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東野圭吾の編集履歴

2012-04-11 21:11:00 バージョン

東野圭吾

ひがしのけいご

日本のミステリ作家。日本推理作家協会理事長。

概要

東野 圭吾(ひがしの けいご、1958年2月4日 - )は、大阪府大阪市生野区生まれ(本籍は東区玉造・現中央区)の日本小説家。本名同じ。

メディアではミステリの帝王・国民的ベストセラー作家とも称される人気作家。


経歴

デビュー経緯

高校時代までは、活字どころかマンガすらあまり読まない読書嫌いであったが、高校2年の時、小峰元の『アルキメデスは手を汚さない』を偶然手に取り、一週間で読破してしまう(本人曰く「大事件」)。以来推理小説にのめりこむようになり、自分で小説も書くようになる。

処女作『アンドロイドは警告する』を数カ月で書き上げ、2作目は数年の時をかけて『スフィンクスの積木』を完成させる。内容は現在まで公開されていない。


社会人時代に応募した『人形たちの家』(これも未公開)が、江戸川乱歩賞の二次選考を突破する。翌年に応募した『魔球』が最終候補に残り、さらに翌年の1985年、『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞。着実なステップアップを踏んでのデビューであった。ちなみに現在、その江戸川乱歩賞の審査員も務めている。


『秘密』まで

1985年のデビュー以来、本格推理を中心に執筆。90年代以降は作風が変化し、『宿命』『むかし僕が死んだ家』『ある閉ざされた雪の山荘で』のような本格推理に拘らない新しい形のミステリや、『天空の蜂』『天使の耳』のような社会派ミステリ、『分身』『パラレルワールド・ラブストーリー』といった理系出身のエンジニアという経歴を生かした科学物、はては『~笑小説』シリーズ『浪花少年探偵団』『名探偵の掟』などのお笑い物まで、幅広い作品を執筆し続ける。

が、どれも売り上げはさっぱりで(1998年の『名探偵の掟』でやっと少し注目を集めた程度)、また文学賞に15回連続で落選するなど、厳しい時代が続く。それでも苦節14年、『秘密』で第52回日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞、広末涼子主演で映画化されるなど大ブレイクを果たし、やっと人気作家の仲間入りを果たす。


直木賞

しかしながら文学賞の落選は売れっ子になってからも続き、直木賞では5連続落選という辛酸を舐める。(もっとも、直木賞落選は選考委員のひとりである渡辺淳一に、非常にどうでもいい私怨で嫌われていたせいであるというのが専らの噂である模様。)

それでも粘り強く書き続けた結果、2005年、『容疑者Xの献身』で6回目の候補にして遂に第134回直木賞を受賞、同作は本格ミステリ大賞、このミス1位など計5冠に輝いた。


現在

直木賞を取ってからは著作が増刷の一途を辿るようになり、100万部越えの作品をいくつも抱える大ベストセラー作家となっている。この流れの中で、90年代に出版されてさっぱり売れなかった著作が評価を受けて、十数年越しの増刷や映像化されるという現象も起きる。文庫本のカバーが新調されることも多い。何年か前に、光文社文庫で刊行されている作品全ての表紙が変わったこともある。

また大沢在昌に推されて日本推理作家協会理事長にも就任。更に近年は作家の長者番付1位、好きな作家ランキング1位など、20世紀までの知る人ぞ知っていたという知名度はどこへやら、今では日本で一番の人気と知名度を誇る作家となっている。


作家生活25周年記念

2011年で作家生活25周年を迎えたことで、三社合同で25周年記念企画が行われた。東野自身が自信作と認める3作を3ヶ月おきに刊行。

3月3日に加賀シリーズ最新作『麒麟の翼』(加賀シリーズを受け持つ講談社より)、6月6日に『真夏の方程式』(ガリレオシリーズを受け持つ文藝春秋より)、9月9日に『マスカレード・ホテル』(新ヒーロー登場、集英社より)という話題満点の作品を25周年記念という触れ込みで出したことで、大いに話題となった。

更に無料で公式ガイドを配り、人気ランキング応募企画を並行して実行。2月15日に講談社から『東野圭吾公式ガイド 読者1万人が選んだ東野作品人気ランキング発表』が発売され、応募総数1万に及んだ人気ランキングが発表された。なお、気になる1位はあの作品だった。


作風

2011年4月現在、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』で78作品を数える著作を生み出している。非常に幅広い作風の持ち主で、別人が書いたと思えるほど振れ幅が大きい作品があるのも特徴(『白夜行』を書いた作家が『怪笑小説』を書いたりしてるんだぜ…)。

デビュー当初は本格推理がメインだったが、近年は社会派など、広義の意味でのミステリに移行、ミステリというジャンルの幅を広げる意欲的な挑戦をしている。


作品は大体3人称、殆ど独立した作品が多い。シリーズ物にしても、何から読んでも差し支えない。


シリーズ

ガリレオシリーズ

作者得意の理系知識を生かした作品。「ガリレオ先生」こと湯川学が、あらゆる超常現象に挑む。2007年にドラマ化。湯川は福山雅治が演じ、「実におもしろい」などの名言と、謎が解けると至る所に数式を書きまくる、高笑いしつつ「さっぱりわからない」、などインパクトを残した。翌年には直木賞受賞作『容疑者Xの献身』も映画化され、知名度は作品群の中でもトップクラス。東野圭吾を象徴するキャラクターといえるだろう。

2012年現在の最新作は『真夏の方程式』。


加賀シリーズ

そのガリレオと並ぶのが、刑事・加賀恭一郎が登場する加賀シリーズである。デビュー当時から作者と共に歩んできた、東野圭吾曰く「頼れる」キャラクター。明晰な頭脳と行動力で、事件だけではなく、その裏に隠れた人の心情をも解き明かす”人の心の謎を解く名刑事”として人気が高い。2010年に『新参者』がドラマ化。加賀を演じたのは阿部寛。年末には『赤い指』がスペシャルドラマ化、そして2012年1月に『麒麟の翼』が映画化された。

2012年現在の最新作は『麒麟の翼』。


天下一シリーズ

本格推理物の様々な「お約束」(密室、時刻表、ダイイングメッセージetc)をおちょくった作品、『名探偵の掟』に登場する自称・名探偵、天下一大五郎の作品。2009年にまさかのドラマ化がされ、松田翔太が天下一を演じた。何気にブレイクのきっかけを作った作品でもある。

なお、『名探偵の使命』という第3弾の構想がある模様。いつかは書かれるのだろうか。


しのぶセンセシリーズ

『浪花少年探偵団』『しのぶセンセにサヨナラ』の2作品がコレ。破天荒な大阪の小学校教師・しのぶ先生が活躍する連作短編集。コテコテの関西弁と東野らしいミステリでファンの間では根強い人気があるが、続編の構想はもうないという(本人曰く「書けなくなった」)。山田まりや主演でドラマ化された。


「笑」シリーズ

『怪笑小説』『毒笑小説』『黒笑小説』『歪笑小説』がこれにあたる。いずれもブラックで毒のきいた笑いが詰まった短編集。『黒笑』と『歪笑』は文壇におけるネタが盛りこまれている。人気のあるシリーズだが、作者曰く「業界の皆様、ご安心ください。もう書きません。」らしい。


映像化

多大な人気に映像関係者が目をつけまくっているのか、『白夜行』のドラマ化以降から、東野圭吾の作品が急激にドラマ化・映画化されるようになった。ガリレオや加賀シリーズはいうまでもなく、『流星の絆』、『秘密』(映画では広末涼子だがドラマは志田未来が演じた)、『宿命』『分身』(WOWOW)など多数。世にも奇妙な物語でも、度々短編が映像化されている。2011年は3週連続ドラマ放映なんてのもあった(『11文字の殺人』『ブルータスの心臓』『回廊亭殺人事件』)。

映画は2003年の『g@me.』からほぼ毎年映画化がされているといった状態で、2013年にはさっそく『プラチナデータ』の放映が控えている。

ここまで作品が映像化された作家は前例にないといってよく、このメディア露出がさらに読者を増やして人気を獲得→人気にあやかってまた映像化…というループすら完成しつつある。


特に『白夜行』はドラマ化、韓国で映画化、舞台化、映画化など何回も使われている。


人物

・ウィンタースポーツ好きのスノーボーダー。44歳でスノーボードにはまり、50を過ぎた今でもゲレンデを滑りまくっている模様。トリノ五輪を観に行ったり、カーリングで大けがしたり、ウィンタースポーツに関する著作も書いている。『カッコウの卵は誰のもの』『夢はトリノをかけめぐる』『鳥人計画』『白銀ジャック』など。

怪獣が好き。ガメラで監督を務めた金子監督とも対談したことがある。

大学時代はアーチェリー部の主将も務めたスポーツマン。その経験を生かして放課後を執筆した。

・社会人時代はデンソーに勤めていた。エンジニアとしての体験から『探偵ガリレオ』は生み出された。

大沢在昌奥田英明とは飲み友達である模様。また馳星周とも仲が良いらしく、東野が馳の『ダーク・ムーン』のあとがきで、「彼のいきつけの馬鹿高いクラブで、彼の金で、彼のボトルを開けながら、だ」と書いているのに対し、馳は東野の『白夜行』のあとがきで、「いつか銀座の馬鹿高いクラブで奢らせてやろう」と書いている。

・公言したこと自体は少ないが、阪神ファン。『巨人の星』を好きなマンガに挙げている。

・引っ越し魔。かれこれ6回以上は住処を変えている模様。

・夢吉というを買っている。エッセイ『たぶん最後の御挨拶』ではこの猫の写真が表紙になっている。東野圭吾ランキング無料版などでは、「おっさんはまだまだ頑張るにゃ」という言葉と夢吉の絵が書かれており、多分猫好きなんだろうと思われる。

・馳星周は東野を「トリックスター」と称している。そしていたずら好きの無頼漢が東野の本性らしい。(『白夜行』の解説より)

・『夢幻花』というPHP研究所で刊行予定の作品があるのだが、連載終了して何年も経っているにも関わらず、なぜか一向に刊行される気配がない。

・『秘密』(映画版)『g@me.』にエキストラとして出演している。秘密では大学教授に扮して壇上で喋る演技をした。昔行われた日本推理作家協会主催の劇では天下一大五郎を演じたり、講演会で白衣を着て登場している。

・直木賞を受賞した際、「落ちるたんびにやけ酒飲んで、みんなで選考委員の悪口言って、普通の人はできない面白いゲームやったな。今日は勝てて良かった」と発言。そのあと、「楽しいゲームでした、みなさんに感謝!」といった。落選に次ぐ落選で辛酸を舐め続けた男からにじみ出た、味のある発言といえるだろう。


主な作品

加賀恭一郎シリーズ

卒業―雪月花殺人ゲーム ※『卒業』に改題(2009年、文庫新装版時)

眠りの森

どちらかが彼女を殺した

悪意

私が彼を殺した

嘘をもうひとつだけ

赤い指

新参者(このミス1位)

麒麟の翼


ガリレオシリーズ

探偵ガリレオ

予知夢

容疑者Xの献身(第134回直木賞受賞)

ガリレオの苦悩

聖女の救済

真夏の方程式


その他代表作

放課後(第31回江戸川乱歩賞受賞。デビュー作)

秘密(第52回日本推理作家協会賞受賞)

ナミヤ雑貨店の奇蹟(最新作)

白夜行

幻夜

変身

ゲームの名は誘拐

レイクサイド

名探偵の掟

片想い

手紙


関連イラスト

流星の絆

容疑者Xの献身表情練習 湯川学


関連タグ

大沢在昌 奥田英明 馳星周 福山雅治 阿部寛 使命と魂のリミット

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