概要召喚
自衛隊が異世界に転移する物語や、日本と異世界が繋がる物語はよく見られるが、本作最大の特徴は「日本国そのものが異世界に転移した」事である。
『自衛隊彼の地にて、斯く戦えり』では異世界は「ゲート」を通じて地球世界と繋がっていたが、本作では日本国自体が異世界に転移し、地球との繋がりが完全に途絶えてしまっている。日本は食糧や資源の大部分を他国からの輸入に頼っていたため、転移直後はそれらの輸入が一時的に途絶えたものの、クワ・トイネ公国やクイラ王国と国交を結んだことにより自衛隊への補給が可能となっている。自衛隊が補給可能という点は『自衛隊彼の地にて、斯く戦えり』と共通する(『GATE』や『ルーントルーパーズ』との最大の違いは、バックアップ万全の陸海空全自衛隊が登場し、活躍することである)。
また、自衛隊がその火力で敵軍やモンスターを吹き飛ばすシーンのみでなく、各面でのの対応の遅れや、日本政府内の不毛な言い争いなど、強い日本といつも通りの日本、両方が再現されているのも特徴である。
他にも日本や異世界諸国の思惑や苦悩、登場人物、物語上に張られた様々な伏線など、読者を引き込み飽きさせないしっかりとした内容になっている。
特定の主役は存在せず、基本的に異世界側の視点で物語が進んでいく。異世界視点で日本を見れる事が、この作品の醍醐味と言っても良い。
本作品は小説家になろうにて連載中だが、「くみちゃんとみのろうの部屋」ではなろうよりも先行配信されている(なろうでの誤字表記を出来るだけ防ぐためらしい)。
第4回ネット小説大賞を受賞して書籍化が決まり、2017年3月17日にぽにきゃんBOOKSから発売された。タイトルは『日本国召喚~導かれし太陽~』。
同年8月17日には第2巻『滅びゆく栄光・上』、11月17日には第3巻『滅びゆく栄光・下』、2018年3月17日には第4巻『崩れる均衡』が発売。
担当絵師は第1巻は『まおゆう魔王勇者』で有名なtoi8氏。2巻以降は『ギルティクラウン DANCING ENDLAVES』の作画を担当した深井涼介氏が担当している。
更にはコミカライズ化も決定され、2018年6月24日よりComicWalkerにて連載開始。作画担当は、『越天の空』作者の高野千春氏。
第1巻は2019年1月23日発売予定。
2巻に先駆けて公開された公式ツイッターでは、裏設定を明かしながら読者の疑問に分かり易く答えてくれている。
ストーリー召喚
21世紀の日本は、ある日突然、異世界へと転移してしまう。
食料や資源の自給率の低さから、滅亡の危機に瀕した日本は、ただちに非常事態宣言を発令。自衛隊に付近を探索させ、『ロデニウス大陸』を発見する。
幸い、大陸に存在する『クワ・トイネ公国』『クイラ王国』との国交締結により、食料と資源は供給の目途がつき、なんとか窮地を脱した。
ところがこの世界は弱肉強食であり、しかも当然のごとく、地球の常識がまったく通用しない。
それでもこの世界で平和主義を貫こうとする日本。しかし、自国の常識で判断した結果、日本を弱小国と思い込んだ国が、次々と戦争を仕掛ける。
これは、異世界で生き抜こうとする日本国の物語である。
登場人物召喚
- 日本国
朝田 泰司
篠原
田上
百田
天野
北村
御園
海原
近藤
瀬戸
岡 真司
- クワ・トイネ公国
ヤゴウ
ハンキ
ノウ
カナタ
ブルーアイ
ミーナ
ウォル
イーネ
- ロウリア王国
ムーラ
アデム
シャークン
パンドール
ジューンフィルア
ハーク・ロウリア34世
- フェン王国
アイン
シハン
- アルタラス王国
ターラ14世
ライアル
- クーズ共和国
ハキ
イキア
カイオス
アルデ
エルト
バルス
レクマイア
シルガイア
- トーパ王国
ガイ
モア
エレイ
- カルアミーク王国
エネシー
ウイスーク
マウリ・ハムマン
オルド
- エスペラント王国
モルテス
サフィーネ
ジャスティード
バルサス
ザビル
セイ
エスペラント
- グラ・バルカス帝国
グラルークス
グラ・カバル
シエリア
ダラス
ゲスタ
カイザル
ラクスタル
ナグアノ
イジス
ミレケネス
- アニュンリール皇国
ダクシルド
- 鬼人族
バハーラ
鬼姫
- ムー
マイラス
ラッサン
レイダー
ミニラル
テナル
ミリシアル8世
ぺクラス
シュミールパオ
アグラ
リアージュ
アルネウス
フィアーム
ライドルカ
アルパナ
ベルーノ
シワルフ
パーシャ
ゴルメス
ザマス
メテオス
レッタル・カウラン
- 魔王軍
ノスグーラ
赤竜
レッドオーガ
ブルーオーガ
イエローオーガ
ホワイトオーガ
ゴウルアス
オーク
ゴブリン
- 古の勇者
タ・ロウ
ルーサ
ケンシーバ
キージ
- 神
シャマシュ
アスタルテ
シン
イル
世界観召喚
この世界は、ここに暮らす人々が把握している範囲よりも遥かに巨大な惑星である。これほど巨大な星でありながら、重力加速度や気圧、大気組成などは地球とほぼ同じであり、1年も半日長い程度である。惑星の裏側には巨大山脈に囲まれ、面積が地球に匹敵するほどの内海もあり、その内海には数多くの大陸も確認されている。
また、この世界は魔法を中心とした高度な文明が築き上げられており、特に列強最強の神聖ミリシアル帝国では魔力で動く艦船や自動車、航空機なども存在する。(ムーの様な機械文明国家も存在する)
国家は主に列強、文明国、文明圏外国家に分けられており、文明間の格差が非常に大きい。列強や文明国は基本的に文明圏外国家に対する差別意識を持つ者が多く、万一にも文明圏外国家が自分たちの国力を超えないよう徹底している。(しかし、日本の出現でそれは無意味になりつつある)
大抵の国家は中世レベルの文明であるが、情報技術は高度に発達していて、これらの国家でも無線やラジオに相当するものが一般にまで普及しており、列強ではテレビも実用化されている(もちろんこれらも魔法を原理にしている)。そのため同時代の地球と比べると最新かつ正確な情報が世界中に短時間で届く。ただし、技術上の問題なのかカラー放送が実現している国は極僅かである。
登場国家召喚
日本国
本作の主人公(1億2千万以上の日本人全員と言うべきか?)。
突如としてこの世界に現れた転移国家(技術力や思想などは今の日本と大体同じ。少なくとも2015年以降に転移したと考えられる)。第3文明圏の東に位置しており、この世界の住人からは文明圏外の新興国家と認識されている。しかし実際には、この世界のいかなる国家よりも高レベルな文明を持ち、この世界の常識がまったく通用しない。その代わり、この世界の常識に極めて疎く、時にはそれが障害となって無用の被害を招くこともある。
文明圏外国家の軍隊を余裕で壊滅させる列強の軍隊や、異世界の住民では歯が立たない強力な魔物をあっさり仕留めてしまう別格の力、そしてそれらを支える膨大な国力を持つこの国を、異世界の人々は驚愕と畏怖の念を持って迎える事となる。その強力さ故、この国に敵と見做される事は即国の崩壊を意味する。
地球にいた頃と同じように平和を貫こうとするも、他国の思惑により毎回毎回争いに巻き込まれてしまう。それでもクワ・トイネを始めとする友好国を地道に増やしている。
序盤は前世界の立場などもありの仕方なく実力を行使する形だったが、政府側の判断が遅れた結果としてパーパルディア皇国に自国民を殺害されたため、遂に真の力を発揮して皇国を分裂させた。この件の反省かパーパルディア皇国戦終了後は、防衛力の大幅な増強(自衛隊員の定数増加、戦車、装甲車、護衛艦、潜水艦の増勢、4個護衛隊群体制から7個護衛隊群体制へ、航空護衛艦(空母)・原子力潜水艦の配備など)を行うようである。また、極秘裏に核兵器の研究開発を開始している。
パーパルディアとの戦争を切っ掛けに国民の多くが考えに変化が起きた様で、特に防衛の為の戦いに関しては転移以前より抵抗感は薄まり、自衛は勿論、それ以外にも必要であれば実力行使も辞さない姿勢を持つようになった。ただし、平和と対話を尊ぶ姿勢はこれまでも変わらない。
第三文明圏外国
クワ・トイネ公国
日本が最初に接触したロデニウス大陸の北東に位置する農業立国。技術力は中世レベルで、政治体系は社会主義に近い民主主義を採用している。覇を唱える性質や、他民族への偏見や差別の様な過激な考えが無かったため。日本ともすぐに友好関係を結べた。家畜でさえうまい飯を食べれる程食料自給率が高く、日本と国交を結んでからは輸入が途絶えてしまった日本に大量の食糧を輸出し、かわりにインフラを輸入している。その反面軍事力は低く予備兵力を含めて5万人しかいない。
亜人殲滅を掲げる隣国ロウリア王国の侵略を受けるが食糧が途絶えることにより餓死者が大勢出ることを危惧した(クワ・トイネ側から半ば煽られた)日本の参戦により滅亡の危機から脱する。
ロウリア王国軍撃退後、対日感情が極めて良好になり、日本としても質・量ともに申し分なさ過ぎるほどの極めて豊かな食料事情(書籍版にて日本からしてみれば衝撃的過ぎる詳細が判明した)から絶対に味方のままにしておきたい相手であるため、日本とはほぼ運命共同体のような間柄となる。
クイラ王国
クワ・トイネと同じロデニウス大陸にある国家。国土の殆どが作物の育たない不毛の地だが、日本にとっては地下資源の宝庫であり、それらを日本に輸出している(もちろん、こちらも対価として日本からインフラを輸入している)。日本にとってクワ・トイネと同じく最重要の同盟国であるため、これといって目立たないがたいした戦禍に遭うことは無く、ちゃっかり太平の世を謳歌中だったりする。
ロウリア王国
本作における敵国その1。
クワ・トイネと同じロデニウス大陸にある国家。亜人殲滅を掲げ、ロデニウス大陸統一を目論む覇権国家。軍事力は高く作戦兵力は約50万人、ワイバーンは500騎、船は4400隻も保有。人口も3800万人で周辺国と比較すればかなりの大国だが、文明圏外国家であるため大陸の文明圏と戦える力はない。
列強のパーパルディア皇国から支援を受け、大陸統一のための軍事力をつけた後クワ・トイネ公国とクイラ王国に侵略戦争をしかけたが、日本の参戦によりその軍事力の殆どが壊滅し、王もクワ・トイネの都市ギムでの虐殺を指示した罪で日本の警視庁に逮捕された為、王制が崩壊し現在民主化へと進む。
フェン王国
フィルアデス大陸東側に位置する国土が勾玉のような形をした島国。魔法やワイバーンはなく国民全員が教育として剣を学ぶ。国民の気質が武士道に近い物がある。
パーパルディアからの領土献上要求を拒否したため軍による懲罰攻撃を受ける。一度目は巻き込まれた護衛艦隊と巡視艇の反撃で危機を回避できたが、二度目の攻撃を受けた際に日本と協力関係を結ぶこととなる。圧倒的な力を持つ皇国軍により首都侵攻手前まで追い詰められるも、国内の皇国軍が自衛隊の活躍で陸海共ほぼ壊滅し危機から抜け出す事ができた。
その後、ニシノミヤコでは海自の活躍によって解放されたことを記念して船の形に組んだ木を焼く『火柱祭り』という新たな伝統行事が生まれた(名前の由来はお察し)。
ガハラ神国
フェンの隣国。フェンと同じ国土が勾玉の形をしている。国の規模こそ小さいが竜の上位種が生息・国民と共存しており、パーパルディア皇国初代皇帝が世話になった国でもあるため、パーパルディア皇国の侵攻を受けなかった。
因みに隣国フェンがワイバーンを保有できないのは、この国の風竜にビビってワイバーンが寄り付かないため。
アルタラス王国
フィルアデス大陸西側に位置する国家。魔石鉱山があり、資源が豊富な国である。文明圏外国だが通常文明圏並みの国力で、独自の兵器として射程2キロの風神の矢がある。
パーパルディアより魔石鉱山の献上や王女の奴隷化という理不尽な要求を突き付けられ、それを拒否したことにより一度攻め滅ぼされ属国となったが、日本の協力を取り付けた王女がラジオ放送で声明を発表したことでレジスタンスは事前に準備を進め、国内に駐留するパーパルディア皇国軍の大部分を日本が排除した事とレジスタンスの活躍で再び独立する事が出来た。
ちなみにパーパルディアの統治機構はこの国でやりたい放題の圧政を敷いたため、再独立時に長官を初めとする統治機構職員の大部分がアルタラス国民になぶり殺しにされてしまったという裏設定がある。
第三文明圏・フィルアデス大陸諸国
パーパルディア皇国
敵国その2。世界五大列強の一つ。そして、現時点で最も日本を怒らせた国家。
詳細はリンク先を参照。
パンドーラ大魔法公国
第3文明圏の文明国。先進11ヶ国会議参加国のひとつ。
かつてはパーパルディア皇国に政治的に主導権を握られていたが、パーパルディア皇国の敗北により完全な主権を手に入れる。
外務大臣護衛艦隊の内訳は魔導船団8隻。
リーム王国
第3文明圏文明国の一つ。パーパルディア皇国からは小国扱いされるが、非列強国としては有力。
利潤と新兵器のテストを目的に、パーパルディアの敗北に乗ずる形で73ヵ国連合側に参戦。皇国北方の地方都市アルーニを陥落させ占領する。しかし日本の停戦呼びかけで、聖都パールネウスへの進軍は中止となり、アルーニからも撤退することになるなど、新兵器の威力を確認する成果を得ただけで終わった。
クーズ王国
パーパルディアの属領の一つ。
征服される前は豊かな国土を持っていたが、20年もの長きにわたる搾取の末、見るも無残な状態となったらしい。
パーパルディアが日本に惨敗したことで独立を果たす。独立後は共和制に移行。
バルーサ
南の文明圏外の島国。
パーパルディア皇国に侵略を受け滅ぶこととなった。この時にレミールが行った虐殺行為は町の一つを落とし、住民を数百人処刑するというもの。その結果この国はすぐ降伏することになる。
原作では全ての属領が独立したとあったため、おそらくこの国も他の属領同様に独立を果たしたと考えられる。
マール王国
第3文明圏外国家。
パーパルディア皇国から領土献上の強い圧力を受けていたが、パーパルディアの敗北によってそれが無くなった。
トーパ王国
番外編『辺境の魔王』で魔王軍討伐の舞台となる国、気候が原因でワイバーンがいない。日本から派遣された自衛隊の先遣小隊が本隊の到着前に魔王を倒し、魔王軍を瓦解させて国家存亡の危機から救ったため、この国も極めて対日感情が良好である。
外伝にて登場した文明圏外国
カルミアーク王国
番外編『竜の伝説』の舞台となる国。異世界ではメジャーな航空戦力であるワイバーンがこの国には存在せず、架空の生物とみなされている。古の魔法帝国の遺跡が存在する。
クーデター勢力の侵攻で危機に瀕するも、陸上自衛隊のヘリとパーパルディア皇国軍のワイバーンの混成部隊によってあっと言う間に危機を脱した。
エスペラント王国
番外編『忘れられた世界』の舞台となる国。グラメウス大陸に存在する城壁国家。国民全員が太陽神の使い帰還後に種族間連合から組織された魔王討伐軍の子孫である。
魔王討伐の命を受けてグラメウス大陸に進軍したものの、魔王軍に囲まれて前進も後退も適わなかった彼らは天然の要塞に逃げ込み、そこに立て込んで援軍の到着を待っていた。しかし、何年経てど援軍がやって来る事はなく、討伐軍は自分たちの帰りを待つ本隊が魔王の再侵攻で全滅したと判断。
討伐軍は天然の要塞を人類最後の砦とし、国家を建国。積極的な子作り政策と城壁増設により規模を拡大させていった。これがエスペラント王国が建国された経緯である。
周りが魔物の巣窟となっているため、外界から完全に隔絶されている。
物語は太陽風の影響でC-2輸送機が墜落するところから始まる。彼らは唯一生き残った自衛官から外の世界の事を聞かされ、驚愕する事になる。
ブログ・なろう版と書籍版で大きく変更が成されている。
第二文明圏内外諸国
ムー
第2文明圏に位置する世界五大列強国の一つ世界第二位の大国。
魔法に重点が置かれているこの異世界で科学による発展に力を入れおり、単独で機械動力の自動車や艦船、航空機を開発している。文明レベルは地球基準の第一次世界大戦水準であり、ほぼ全ての技術を自国開発で賄っている技術大国。
その正体は高度な文明を築きながらも海中に沈んだとされる伝説のムー大陸そのものであり、大昔の地球から転移してきたと思われる描写がある。それを裏付けるように、この国の世界地図(転移前の世界地図)は、地球の世界地図と驚異的なまでに酷似していた(その時の会話を見る限り、作中の世界観ではアトランティスと南極大陸は同一存在ということになっている)。
当時ヤムートと呼ばれていた神代日本はこの国の友好国だったようで、その縁もあってか列強の中では最も早い段階で日本との関係が良好となっている。
レイフォル
第2文明圏の大国で、世界五大列強国の一つとなる帝政国家。属国のパガンダ王国をグラ・バルカス帝国に攻め滅ぼされたことから同国と戦争になるも惨敗。戦艦「グレードアトラスター」1隻により僅か5日で滅ぼされた。
グラ・バルカス帝国がこの異世界に甚だしい偏見を抱き、見下しきってしまう原因を作ったのは、パガンダ王国とこの国だと言って良い。
なお、技術力や兵器開発はパーパルディア皇国とほぼ同一水準だったが、規模はパーパルディアより遥かに劣っており、五大列強の中でも国力は最下位。
マギカライヒ共同体
第2文明圏の文明国。先進11ヶ国会議参加国のひとつ。
外務大臣護衛艦隊の内訳は機甲戦列艦7隻。対グラ・バルカス連合にも参加。
ニグラート連合
第2文明圏の文明国。先進11ヶ国会議参加国のひとつ。
外務大臣護衛艦隊の内訳は戦列艦4、竜母4の計8隻。対グラ・バルカス連合にも参加。
パミール王国
第2文明圏の文明国。対グラ・バルカス連合に参加。
ソナル王国
第2文明圏の文明国。
グラ・バルカス帝国のあまりの強大さに、要求を呑むことも視野に入れる。
イルネティア王国
第2文明圏の文明国。
外交官の尽力によってムーを味方に引き入れ、同時に先進11ヵ国会議にて全世界を味方に付けるための算段を整えるも、グラ・バルカス帝国に侵攻されて滅亡する。
パガンダ王国
第2文明圏の列強国レイフォルの保護国。
グラ・バルカス帝国の皇族を不敬罪で処刑したことで同国から怒りを買い、あっけなく滅ぼされた。グラ・バルカスが世界侵略を行う切っ掛けを作った張本人(国)。
第一文明圏・中央世界
神聖ミリシアル帝国
第一文明圏(中央世界)にある世界五大列強国の筆頭かつ自称世界最強の国家。神代から生きた龍が、政治に介入していると噂される。異世界諸国の中でも古の魔法帝国を除けば最も栄えており、国際会議を主導するなどリーダー的な役割を担っている。国内に魔帝の遺跡が存在しており、これらを解析することで他国の追随を許さない高度な魔法技術を有している。地球水準で第二次世界大戦初期水準の技術力を持っている。
エモール王国
第1文明圏(中央世界)に位置する世界五大列強国の一つ。魔力の大きい竜人族が建国した国家で人口わずか100万人の小国でありながら、この世界の列強国に含まれる。差別意識が非常に強く、たとえ列強であっても人間であれば見下した態度をとる。そのため、国交を結ぶにも多くの国はかなり苦労するらしく、現在国交を持つ国に仲介を依頼するのも不可能。
古の魔法帝国の復活を恐れており、占いによると日本はその脅威から逃れるための鍵だという占いの結果が出た。そのため、日本が国交樹立のために派遣した使節団をVIP待遇で迎え入れた。
トルキア王国
第1文明圏(中央世界)の文明国。先進11ヶ国会議参加国のひとつ。
外務大臣護衛艦隊の内訳は戦列艦7隻。対グラ・バルカス連合にも参加。
アガルタ法国
第1文明圏(中央世界)の文明国。先進11ヶ国会議参加国のひとつ。
外務大臣護衛艦隊の内訳は魔法船団6隻。対グラ・バルカス連合にも参加。
ギリスエイラ公国
第1文明圏(中央世界)の文明国。対グラ・バルカス連合に参加。
中央法王国
第1文明圏(中央世界)の文明国。対グラ・バルカス連合に参加。
グラ・バルカス帝国
敵国その3。
日本と同じ転移国家で第八帝国とも呼ばれる科学文明国家。地球基準で第二次世界大戦時の技術水準を有する一大軍事国家で、周辺国を圧倒的な軍事力で制圧し、第2文明圏に宣戦布告。
当初こそ未知の世界の為、文明圏国家とは慎重に事を進めようと融和政策を取ったものの、ある国に皇族を殺された事で再度侵略路線へと方針転換し、手始めにその国を滅ぼした。
先進11ヶ国会議に参加したのも自国の傘下に入ることを要求するためであり、その後演習中の第零式魔導艦隊を、水上打撃艦隊と空母機動部隊で襲撃して全滅させ、更に港町カルトアルパスを攻めようと戦艦「グレードアトラスター」と航空隊を送り込んだ。迎撃にあたった参加国の外務大臣護衛艦隊を壊滅させ、世界各国に対してミリシアルからの離反と自国への傘下加入を促そうとした。
なお日本については、自国と同じく異世界から転移して来た国だと気付いているが、異世界の存在である日本には自国の常識が通用しないという事実に、なぜか気付いていない。
自国の常識で判断した結果、日本をひどく過小評価してしまい、日本より自国の方が強いと信じて疑っていない。
第二次世界大戦クラスの戦艦群や航空機を多数保有する反面で、前世界では世界最強国家だったため次世代技術開発に乏しいという一面が見られており、誘導兵器類は概念すら存在せず、対潜に関してもアクティブソナー類も一切実用化がされていない。
兵器の名前は宇宙に関連するものが多い。
アニュンリール皇国
南方世界の盟主である文明圏外の島国。先進11ヶ国会議参加国のひとつ。
白い翼と漆黒の翼を生やした有翼人達の国家。広大な土地を支配しているという理由だけで会議に呼ばれており、真の国力を把握している日本勢以外で彼らに関心を持つ者はいない。彼らもまた他国勢に対して無関心である。
鎖国政策を採用しているらしく、南方世界以外の国家との交流を本土よりも技術が進んでいない島のみに限定する、また、会議の行われる港町カルトアルパスに第2次大戦クラスの艦船ではなく古い帆船で赴くなど、自分達が高度な文明を築いていることを徹底的に隠している。日本からは衛星写真によって国力を把握されているため、会議の際にさりげなく日本側の出席者に言及されて驚いていた。
グラ・バルカス艦隊がカルトアルパスへ襲撃してくる前に使節団ごと帰国したため、襲撃による被害は受けなかった。
番外編『忘れられた世界』にて、彼らの正体が古の魔法帝国を建国した種族(光翼人)の末裔である事が判明。魔帝復活のために行動している。ただし、長い年月によって翼が実体化するほどに魔力が衰えているらしい。
インフィドラグーン
古の魔法帝国と同じ時代に存在していた国家。竜の神々が治めていた。
技術力では1歩及ばないものの、文明レベルは魔帝と互角。日本に匹敵するレベルの技術力を持つ同国と激戦を繰り広げていたりと、かなりの強国だった。
魔帝から到底国家がするような事とは思えない要求を拒否したことで、同国との戦争(龍魔戦争)に発展。戦争終盤には魔帝側から撃ち込まれたコア魔法により首都が消滅。竜人族が散り散りになる形で滅亡した。
魔帝が未来へ転移した後、散り散りになった竜人族は再び集まってエモール王国を建国した。
古の魔法帝国
本作のラスボスと思われる国家。正式名称はラヴァーナル帝国。「古」という名の通り、日本転移時より数万年前に存在していた神代国家。最低でも1960年代以上の技術力がある。
魔力総量が非常に大きく、高度な知恵を持った人間の上位種(光翼人)たちが建国し、その圧倒的な力でかつて全種族を支配下に置いていた異世界史上最強の国家である。あまりに強すぎたが故に他種族を見下し、かなり横暴な態度をとっていたようだ(当時の竜人族の国、インフィドラグーンに対して竜人の皮で作ったバッグを売るため、竜人を毎年一定数献上するよう要求するなど。これが原因で熾烈な戦争が勃発した)。
隕石の落下から逃れるため自国の領土に結界を張り、ラティストア大陸ごと未来に転移したと言われ、日本が転移してきた時点では世界各所にその遺跡が点在するのみで存在しない。
史上最強の国家と言う肩書きに相応しく、その軍事技術は現代の地球国家のそれに匹敵すると思われる描写があり(超音速戦闘機やミサイルによる飽和攻撃、日本には及ばないもの対空魔船というミサイル駆逐艦に酷似すると思われる軍艦などが作中の登場人物から語られている。)、僕の星(しもべのほし)と呼ばれる人工衛星のような物やコア魔法という核弾頭搭載の大陸間弾道ミサイル(ICBM)に匹敵する兵器も保有していた。バリアや遺伝子工学などの面では地球のいずれの国家も凌駕する。
エモール王国の占いから近い将来復活することが分かっており、もしこの国が復活し異世界全てに対して侵略を開始した場合、現代地球先進国家レベルの敵(質では日本優位か?)を相手に、日本は異世界の人々と力を合わせ、共に戦うことになる。
用語召喚
- 新世界技術流出防止法
日本が転移に伴い、急遽作ったと思われる法律。単に技術流出防止法とも言われ、日本が持っている技術が他国へ渡る事を防ぐ目的がある。
例えば船や電車、建物などを作るために必要にな中核技術を提供したり、国外に工場を作って物を生産するのはダメだったり、高度な技術の塊である兵器等を他国に一時的でも置いて行く事も出来ない。当然ながら、兵器を他国に提供するなど論外である。
- 太陽神の使い(使者)
魔王軍に追い詰められた種族間連合の窮地を救った異世界の軍勢。フィルアデス大陸から魔王軍を駆逐した後、元の世界へ帰還した。帰還する際、故障し放棄された神の船は、クワ・トイネ公国にあるエルフの聖地『リーンノウの森』に保管されている。
実は日本と重要な繋がりがあるらしく、かつて彼らに敗れた魔王が自衛隊の戦車を見て「太陽神の使いの鉄龍」と誤認し、魔王討滅後に日本から派遣された調査員も見ただけで神の船の正体に気付いた。
- 文明圏外国
3大文明圏から外れた場所にある国を指す言葉。文明圏国家からは蛮族や蛮国などと言われ馬鹿にされており、良く扱われない。
技術レベルは地球の中世レベルにあたり、特に軍事に関してはアルタラス王国のような例外を除くと魔導砲(大砲)そのものについて知らない国も多く、剣や弓矢が主力となっている。
- 中央世界
神聖ミリシアル帝国やエモール王国がある第一文明圏を指す。他の文明圏より遥かに発達した文明を持ち、異世界の住人達は「世界の中心」という意味を込めてこう呼ぶ。
魔法帝国が存在していた時代は、ミリシエント大陸と呼ばれていた。
- 3大文明圏
この異世界において高度な文明を築いている3つの文明圏を指す。各文明圏は1ヶ国ないし2ヶ国の列強国と複数の文明国で構成されている。
- 5大列強国
登場国家の中でも国力が非常に大きい5つの国家を指す。世界最強と謳われる神聖ミリシアル帝国を筆頭に、ムー、エモール王国、パーパルディア皇国、レイフォルが列強と呼ばれている。現在は国力が大幅に落ちたパーパルディアと滅亡したレイフォルに代わり、グラ・バルカス帝国と日本国が実質この地位についている。
5大列強と言っても国力は国によってかなりの差があり、列強最強のミリシアルが第2次大戦クラスの軍艦を保有しているのに対し、同列強国のレイフォルやパーパルディアは戦列艦が主力である。
- 先進11ヶ国会議
神聖ミリシアル帝国が主体となって2年に1度開催される国際会議。その名前の通り、世界に大きな影響を与える11の主要国が参加して行われる。5大列強国は毎回参加し、残りの6ヶ国は持ち回り参加となり、参加国は文明圏外国家も加わっている。上記の理由でレイフォルとパーパルディアに代わり、グラバルカスと日本が新たな参加国になる予定。
- 地竜
パーパルディアにしか生息していない竜。正式名リントヴルム。名前の通り空は飛ばず、地上を歩いて移動する。 動きこそ遅いものの、通常のワイバーンより更に強固な鱗による高い防御力と、射程は短いが面単位で敵を制圧できる強力な火炎弾による高い攻撃力を持っている。運用構想などから日本で言う所の重戦車や自走式ケット砲に近い存在の様だ。
パーパルディアが列強まで上り詰めたのもこの竜の活躍が大きく、その証に皇国旗にはこの竜の意匠が採用されている。
- 魔炎駆動式戦車
カルアミーク王国にてクーデター軍が開発、使用した戦車。古の魔法帝国の遺跡に残された技術が利用されている。
砲弾ではなく火炎弾を目標に放って攻撃する。
剣や弓矢はおろか、ワイバーンロードの強力な火炎弾さえ通用しないほどの強固な装甲を持っているが、最終的に陸自の戦闘ヘリ部隊により瞬殺された。
- グラバルカス軍戦車
グラバルカス陸軍の最新鋭戦車。旧日本軍の中戦車チハに似ている。グラバルカス陸軍の中核を担う戦車で、転移後の各戦闘では相手に戦車がないこともあり始終圧倒、グラバルカスの拡大を支えた。対日本戦でも活躍すると思われたが、そもそも主力戦車相手では到底まともな勝負などできるはずもなく、戦車隊は壊滅、アンタレス同様初戦から惨敗した。
- 90式戦車
第三世代に分類される日本の主力戦車。フェン王国での戦いで活躍、パーパルディア陸軍のリンドヴルム隊を全滅させた。10式戦車と並ぶ強力な戦車だが10式戦車に押されたのかパーパルディア戦以外には目立った活躍はない。
- 10式戦車
第4世代とも評される日本国の最新鋭主力戦車。物語前半こそ活躍の機会はなかったが魔王討伐作戦に登場して以来徐々に登場するようになった。本格的活躍を見せたのは対グラバルカス戦から。その際は圧倒的な性能と万全なバックアップのもと本来の性能を存分に発揮し、100両を超えるグラバルカス戦車隊を徹底的に叩きのめし、同戦車隊を壊滅させた。
- ワイバーン
この世界のメジャーな航空戦力。火炎放射や火炎弾を吐く事ができ、生物の中でほぼ最速の速度を誇る。スタミナ切れや餌など生物特有の扱い辛さはあるものの、ヘリの様な挙動ができ、垂直離着陸を行える個体もおり、分類はちょっとした武装ヘリ並み。その為、運用方法によってはかなり優秀な武器に化ける(故に日本では、個人で竜を飼う事は法律で禁止されている。法律が制定されたのは暴力団の抗争で実際に使用されたためでもある)。
体を覆う鱗はとにかく固く、人間の弓や剣、自動小銃による攻撃を容易く弾き、通常人間では倒す事はほぼ不可能である。ワイバーンが1部隊10騎もいれば1万人もの兵士を足止めでき、その姿は正しく空の王者である(相手が悪過ぎるため、基本かませだが)。
- ワイバーンロード
ワイバーンの品種改良型。繁殖能力を犠牲にし最高速度は350キロでワイバーンを凌駕しており、文明圏外国では国を上げて1騎でも打ち取れたら国として世界に誇れると言われる程の強さを持つ(これもかませだが)。
- ワイバーンオーバロード
ムーの戦闘機マリンに対抗するためにさらに品種改良を加えた個体。繁殖能力だけでなく寿命までも削られたものの、登場するいずれのワイバーン種の中で最強を誇り、最高速度はロード種を凌駕する最430キロもある。
- 風竜
ワイバーンの上位種にあたる竜。爬虫類の延長線上であるワイバーンとは違い人間と同等かそれよりも知能が高く、人と会話もできる。ワイバーンよりも遥かに大きいがワイバーンとは比較にならないほどの高い空戦能力を持ち、グラ・バルカス帝国のアンタレス型艦戦と互角に渡り合うほどである(作中でアンタレスを空戦で落とせたのは風竜のみ)。攻撃力も非常に高く、他生物とは比較にならない非常に高い魔力を誇り、発射される風の弾丸はワイバーンのブレス攻撃と比較にならない威力とスピードを持っている。また、現代戦闘機よろしくレーダー波を発して目標を探知したり距離を測ることができ、このことが日本に新型ステルス戦闘機を開発させる切っ掛けとなった。
生物界最強の存在である各種ワイバーンを圧倒する存在であり、この世界の人類が保有できる中で最高の性能を持つ。だがワイバーンよりも扱いが非常に難しく、ガハラ神国とエモール王国以外でこれらのドラゴンを戦力として組み込めている国家は現時点で存在しない。
- マリン
ムーが誇る陸上及び艦上戦闘機。複翼機ではあるもの、金属製による防御力や優秀な機動性によって能力は高く、同年代・クラス帯の複翼機と比べても総合能力は上位の部類に入る。
しかし、アンタレスとの戦闘では非常に分が悪く、次々に落とされてしまった。
- アンタレス
グラバルカス帝国の誇る艦上戦闘機。かの国がいた元の世界でも屈指の戦闘能力を誇っていた様で、ムーやミリシアル帝国の戦闘機や列強が誇る風龍やワイバーンとの航空戦においてもその高い戦闘能力を発揮、各列強やムー及びミリシアルの航空部隊を文字通り壊滅させた。各列強の航空隊が膨大な被害を出しているのと比べ、アンタレスの被害数は極僅か。ここだけを見てもこの戦闘機がいかに優れているかがわかる。しかし日本がグラバルカスを叩き出す為本格的に行動を始めるとF-2やF-15相手ではどうあっても勝ち目などなく、高機動に翻弄され、ミサイルに爆殺され、バルカン砲で木っ端微塵になるなど今までの活躍が嘘のように次々と撃墜され初戦から惨敗してしまった。
詳しい能力は分からいもの、日本の零式艦上戦闘機に酷似している。
- シリウス
グラバルカス帝国の艦上爆撃機。旧日本軍の九九式艦上爆撃機に酷似する。アンタレス、リゲルとともにグラバルカス航空隊の中核を担い、急降下爆撃によって異世界海軍の艦艇を数多く沈めた。日本との戦いではその性能が生かされることはなく、対空ミサイルであっと言う間に撃墜され、アンタレス同様初戦から惨敗してしまった。
- リゲル
グラバルカス帝国の艦上攻撃機。旧日本軍の九七式艦攻に類似している。この世界には魚雷というものも概念もないため、本攻撃機は各国の艦船に大して猛威を振るった。グラバルカス軍の兵器は旧日本軍の兵器に似ているものが多いが細かな所や性能にはそれぞれ差がある。
- アルファ3
神聖ミリシアル帝国が誇る制空戦闘機型天の浮舟。書籍版での名称はエルぺシオ3型。
この機体に限らず、ミリシアルの航空機は全て魔法帝国の魔光呪発式空気圧縮放射エンジンを解析した魔法版ジェットエンジンを搭載している。しかし、完全に再現するまでには至ってなく、オリジナルに比べると性能が著しく低い(オリジナルは現代戦闘機のそれに匹敵)。その為、レシプロ機との戦闘ではジェット機特有の弱点が諸に出てしまい、アンタレスの加速力や旋回力に翻弄され、次々と撃墜されていった。
ちなみに形状は紅茶をがぶ飲みしながら設計したのではないかと思う程のモノ。しかも魔光呪発式空気圧縮放射エンジンの出力がオリジナルよりも低いせいで後退翼ではなくレシプロ機のテーパー翼になっている。
- ベータ2
神聖ミリシアル帝国の戦闘爆撃機型天の浮舟。書籍版での名称はジグラント2型。最高速度は510kmで、制空と爆撃の両方をこなせる。
本編では第零式魔導艦隊を上空から支援する為に出撃。最後は敵機動部隊の航空隊に質量ともに圧倒され、全て撃墜された。
発展型に爆撃能力を高めたベータ3(ジグラント3型)が登場する。
- 古の魔法帝国の天の浮舟
古の魔帝が使用していたとされる戦闘機。エンジンの性能は地球の1970年代相当。その能力は現在ミリシアル帝国が使用している天の方舟を遥かに超えるとされているものの、音速で飛翔するなどと言った極小数の言い伝え以外は全くの謎である。
伝え聞くことによれば、その能力は地球の現代戦闘機に匹敵するらしい。
- F-2戦闘機
日本の多目的戦闘機で日本とアメリカがF-16を元に共同開発したもの。空戦能力も高いが一番の特徴は非常に高い対艦攻撃能力だろう。転移後の日本が巻き込まれた各戦闘においてF-15と共に度々出動し、本業である対艦戦闘や精密爆撃の分野でその能力を遺憾無く発揮している。
- F-15J改戦闘機
日本の多目的戦闘機で元のF-15を日本仕様に改造したもの。生産され30年超にも関わらず、その力はF-22を除けば未だ地球屈指の実力を誇る。F-2同様転移後の日本が巻き込まれた各戦闘に出動し、その隔絶した戦闘力で敵の航空部隊を幾つも壊滅させた。
- F-3戦闘機
日本が開発中の次期戦闘機。作中前半は転移直後ということもあり開発計画は凍結されていたが、レーダーを発する生物の存在が明らかになると(ガハラ神国の風竜)危機を感じた日本国は急ピッチで研究開発を再開した。転移後初の戦闘機開発になることから、ゼロ戦の愛称がついている。
日本はまだ認知していないが魔法帝国にも電波レーダが存在するため、魔法帝国戦では大いに活躍すると思われる。
- BP-3C爆撃機
P-3C対潜哨戒機を爆撃機仕様に改良した機体。Mk.82通常爆弾の装着、投下可能なパイロンが付与されている。本編では総勢70機が前述のMk.82を満載して出撃。パーパルディアの陸軍基地や工場に対して絨毯爆撃を実行、灰塵に帰した。
- AH-1Sコブラ
世界初の戦闘ヘリで日本では対戦車ヘリと呼称される。物語前半のロウリア王国戦では海戦から登場。同海戦ではいずもから飛び立ち、残党処理に当たった。陸戦でも活躍し、多くの避難民を救い王都攻略の際にも展開する部隊のサポートに当たった。
- AH-64Dアパッチ・ロングボウ
コブラの後継機にあたる戦闘ヘリで高性能レーダーを備えたアップデート版。パーパルディア戦から登場。その後も様々な戦役で活躍するようになった。
- 竜母
上記のワイバーンを搭載、運用する空母的な存在。戦列艦よりも船体が大きい。パーパルディアやレイフォルなどの列強や文明国が保有しており、制空権確保のために使用される。
全長は約80m程度。1隻につき15騎程度のワイバーンを搭載できる。発艦時に帆を畳む必要がある為、戦闘時の機動性は低い。
- ラ・カサミ
ムーが保有する前弩級戦艦。日本の戦艦三笠に似ている。
グレートアトラスターと交戦するも大破して機関部が暴走し、座礁。しかし、日本国内での修理及び改良が予定されている。
- グレードアトラスター
グラバルカス帝国が保有する超弩級戦艦。強力な主砲を駆使し、レイフォル艦隊を全滅させ、そのままレイフォル首都に赴き同都市を壊滅させた。列強レイフォルを単艦で滅ぼしたことから、異世界の人々はこの戦艦に対し恐怖を抱くことになった。
カルトアルパス襲撃時は迎撃にあたった参加国の護衛艦隊の前に立ちはだかり、必死に抵抗する船達を次々と海の藻屑にしていった。海上保安庁の巡視船「しきしま」も、奮闘虚しくこの艦の砲撃によって撃沈されてしまった。
何故か、見た目が戦艦「大和」に酷似している。スペックもほぼ「大和」と同じだが、近接信管内蔵の砲弾を使用する、レーダー射撃を行えるなど総合的な戦闘能力は「大和」より一枚上。因みに艦内区画もほぼ同一設計だが、偶然の一致ではない模様。
- 第零式魔導艦隊
神聖ミリシアル帝国が誇る異世界最強の艦隊。最新鋭の艦で構成されており、魔導戦艦3、重巡洋装甲艦(重巡洋艦)2、魔砲船(軽巡洋艦)3、随伴艦(駆逐艦)8の計16隻からなる(現時点で判明している限り、ミリシアルはこの艦隊以外にも7つの主力艦隊を保有している)。
ミリシアル帝国の戦闘艦は先進的な見た目をしているが、いずれの艦船にも魚雷がない。
ミリシアル海軍の最新鋭戦艦。
艦形は宇宙戦艦ヤマトの登場艦船に負けない程、非常にSF。詳細はリンク先を参照。
ミリシアル海軍の空母なるもの。
詳細はリンク先を参照。
- 魔光呪発式空気圧縮放射エンジン
所謂、ジェットエンジンのこと。神聖ミリシアル帝国や古の魔法帝国が航空機のエンジンとして使用している。ロケットエンジンの場合は魔光呪発式放射エンジンと言い、古の魔法帝国がコア魔法の動力として使用していた。
ミリシアルのエンジンは極めて低性能な劣化コピー品で、アンタレスのレシプロエンジンに全分野で劣っていた。
- 魔力探知レーダー
対象の持つ魔力を探知する目的で開発されたレーダー。神聖ミリシアル帝国含む文明国が保有、使用している。
探知能力は対象の魔力量に左右される為、魔力の低い物体の探知能力は著しく低い(但し、大勢の人間を乗せた艦船は別)。当然、魔力の無い物体の探知は不可能。
魔法帝国は魔力を電力に変換した電波レーダーを開発して問題を克服したが、神聖ミリシアル帝国は科学文明に対する知識が乏しい為か、その仕組みを殆ど理解出来ていない。
- 誘導魔光弾
魔法技術を用いたミサイルに相当する兵器で、古の魔法帝国が使用していた。神聖ミリシアル帝国でも対艦用が開発中である。
- 対空魔光砲
対空機関砲に相当する魔導砲。基本的に質量弾を撃ち出す兵器だが、アトラタテス砲のようにエネルギー弾を撃つタイプもある。
魔術回路が非常に複雑で、実用化しているのは中央世界のみ。
- 海上要塞パルカオン
神聖ミリシアル帝国が保有する、古の魔法帝国が開発した古代兵器。搭載兵装などの詳細は不明。来たるべき古の魔法帝国との戦いに使用するとされるミリシアル帝国の切り札。
- 対空魔船
古の魔法帝国が保有する魔導艦の一種。イージス艦程ではないにしろ、非常に高い防空能力を持つ。魔王曰く零戦程度なら容易く落とせるとの事。そのあり方から現代で言うところのミサイル駆逐艦に相当すると思われる。詳しい情報は不明。
- アトラタテス砲(轟連式対空魔光砲)
パル・キマイラに計6基搭載されている、誘導魔光弾(ミサイル)迎撃用の近接火器。発射速度は毎分3000発と、性能はCIWS(バルカンファランクス砲)に匹敵する。電探による自動照準で命中率も極めて高い。
この様な対抗手段を持つことから、インフィドラグーンも誘導魔光弾を配備していたと思われる。
- 僕の星(しもべのほし)
古の魔法帝国が使用していたとされる、こちらの世界で言う人工衛星のような観測機器。魔法帝国復活を支援する機能を持つ。それ以外の機能については不明。
- コア魔法
古の魔法帝国が保有していた魔法技術を用いた大陸間弾道ミサイル。コアと呼ばれる球状の弾頭(核弾頭)を石柱でできたミサイル本体に入れ、魔光呪発式放射エンジンを使い目標まで飛ばして攻撃する。射程は「星のどこでも攻撃できる」とのこと。ただし、弾頭は単弾頭である上地球の物と比べ、性能自体はあまり良くない様だ(多弾頭の概念がないのは、単に自分達以外に同様の兵器を持つ仮想敵国がおらず、単弾頭でも十分目標を達せられると考えられたためか)。
魔帝はこの戦略兵器を当時戦争していたインフィドラグーンの首都に対して使用し、同都市を灰塵に帰した。
因みにこの兵器の研究施設はカルミアーク王国に存在する。
- 光翼人
古の魔法帝国を建国した種族の正式名称。他種族とは比較にならない程の莫大な魔力を持っている。
普段は普通の人間と変わらぬ姿をしているが、魔法を使用すると溢れる魔力の奔流が背中から現れ、まるで光の翼を生やしているように見える事からこの名で呼ばれている。翼が実体化するのは魔力が衰えた為であり、これがアニュンリール人が有翼人種となった所以である(光翼人で翼が実体化するのは死に際の老人のみらしい)。
非常に身勝手で傲慢な上倫理観が地球人視点でかなり常軌を逸しており、自分達以外を見下し平気で消耗品や素材として扱う。
- 魔王
魔帝復活までの間、他種に力を付けさせない為に光翼人が用意した管理者兼生物兵器。名は「ノスグーラ」。
1万数千年前、グラメウス大陸の奥深くに潜伏して軍隊を編成。異世界各所に攻め入って人類を追い詰めた。しかし、太陽神の使者を召喚されたことで戦況は一変。使者たちの圧倒的な火力を前に敗走を重ね、グラメウス大陸に撤退した。その後は討伐にやって来た勇者を相手に一時は優位に立つも、ルーサが発動した封呪結界により封印された。
日本転移から約1年後に復活。軍事力を増強して再度侵攻を謀るも、日本の自衛隊によって呆気なく討ち取られ、怨嗟の声を上げながら死亡した。
二次創作では頻繁に登場する。
- 古の勇者
太陽神の使者が去った後、撤退した魔王を討つ為にグラメウス大陸へ向かった男女。
メンバーはタ・ロウ(人間)、ルーサ(エルフ)、ケンシーバ(獣人族)、キージ(ドワーフ)の4人で、1人1人種族が異なる。
ルーサ以外の3人は光翼人と戦った勇者の末裔。ルーサ(ルーサリア・ニン・ナンナ)は3人を魔王の元へ向かわせる使命を持った、時の神の眷属である。
最終的にケンシーバ以外の3人の命を消費して魔王を封印。ケンシーバも魔獣を食した事で命を縮めており、本隊との合流から3日後に命を落とした。
兵器・装備品召喚
艦名・機体名でweb版・書籍版で違う場合は書籍版のものを掲載。
日本国
- 陸上自衛隊
84ミリ無反動砲
91式携帯地対空誘導弾
MLRS多連装ロケットシステム
155mm自走榴弾砲
CH-47J/JA チヌーク
OH-1 ニンジャ
AH-64D アパッチ・ロングボウ
AH-1S コブラ
- 海上自衛隊
ヘリコプター搭載護衛艦
ミサイル護衛艦
こんごう型護衛艦「こんごう」「きりしま」「みょうこう」「ちょうかい」
汎用護衛艦
ミサイル艇
はやぶさ型ミサイル艇「はやぶさ」「うみたか」
輸送艦艇
おおすみ型輸送艦「おおすみ」「しもきた」「くにさき」
エアクッション艇1号型(LCAC)
砲熕兵器
54口径127mm単装速射砲(オート・メラーラ 127mmコンパット砲)
62口径76mm単装速射砲(オート・メラーラ 76mmコンパット砲・76mmスーパーラピッド砲)
73式54口径5インチ単装速射砲(Mk.42 5インチ単装砲)
62口径5インチ単装砲(Mk.45mod.4 5インチ単装砲)
高性能20mm機関砲(CIWS)
12.7mm重機関銃M2
ミサイル
RIM-162 ESSM
RIM-66/RIM-156 SM-2
90式艦対艦誘導弾(SSM-1B)
91式空対艦誘導弾(ASM-1C)
その他
68式3連装短魚雷発射管
航空機
SH-60K シーホーク
P-3C(BP-3C) オライオン
- 航空自衛隊
航空機
RF-4E
ミサイル・爆弾
93式空対艦誘導弾
99式空対空誘導弾
04式空対空誘導弾
Mk.82 通常爆弾
LJDAM
小型巡視船
しんざん型巡視船「いなさ」
ヘリコプター付大型巡視船
航空機
AS332L1ヘリコプター「うみたか」
EC225LPヘリコプター「あきたか1号」
ムー
- 海軍
戦艦
ラ・カサミ級戦艦「ラ・カサミ」「ラ・エルド」
艦級不明「ラ・ゲージ」
航空母艦
ラ・コスタ級航空母艦
ラ・ヴァニア級航空母艦「ラ・トウエン」
装甲巡洋艦
ラ・デルタ級装甲巡洋艦
巡洋艦
ラ・ホトス級巡洋艦
軽巡洋艦
ラ・シキベ級軽巡洋艦
補給艦
ラ・モーグ級補給艦
航空機
艦上戦闘機「マリン」
- 空軍
航空機
艦上戦闘機「マリン」
長距離輸送機「ラ・カオス」
神聖ミリシアル帝国
- 海軍
魔導戦艦
ミスリル級魔導戦艦「コールブランド」「クラレント」「カレドヴルフ」
ゴールド級魔導戦艦「ガラディーン」「ティソン」
マーキュリー級魔導戦艦「ベガルタ」
航空魔導母艦
ロデオス級航空魔導母艦「シェキナー」
魔導巡洋艦
シルバー級魔導巡洋艦「ゲイジャルグ」「ゲイボー」「アーイン」「ニーケル」
ブロンズ級魔導巡洋艦「セインテル」
小型艦
艦級不明「イー」「モノウ」
砲熕兵器
霊式38.1cm3連装魔導砲
アクタイオン25mm連装魔光砲
第3世代イクシオン40mm連装対空魔光砲
天の浮舟(航空機)
制空戦闘機型天の浮舟「エルぺシオ3」
戦闘爆撃機型天の浮舟「ジグラント2」「ジグラント3」
- 空軍
天の浮舟(航空機)
制空戦闘機型天の浮舟「エルぺシオ3」
戦闘爆撃機型天の浮舟「ジグラント2」「ジグラント3」
- 魔帝対策省古代兵器分析戦術運用部
空中戦艦パル・キマイラ
砲熕兵器・爆弾
アトラタテス砲
超大型魔導爆弾「ジビル」
グラ・バルカス帝国
- 海軍
戦艦
グレードアトラスター級戦艦「グレードアトラスター」
ヘルクレス級戦艦「ラス・アルゲティ」
オリオン級戦艦「べテルギウス」「プロキオン」「メイサ」
航空母艦
ぺガスス級航空母艦「シェアト」
重巡洋艦
タウルス級重巡洋艦「エルナト」
巡洋艦
レオ級巡洋艦「アルギエバ」
キャニス・メジャー級巡洋艦「アルドラ」「ウェズン」
駆逐艦
エクレウス級駆逐艦
キャニス・ミナー級駆逐艦
スコルピウス級駆逐艦「レサト」
潜水艦
シータス級潜水艦「ミラ」
潜水空母「E-400」
航空機
艦上戦闘機「アンタレス」
艦上爆撃機「シリウス」「ジュピター」
艦上攻撃機「リデル」
特殊攻撃機アクルックス
余談召喚
作者のみのろう氏は、読者の感想などにほぼ必ず可愛らしいAAを付けて返信している。
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鋼鉄の咆哮←本作の戦闘では海戦シーンが多い事や、護衛艦対戦列艦、護衛艦対旧日本海軍軍艦、三笠対戦艦大和などの戦闘、神聖ミリシアル帝国の使用する戦艦や空母が独特な形状、古の魔法帝国の兵器がまんま超兵器である事など、共通性が多い。