『ウルトラマンベリアル! ウルトラマンキング!
我、王の名の下に!』
「変えるぜ!運命!!」
『ウルトラマンジード!ロイヤルメガマスター‼』
「変えてみせる!僕の運命は、僕が決める!」
データ
身長 | 51m |
---|---|
体重 | 4万8千t |
飛行速度 | マッハ8.5 |
走行速度 | マッハ6 |
ジャンプ力 | 1600m |
水中潜行速度 | マッハ4 |
地中潜行速度 | マッハ4 |
腕力 | 16万t |
握力 | 10万5千t |
概要
第17話「キングの奇跡!変えるぜ!運命!!」で初登場を果たした、ウルトラマンジードのフュージョンライズ形態の一つ。
ウルトラマンベリアルとウルトラマンキングのウルトラカプセルをジードライザーでスキャンし出現するキングソードの力で変身する、ジードの最強の姿。
『ウルトラマンフュージョンファイト!』での属性は「光」(青属性)。
ウルトラ戦士たちの力を借りるフュージョン系の形態の中で、ウルトラマンキングが関係するものは今までに前例がなく、異例ともいえる。マントを常時使用しており、マントを纏った銀河皇帝であったベリアルのことを考えると、前作のサンダーブレスター以上に「光と闇の最強戦士」という言葉がぴったりである。こんな2人の組み合わせなだけあり、その戦闘力はウルトラヒーローの中でも最高クラスと目されている。
キングにとってはノアに対するウルティメイトゼロのような立ち位置であるとも言えるが、その戦闘能力はそのウルティメイトゼロが敗北したウルトラマンベリアルが、フュージョンライズによって力を得たキメラベロスすら遥かに上回る。ウルトラ戦士の中でも随一のチートキャラであるキングの力を借りていることもあり、これまでのジードのタイプチェンジは無論、他の戦士の強化形態と比べても頭一つ抜けた戦力を誇る。
但しノアが自ら作った(上に宇宙一つ分の人々の絆が入った)ウルティメイトイージスと異なりキングカプセルそのものは普通にリクが最初から所持していたものがリトルスターによって起動しており、他のカプセルと同じくヒカリが開発したものと思われる。そのためキングの力のほんの一部しか入っていない模様で、第21話では戦闘データを元に対策を練っていたケイのペダニウムゼットン相手に劣勢に陥ってしまった。そのほか、キングの力をストルム器官で吸収したアトロシアスには、「カプセルの力はちっぽけ」と指摘されてしまっていた。
また、スペックを見ても(作品間の比較は無意味とはいえ)飛行速度も格別速いというわけではなく、アクロスマッシャーやゼロビヨンドよりも設定上の数値では劣る。
また、あくまでウルトラカプセルを用いたフュージョンライズ形態であるためか、制限時間はそのままであり、カラータイマーも点滅する(短くなる事はないようだが)。
変身時にはキングとベリアルのウルトラカプセルをジードライザーでスキャンして出現するキングソードにキングのカプセルをセットし、手をかざすというプロセスを踏む。
その後リクが直接アーリースタイルらしき姿に変身して飛び上がり、ベリアルとキングのビジョンと融合して光をまとい、ぐんぐんカットを経て変身完了する。
変身メロディは他の形態と異なりパイプオルガン調で、さらに金色の光と共にウルトラベルらしき鐘の音が響き渡るという神々しい演出が入る。
ぐんぐんカットでの渦の色はプリミティブと同じ青と紫。
カプセルはベリアル→キングの順にスキャンするのだが、キングカプセルをスキャンした際ベリアルカプセルの発光色である紫が塗り替えられるように白(というか虹色)に変わる描写があり、さらに、ぐんぐんカットは一瞬映る巨大なベリアルの顔をジードが金色の光で打ち破るという描写になっている。
これらは、タイプチェンジ前にリクがベリアルに対して放った「僕は、あなたを超えてみせる!」という決意の言葉を表現した、ということなのだろう。
なお、武器を手に持った状態でのぐんぐんカットはロイヤルメガマスターが初めてである。
着地の際はふわりと音を立てずに着地する。また、第17話では変身した余波の光だけでベリアルが現れた際に世界を覆った暗雲を払ってみせた。さすがはキングの力。
戦闘スタイルはビクトリーナイトやオーブオリジンのように剣を主体としたものだが、こちらは剣を腰に下げることもあり徒手空拳も使いこなす。また、キングソードでの剣戟は前二者の「スピードと手数を生かしたラッシュ型」「重厚な一撃を叩き込むパワースタイル」のいずれとも違う、「相手の動きを見逃さず、的確な一撃を叩き込む」というものであり、その姿は優雅にして峻烈。
容姿
体表の色は青紫・黒・銀で、全形態共通の目の形と体表の模様以外の外見的特徴はキングのものが多く頭部もキングによく似た形状をしている。
全身には黄金のアーマーが装着されており、ウルトラマントに似た赤い裏地を持った黄金のマントも纏っている。
体表の模様のパターンは現在のベリアルよりもアーリースタイルだった頃の模様に近い。
これは前述の通り本形態への変身時に一瞬だけ変化するジードの素の姿がアーリースタイルであるためであると思われる。
この事から、見ようによっては「闇に堕ちず、キングに認められたベリアル」ともとれる姿であり、これまでのベリアル自身の前歴と合わせるとまさにベリアル本人にとっては皮肉のような存在と言える。
能力
武器
ベリアルカプセルとキングカプセルをジードライザーでスキャンして出現する、ウルトラマンキングの力を宿す宝具。
杖と剣、二通りの使い方が可能。要はキング版ウルティメイトイージス的な代物。
左腰部分に提げることができ、居合のように相手を切ることもある。
ジード全形態で使用可能な武装だが、基本的に上記のキングソードを使用するため、最終回のみでの使用。この場合は右手にキングソード、左手にジードクローを装備している。
必殺技
発動の際は鐘の音やコーラスのような効果音が鳴るのが特徴。
バルカンスパークル
杖モードのキングソードの必殺技。
左手をキングソードに1回かざし、杖先に形成した王冠型のオーラから無数の光の矢を叩き込む。
スウィングスパークル
剣モードのキングソードで放つ技。
左手をキングソードに2回かざし、回転しながら刀身に集めたエネルギーを放って斬り付ける。
ロイヤルエンド
「解放せよ!宇宙最強の力!!」
ジードライザーでスキャンしたキングソードに左手を3回かざし、掲げたキングソードを左腕とクロスさせて撃ち出す超必殺光線。
光線のエフェクトは、これまでのウルトラ戦士の光線とは異なり、無数の金色の光がシャワーのように降り注ぐような神々しいものとなっている。
その威力はビッグバスタウェイの約20倍を誇り、今の所当たって無事で済んだ相手はいない(他の形態の光線と一斉発射したとはいえ、かつて3大ウルトラ戦士の光線一斉発射を防ぎ切ったギガバトルナイザーすら破壊している)。
他のカプセルを使う必殺技
「フラッシャー」と付くものは杖モードで、「スパーク」と付くものは剣モードで発動する。
ブラザーズシールド
ウルトラ6兄弟のカプセルを装填したキングソードを前方に出して発動する防御技で、ウルトラ6兄弟の姿が発現し、ウルトラサインとウルトラ文字で描かれた円形の魔法陣バリアを展開して敵の攻撃を防ぐという何とも贅沢な技。
わざわざバリアを張るためだけに6兄弟の力を使うとはさすがはキングと言える。
さり気なくゾフィーがバリアを張る描写はこの技が初である。
なお、ウルトラ6兄弟カプセルは何の予告もなくいつの間にか所持していた(初登場時期に行われていた玩具のキャンペーンにかけて「キングソードの特典」とネタにされたことも)。
87(エイティセブン)フラッシャー
ゾフィーのカプセルを装填したキングソードを、M87光線と同じポーズで構えて放つ高熱の必殺光線。キングギャラクトロンのバリアを撃ち抜くほどの威力を持つ。
他の5兄弟の技と違いトドメになった事はないが、1回目はゼロビヨンドのツインギガブレイクへと繋ぎ、ペダニウムゼットン・エボルド戦はロイヤルエンドをフルパワーで放ってようやく勝てたため、相手が悪かったと言わざるを得ない。
スペシウムフラッシャー
ウルトラマンのカプセルを装填したキングソードをぐんぐんカットのようなポーズで構え、スペシウム光線のような電撃光線を発射する。使用した第19話ではメカゴモラを撃破した。
スラッガースパーク
ウルトラセブンのカプセルを装填したキングソードを真横へ振り抜き、刀身からアイスラッガーを象ったエネルギー刃を飛ばす。使用した第20話ではギエロン星獣を袈裟斬りに両断、撃破した。
ランススパーク
ウルトラマンジャックのカプセルを装填したキングソードの剣先から光線を放つ。使用した第18話ではザイゴーグを撃破した。
元ネタはウルトラランス。また剣モードで放つ技には共通して「スパーク」が入っているが、この技だけ見るとウルトラスパークが元ネタだと思えなくもない。
バーチカルスパーク
ウルトラマンエースのカプセルを装填したキングソードを左の腰から抜刀するように右上へ振り抜き、バーチカルギロチンと同様のエネルギー刃を飛ばし相手を切り裂く。使用した第21話ではペダニウムゼットンを撃破した。
ストリウムフラッシャー
ウルトラマンタロウのカプセルを装填したキングソードをストリウム光線発射時と同じポーズで構え、光線と炎を同時に発射する。ストリウム光線と同様に放つ前には体が七色に光る。使用した第18話ではサンダーキラーを撃破した。
ヒーローアタック
上記以外のウルトラカプセルを使用して発動する技。
劇中未使用。
モンスターアタック
怪獣カプセルを使用して発動する技。
劇中未使用。
余談
デザインでは、ベリアルを意識した体のラインをキングの体色に使用されている紫になっている。当初のデザイン案では全身に黄金の鎧を纏っていたが、動きづらくなるためキングの要素を前面に出す形に改められた。マントは坂本浩一監督の要望により取り入れられたが、デザインを担当した後藤正行は格好良く落とし込むことに苦労したことを述べており、髭はリクの年齢にそぐわないためもみあげ程度に留められた。
坂本は、ウルトラマンキングのイメージとキングソードが杖に変形するという設定から、魔法使いのイメージで演出した。
形態名のロイヤルは「王」、メガは「巨大な」、マスターには「長、師匠」もしくは「熟達、使いこなす」という意味がある。
テレビシリーズでは割と優秀な戦績を残してきた形態だが、最終話でアトロシアスに一撃で変身解除させられたのを皮切りに、以降の作品では何かと不遇な扱いが目立ち、『つなぐぜ!願い!!』では(本人が冷静さを欠いていたとはいえ)ろくに活躍らしい活躍もできないまま1分も経たずに変身解除され、『セレクト!絆のクリスタル』ではウルトラマントレギアと渡り合うも一歩及ばず変身解除され、『ウルトラギャラクシーファイト』でもウルトラダークキラーに攻撃を悉く回避された末に光のエネルギーを奪い取られて敗北するという、キング由来の力でありながら他の新世代シリーズ最強形態と同様パワーインフレに置いて行かれてしまっている。特に最後のは共闘していたエックスが、TV版の最強形態ですらないゴモラアーマーを使用しており、ロイヤルメガマスターと同格のように描写されてしまって余計に扱いが悪く見えてしまっている。(最終タイプであるウルティメイトファイナルの見せ場を作りたいという大人の事情もあるのだろうが)。
ただし最後のウルトラダークキラー戦においてはゴモラアーマーが真正面からのぶつかり合いでダークキラーに完全に力負けしていたのに対してロイヤルメガマスターはそれなりに渡り合っており、隙をついてエネルギーを奪われるという形で敗北している
更にジードダークネスの撃破はマグニフィセントに譲る形になっており、扱いが逆転してしまっている。
また最終回でキングが復活する際にキングカプセルからエネルギーが放出されていたことから、TV本編終了後のロイヤルメガマスターは弱体化しているのでは?という考察がファンの間でなされていることもある。この場合、万全のロイヤルメガマスターが劣勢になったのは同じくキングの力を吸収していた相手(ケイもストルム器官でロイメガやゼロビヨンドのエネルギーを戦いの中で吸収していた)のみということになる。
またリクの心が強大な正と邪のパワーを繋いでいるという設定から、リクの精神が不安定になると力を発揮できなくなるという考察もある(ギャラクトロンMk2戦では冷静さを欠いており、トレギア戦でも相手の動きに戸惑う様子を見せていた)
関連項目
ウルトラマンジード ジード(ウルトラマン) フュージョンライズ
- ウルティメイトゼロ:チートラマン(こちらはウルトラマンノア)の力を持つゼロの強化形態。またこちらはノアと同等の次元移動を行うことが可能など元の戦士の力をより強く受けていることや、その力によらないより強い最強形態が別に存在する事などに相違点があるが、ジードも劇場版にて…。『ウルトラマンジード』では本編冒頭でベリアルに敗北してしまいイージスが破損してしまったため変身不能となっている。
- オーブオリジン:前作におけるテレビ本編の最強タイプ。剣を使う点なども近しいものがあるだろう。但しこちらは真の姿であるという違いがある。
- ウルトラマンギンガ:ウルトラ6兄弟の力を使える、キングから授かったアイテムでパワーアップする(後者はウルトラフュージョンという形ではあるが)など、共通点が多い先輩ウルトラマン。
- エンペラーフォーム:「『王』にまつわる最強形態」「体色に金色が入っている」「赤いマントを纏っている」「変身者が敵勢力の中心にいる人物の息子」と共通点が多い。
- キングフォーム:こちらも「『王』の名を持つ最強形態」で「体色に金色が入っている」つながり。また、「『運命』と戦う戦士」「最強技に『ロイヤル』が入っている」という点でも共通している。