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ぬりかべの編集履歴

2020-07-09 21:01:50 バージョン

ぬりかべ

ぬりかべ

福岡県に伝わる妖怪。

が~い~よ~ぉ~

福岡県沿いに出没すると言われる、の姿をした妖怪。漢字表記は「塗壁」。

夜道を歩く者の前に突然立ちはだかり、行く手を遮ると言う悪戯をする。

棒切れで壁の下方を薙ぎ払うと忽然と消えてしまう(慌てて上方を払っても全く手ごたえが無いと言われる)。


脚気や夜盲症から来る歩行障害、或いは地面に溜まった有毒ガス(一酸化炭素)による一時的な中毒症状が正体ではないかと言う説もあるが、決定的な確証にまでは至っていない。


小豆とぎとセットで現れるという伝承も。似たような現象を起こす妖怪に「イタチの塗り壁」、「狸の塗り壁」、「野衾」、「衝立狸」、「塗坊」、「壁塗り」、「道塞ぎ」、「蚊帳吊り狸」、「シマーブー」がいる。

塗壁



で~ん~しょ~お~

塗壁

長らく伝承のみで絵姿が存在しないと思われていたが、平成19年に川崎市市民ミュージアムの学芸室長所有の妖怪画に描かれた3つ目の獅子か犬のような姿の妖怪が、ぬりかべを描いたものとして発表された。

元々この妖怪画は絵のみで名前が記されておらず正体不明であったが、平成19年1月、アメリカ合衆国のユタ州にあるブリガムヤング大学の図書館に寄贈されている「L・トミー・ペリー・コレクション」と呼ばれる資料の一部に掲載された内容と一致し、後者に「ぬりかべ」と名がある事から正体が判明したものである。奥書には享和2年(1802年)に絵師・狩野由信が室町時代の絵などを参考に制作したものと記されていた。

但し一部の研究家はこの絵巻の「ぬりかべ」と伝承上のぬりかべが同一のものかどうかは推測の域を出ない、と懐疑的な姿勢も見せている。



水木しげると「ぬ~り~か~べ~」

元来、ぬりかべには名を示す資料のみで姿を示す資料が存在しないと言われてきた。その為、妖怪の図画で有名な漫画家・水木しげるによるデザインが、スタンダードなぬりかべのイメージを担っている側面がある。

ぬりかべの伝承は一部の地方に限定されている事から、嘗ては比較的無名な妖怪であったが、水木の漫画作品『ゲゲゲの鬼太郎』シリーズで鬼太郎の仲間として登場するや、一躍名が知られる事となり、日本で最も有名な妖怪の一つとの声も存在する。アニメ第一期の初期では手がなかったらしい。


また、第二次世界大戦にて兵士として戦場に駆り出された若き日の水木が、ぬりかべに出会った話も有名。

当時、ラバウルにて敵軍に襲われた水木は仲間とはぐれて森の中を一人逃げ回っていた。すると、目の前に突然巨大な壁が立ち塞がる。それはコールタールで塗られたような平たい壁で、触ると指が入った。気付けば右も左も同じような壁に囲まれており、どうすることもできなくなった水木は、そのうち疲労から眠ってしまった。しばらくして目を覚ました時には、それらの壁が最初から存在しなかったかのように消えていた。そして、その壁が立ち塞がらずに進んでいたら、断崖絶壁で命はなかったことが判明し、水木は目に見えない何かに救われたのだと実感したと言う。水木は帰国してから文献を読んで、あの時に遭遇したのが妖怪「ぬりかべ」だった事を確信した。


なお、霊能者の宗優子がテレビの撮影で青木ヶ原の樹海で体験した似たような現象は、浮かばれぬ御霊の影響だとしている。また、こちらのように、報告されていないだけでぬりかべまたは類似の存在などに遭遇した事例も他にもあるのかもしれない。


水木御大が他にも遭遇?した妖怪としては、べとべとさん化け鯨や金霊(かなだま)などがいる。



は~せぇ~さく~ひ~ん~

「ゲゲゲの鬼太郎」のぬりかべ

原作では、目が一つだけの時もあった(アニメ3期時に出た消しゴム人形でも造形された)。鼻はまず描かれず、熱狂的な水木作品マニア・京極夏彦の小説作品『どすこい(仮)』でも「鼻のあるぬりかべは、一度しか描かれていない」というセリフが存在する。


巨大化と縮小化が可能な伸縮増減自在な体のため、仲間内では唯一身長と体重が「不明」となっている。少年マガジン連載時の特集記事では「ウルトラマンくらいの大きさ」となっていた。通常時身長約3m、体重約1トンという書籍もあるが、これもあくまで通常時であって、正確には定まったサイズが無いとも言える。

ただし、その気になれば省エネ対策で縮めることもできるのに、普段はデカすぎて部屋の中にも入りにくいと言われることが多い。

身体には骨組みのような骨格があるとされており、他の人間や妖怪と同じような成分の血液も流れている(そのため、吸血鬼のコウモリに血を吸われることも)。


同作ではその巨体を駆使してディフェンスの要として活躍したり、或いは巨体で敵を押しつぶす、或いは左官鏝で敵を自分の体に塗りこんで封印してしまう、などの技を駆使し、大いに鬼太郎を助けている。

その他、を自在に操ったり水鉄砲や油を吐く、戸板返し、敵や味方の攻撃の反射、粉砕された身体で敵を生き埋めにする、などの能力も有する他、原作ではコテを武器にしている (パチンコ版『地獄からの使者』ではヘラ)。コナミゲーム版では風を起こすなどの力を発揮している。

ジャンプ力にも優れ、原作の解剖図によると足の裏に蒸気の噴射口がある。

アニメ2期では鬼太郎を封じた妖怪車を破壊するため、また5期では鬼界ヶ島での対西洋妖怪戦や対大百足戦にて、それぞれかなりのジャンプ力を見せているが、噴射口の描写はない。


だが、何よりも特筆すべきなのはその尋常ではない移動能力とされ、地中を移動するという恐ろしい運動能力だけでなく、霊界でも極めて危険で底の知れないほど高い場所にも突然現れる、など、瞬間移動でもできるのではないか?とまで疑われるほど

また、演出上の都合かどうかは不明だが、海上での戦闘に空中から駆け付けるなど明らかに飛行していたとしか考えられないような場面もある。


全身にある細かい穴は鼻や耳の役割を果たし、この穴から霞や霧を摂取して食べる。

が、普通に口から食事をするし、太陽熱や水や蜜を貯蔵する内臓が存在し、霧を発生させる臓器もある。


性格は原作・アニメ共に寡黙で大人しい。

意外なようだが、寝る時は布団を使う。

また、縮小化した時はこんにゃくと間違われたこともある。

原作にのみ「妖怪一の酒豪」と言う裏設定が存在する。


映像作品「ゲゲゲの鬼太郎」でのぬりかべ

実は5作目に至るまで、キャラクター的に掘り下げられて描かれる事は少なかった。また、龍田直樹氏が4作と5作で続けて長く担当されたため、龍田氏の声のイメージがファンの間に一番浸透している面もある。


  • アニメ第1作目

声:北川米彦(当時は北川国彦、第10話)、内海賢二(第57話)、富田耕生(当時は富田耕吉、第60話)

初登場作品で準レギュラーだが、声優が安定しておらず、登場回数たったの6回と、ファミリー中で殆どゲスト扱いに近い。しかも原作と同じく妖怪大戦争で他のファミリーと同様に一度戦死している。

なお、60話で担当した富田耕生氏は、後にコナミゲーム版で巡り巡ってぬりかべ役を演じることとなった。


  • アニメ第2作目

声:キートン山田(当時は山田俊司、第2話のみ)

第2話から登場し、中国妖怪チーに騙され丸薬を飲んで妖怪反物にされるという、いきなり不名誉な活躍から始まる。なお、この際は口が描写されている。

その後は一反木綿以上同様に喋らず、時折壁役として登場するに留まった。

本作も一応準レギュラーという扱いで登場自体は前作より増えたが、台詞が2話以外ほぼないため活躍は少なかった。


  • アニメ第3作目

声:屋良有作

レギュラーにして担当声優が他の仲間と兼務でないのは、アニメ作品では現行で本作のみである。ただし、ぬりかべの台詞が少なめだったため、担当した屋良氏はゲスト役を兼ねたり、ぬりかべの出ない話で別のゲスト役にて出演することも少なくなかった。

本作でも口数は多くないが、ファミリーとして定着したことから台詞・出番共に急増している。「ぬりかべ~」が口癖で、この設定はその後の作品にも受け継がれた。女性に惚れたり、チーの丸薬を食べて味の感想を言ったりとコミカルな演出も増えた。



  • アニメ第4作目

声:龍田直樹

従来の口数の少なさから、本作より担当声優は他の仲間役と兼務になる。なお、龍田氏が同時期に演じていた一反木綿と差別化するためか、声には強いエフェクトがかかっていた。

体の端が角張っており、バッタンに近い印象。


台詞は殆ど「ぬりかべぇー」だけに近くなり、ある意味第2期以上に喋らなくなった。呻き声なども「ぬ、ぬり……」となっており、時々言葉も話すが概ね片言なイメージがより強調されている。


第1話での登場の際に既に数十m程になっていたのでインパクトが抜群であり、お化けナイターでも怪力ぶりがよく解る。


妖怪運動会における幅跳びでは、猫娘に「あんた倒れただけじゃない」とツッコミ入れられる程度にしか跳躍できなかった。


  • アニメ第5作目

声:龍田直樹

ぬりかべ親子

4作から声優は続投だが、これまでにないほどキャラが掘り下げられ、第13話では主役を担当。また、口数の少なさは変わらないながら、前作と違い言葉を話す頻度や普通に会話する事も多くなった。


同族の妻(CV:田中真弓)と子供が居るという設定になり、故郷に残してきた家族と暮らすためねずみ男に仕事を紹介してもらってまで金を稼ぎ、最後は念願のマイホームを作り上げ家族と妖怪横丁で暮らすことができるようになった。

妻の「ぬりかべ女房」の通常時と体重は同じくらいだが身長は夫よりやや小さい。

子供たちは縮小化した時に似た姿で、まるで分身のような雰囲気だが、各個体ごとに意志は別であり独立した立派な妖怪である。成長すると、女ぬりかべはピンク色になるらしい。幼い時は「ぬ~」としかしゃべれないが、妖怪には言葉が通じる。

また、敵の西洋妖怪たちに利用されたゴーレムと子ゴーレムとは、家族ぐるみの友情を築き上げた。家族で協力した一家による「合体攻撃」が必殺技となっている。


龍田氏の続投ながら前作のような声のエフェクトは、ほとんどかかっていない。なお、龍田氏が同時期に演じていたのは子泣き爺である。


終盤には妖怪四十七士の福岡県代表となる。

ぬりかべ女房は独特のセンスで、殆ど壁として凹凸も無い自分のスタイルを「あたしはナイスなボディよ」と言い切っている。


  • アニメ第6作目

声:島田敏

子泣き爺の担当声優が兼務する点は前作から引き継がれた配役でもある。

能力や性格面で特に変わった設定はなく、ある意味原点回帰的なぬりかべになっている。


塗り込み攻撃を久々に使用しており、第12話ではこの方法で狸を捕獲し、尋問して八百八狸の本拠地の入り口を聞き出した。漆喰自体は自分の体を修復したり、家を立てたりする時に度々使われたが、攻撃に使われたのはアニメでは3期以来である。


寡黙な彼だが友情には厚いようで、24話でねずみ男が人間の女性と結婚すると知った際は、人間界の式場に入れない一反もめんと共に祝杯を交わしながら「大丈夫かな?」「上手くいくよう願う」と珍しく雄弁さを見せ、新婦を装ってねずみ男を騙して捨てた石妖に対し、石に化けた彼女を圧し潰して粉々にし「男を騙す、わるいやつ。まいったか」と怒りを露わにするといった容赦の無さも見せる。

その後、彼女に腹にでかい風穴を空けられるという反撃を喰らうも、特に致命傷というほどではなかったようで、砂かけばばあ達の手で修復してもらいあっさり復活する。


犬山まなを助けた際に、お礼を言われながら優しい笑顔をされて好感を抱き、まなの学校の新しい七不思議になってしまった。その純真な性格ゆえに、明らかなストーカー行為をしたヨースケくんや同様になりかけたねずみ男のような悪質さはないので、猫娘に苦笑されるだけで咎められてはいない。

笹の精・星華には好意を寄せていたが悲しい別れを迎えた。その後は彼女との次の再会を心待ちにしている。

いやみに色ボケにされた際には目つきがかっこよくなり他の被害者共々口説き文句を口にするようになった。

これらはどれも1話のみで他の話では触れられていないがこのことから本作での彼は恋人もいないようである(ただ、まなが父親の故郷である鳥取県の境港に帰郷した際、何故か前期に登場の「ぬりかべ女房」をデザインしたスマホケースを使っていた)。


なお、普通の生物同様尻に尻子玉があり、9話にて颯爽と登場したはいいが、数秒で河童に抜かれてダウンした


中の人ネタという意味でPixiv内では子泣き爺とともにブロリー化するイラストも存在する。

妖怪?違う、悪魔だ!


かいけつゾロリの「ぬりかべ」

妖怪学校の生徒。「きょうふのサッカー」から登場。

ゾロリのサッカーチームのゴールキーパーいくらなんでも卑怯である。

サイズがゴールとほぼ同じ。


インテリビレッジの座敷童の「ぬりかべ」

毛むくじゃらの妖怪として登場。妖怪なので人間ではどうする事も出来ない事が社会問題になってるらしい。


偽典・女神転生の「ぬりかべ」

廃墟と化した東京の妖怪たちのコミュニティがある御花屋敷に出現する、種族”妖鬼”の仲魔にすることが出来る悪魔。姿はただの壁に見えるが攻撃すると顔が浮き出る。

鬼太郎のぬりかべの親族であることをほのめかす発言をする。


妖怪大戦争(2005年版)の「ぬりかべ」

顔が壁の下の方にある。中の人などいない!

主人公稲生タダシの前に一反もめんと共に現れたが、魔人加藤との戦いには積極的ではなかった。

河太郎の叱責によると鬼太郎もこの世界にいるようである。


その他それっぽいものが登場する作品

  • 仮面ライダー響鬼』:ヌリカベ(魔化魍)参照。
  • 忍者戦隊カクレンジャー』:ブロンクスなレンガ製の「ヌリカベ」が登場(イラスト右)。『忍法バトルモード』によって人型に近い動きやすくなった姿になれる。モクモクレンとは兄弟(義兄弟?)であり、人間を捕らえて罠だらけの迷路に送り込んで賭け事をしていた。その後、ユガミ博士によって造られた妖怪レプリカとして再登場した。

凸凹珍ゲーマー

妖怪メダル20


ネタとして

2015春イベント、E-3突破記念壁ドン



関連イラスト

彼にかつての面影は無かった。新塗り壁



関連タグ

妖怪 ゲゲゲの鬼太郎  巨大 通せんぼ 福岡県 寡黙 ゴーケツ族 バッタン

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