦争に参加してから三人と関わりを持つ様になった。当時は銀時や高杉の喧嘩の仲介に入ったりと苦労人だった。戦争中に負った怪我の後遺症で剣を握ることができなくなり、現在は銃を使用する。
戦争末期より宇宙に興味を持ち始め、戦後は宇宙海賊「千鳥」の元・第2師団長である陸奥や千鳥の人身売買で売られそうになった奴隷達と共に「快援隊」を結成。宇宙を股に掛けた大規模な貿易活動を行っている。
対立しあっている他の三人とは異なって中立を保っており、必要とあらば彼らと協力する事も少なくない。ただし、地球を侵略しようとしていた傭兵部族である「蓮蓬」の潜入を手引きしてしまう等、傍迷惑な騒動も起こしている。
世の反幕思想の本格化後、春雨によって壊滅した鬼兵隊の残党を匿い、盟友達の戦いに参戦する。