概要
声:永井一郎
ドラゴンボールに登場するキャラクター。
亀仙人のライバルであり『鶴仙流』の開祖。年齢は初登場時点で302歳。
来歴
武道の達人として高名な武泰斗(むたいと)が開いた武術道場に入門し、何かと折り合いの悪い同門の亀仙人と競うようにして鍛錬に勤しむ日々を送る。
30代の頃、ピッコロ大魔王率いる魔族が悪虐非道の限りを尽くして世界が危機を迎えると、魔封波(まふうば)を使用して辛くもピッコロ大魔王を封印した武泰斗が一命を落とし、その姿を見て己が学んできた武道の無力と武術の拙さに絶望し、亀と袂を分かつ形で道場を去る。
この後、考えられる限りの修練を積んで武術流派『亀仙流』を興すと同時に仙人を号し、孫悟飯や牛魔王を弟子に迎えて武術の神を表す武天老師(むてんろうし)の名で伝説の達人として亀仙人が知られるようになった頃、同じく独自の理念と修練を積み重ねて武術流派『鶴仙流』を興すと同時に仙人を号する。
程なくして、殺し屋となるべくサラリーマンを退職した桃白白に鶴仙流を教え込み、283歳の時に一人前の暗殺者として成長した桃白白を裏社会に送り出す。
302歳の時、門弟の天津飯と餃子を連れて第22回天下一武道会に参加し、約270年ぶりに亀仙人と再会するが、その渦中で亀仙流門下の孫悟空によって桃白白が敗れた事実を知ると亀仙流そのものに怒りを露わにし、決勝戦で天津飯に試合中の事故を装って孫悟空の殺害を命じる。
しかし、ジャッキー・チュンに扮した亀仙人と拳を交えた一件で心に迷いが生じていた天津飯はこれに反旗を翻し、さらには天津飯に呼応した餃子を逆上のあまり殺害しようとした矢先、亀仙人のかめはめ波で遥か彼方に吹き飛ばされる。
3年後の第23回天下一武道会には、殺し屋家業で得た全財産を注ぎ込んでサイボーグ化した桃白白を連れて参加し、亀仙流の撲滅と鶴仙流を裏切った天津飯と餃子の抹殺を目論むが、第一回戦の相手として対峙した天津飯に完敗した桃白白を担いで会場を去って以降は行方不明となる。
鳥山氏の発言によると、何かの巻き添えで死亡したが、悪人なので生き返ってない可能性が高いとのこと。(ファンの間では、魔人ブウのことではないかと言われているが公式設定ではないので本当のところは不明)
劇場版『摩訶不思議大冒険』においては、舞台となったミーファン帝国の大臣として登場。弟の桃白白と共に帝国乗っ取りのために暗躍している他に、正真正銘の元祖どどん波を放つなどの戦闘シーンも描かれている。
人物像など
戦闘力120。第21回天下一武道会のジャッキー・チュンと死闘を演じた悟空(戦闘力100)より強い。
当時としても常識外れの強さを誇った孫悟空を窮地に追い込んだ桃白白、天津飯を育て上げた意味でも、指導者として非常に優れているといえる。また彼の作った舞空術、太陽拳、気攻砲などはその後も物語の要所要所で活躍しており(飛行技術は舞空術とは別かもしれないが)技の意味では亀仙流を凌駕してるともいえる。至近距離で放たれたマシンガンの弾を素手で全て掴み取るといった常人離れな事も当然ながら出来る。また、必要とあれば後述のように自らの手による暗殺を試みる等、徹底した面も見せる。
ピッコロ大魔王の一件によって「対峙した相手を確実に殺す」という理念に執着し、それに必要な力と技術のみを追い求めるようになったあまり心が屈折し、極めて卑劣かつ傲慢な人格を持つ。
このような理念から「どんな手段を用いてでも相手に勝てばそれで良い」としており(桃白白にもその傾向が見られる)、亀仙人が武道を極めたのに対して鶴仙人は武術を極めたと言える思想を抱いている。
その一方で亀仙人のように露骨ではないが結構なスケベで、ランチやブルマに対してセクハラめいた発言などをする場面もあった。
唯一の肉親である桃白白へは情の深さを見せており、特にアニメ版では仇討ちのために天下一武道会の決勝戦前夜に悟空の暗殺を試みた。しかし未遂、失敗に終わっている。またアニメ129話では若き日の亀仙人と共に修行に励む若い頃の姿が描かれた。