スピンオフとして
MARVELコミックを原作とする実写映画作品群「マーベル・シネマティック・ユニバース」は、「シネマティック」のとおり、映画が主体のシリーズであった。
しかし、映画『アベンジャーズ』のあと、同作に登場したフィル・コールソンを主役とした連続テレビドラマ『エージェント・オブ・シールド』を皮切りに、協力会社(放送局)やメディアを変えていくつものドラマが製作された。
これらのドラマはMARVELのテレビ部門「マーベル・テレビジョン」が製作しており、映画を作っているマーベル・スタジオとは、親会社は同じであるものの別会社だった。
そのため、映画作品との連携はさほど密接ではなく、映画の内容がドラマに影響することはあっても、その逆はほとんどなかった。
Netflix制作・配信
- マーベル・ストリート・レベル・ヒーローズ / マーベル・ナイツ
包括タイトルは制作現場での呼称(参照)で、ディズニープラスではアッセンブル作品のタイトルから「ザ・ディフェンダーズ・サーガ」。
ファンの間でも「ザ・ディフェンダーズシリーズ」と呼ばれることが多く、各シリーズの詳細についても当該記事にまとめている。
ABC制作・放送
- エージェント・オブ・シールド
- エージェント・カーター(2シーズン・計18話)
- インヒューマンズ
Hulu制作・配信
- ランナウェイズ
- ヘルストーム(原題)(1シーズン・計10話)
フリーフォーム制作・配信
- クローク&ダガー(2シーズン・計20話)
『ランナウェイズ』と『クローク&ダガー』は同じフランチャイズ「ヤング・アダルト」に属しており、垣根を越えて共演している。
MCUの本流へ
その後、ディズニーによるMARVEL各社の再編により、マーベル・テレビジョンはマーベル・スタジオに吸収合併され、消滅。以後、マーベル・スタジオがドラマも制作することになった。
これによりDisney+で配信されるドラマ作品はMCUに正式に組み込まれ、ストーリーが密接に関わるようになったため、フェイズ4からはドラマも観ていないと映画を完全には楽しめなくなった。
例えば2022年5月公開の『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』は『ワンダヴィジョン』を観ていないと理解できない、とワンダ役のエリザベス・オルセンが明言している。
当初は月額料金の発生するサービスへの加入が必要なため「あくどい商売だ」など批判的な声も少なくなかったが、フェイズ4が始まるのと同時期にコロナ禍が発生。相次ぎ閉鎖した映画館に代わり同等のクオリティを自宅で鑑賞できるため、直ぐに受け入れられた。
状況が落ち着いた2021年後半以降は、ドラマと映画が交互に配信・公開されている。
また上記に挙げた作品も、順次Disney+での配信が始まっている。
ただし逆に言えば、フェイズ4以降の作品は映画とドラマが混在してる為、配信サービスではドラマはあるが公開時期やソフト化などの兼ね合いで映画がすぐに追加されず、一部の作品が歯抜けしているような事態が起きやすく、MCUを順番に追っている最中の加入者にとっては歯痒い思いをすることもある。
尚、こう言った「ドラマを観ていないと関連映画作品が理解できない」と言う状況を反映しているかは不明だが、『マルチバース・オブ・マッドネス』公開以降、ドラマ作品のパンフレットが同時に発売されるようになった(例えば『マルチバース・オブ・マッドネス』であれば『ワンダヴィジョン』と言った具合)。全話のあらすじが結末を含めて記載されており、Disney+に加入していなくても最低限の流れが追えるよう配慮されている。
ちなみに『ムーンナイト』以降、劇中の背景にあるバーコードを読み取るとストーリーに関係する原作コミックを読むことができる、というファンサービスが取り入れられている。
ディズニープラス配信
「MCU」の当該項目も参照。
No. | 配信日 | タイトル | 話数 | パンフレット |
---|---|---|---|---|
2021年 | ||||
1 | 1/15 ~ 3/5 | ワンダヴィジョン | 9 | 『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』公開時に発売 |
2 | 3/19 ~ 4/23 | ファルコン&ウィンター・ソルジャー | 6 | 『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』公開時に発売 |
3 | 6/9 ~ 7/14 | ロキ | 6 | 『ソー:ラブ&サンダー』公開時に発売 |
4 | 11/24 ~ 12/29 | ホークアイ | 6 | 未定 |
2022年 | ||||
5 | 3/30 ~ 5/4 | ムーンナイト | 6 | 未定 |
6 | 6/8 ~ 7/13 | ミズ・マーベル | 6 | 未定 |
7 | 8/18 ~ 10/13 | シー・ハルク:ザ・アトーニー | 9 | 未定 |
2023年 | ||||
8 | 春 | シークレット・インベージョン | ||
夏 | ECHO | |||
夏 | ロキ シーズン2 | |||
秋 | IRONHEART | |||
冬 | Agatha: COVEN of CHAOS | |||
2024年 | ||||
春 | Daredevil: BORN AGAIN | 18 |
スペシャル・プレゼンテーション
No. | タイトル | 配信日 |
---|---|---|
1 | ウェアウルフ・バイ・ナイト | 2022/10/7 |
2 | ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー ホリデー・スペシャル | 2022/11/25 |
シリーズではなく単発、という扱いのドラマ作品。(参考)
原題にも通常の「Marvel Studios’」の後に「Special Presentation」が追加されており、他と区別されている。
アニメ
No. | タイトル | 話数 | 配信日 |
---|---|---|---|
1 | ホワット・イフ...? | 9 | 2021/8/6 ~ 10/6 |
2 | アイ・アム・グルート | 5 | 2022/8/10 |
ホワット・イフ...? シーズン2 | 2023年初頭 | ||
X-MEN’97 | 2023年秋 | ||
Spider-Man: Freshman Year | 2024年 | ||
Marvel Zombies | 2024年 |
配信・公開予定タイトルが一斉に発表されるサンディエゴ・コミコンのうち2022年7月開催時では、これらアニメ作品はフェイズ毎の図に含まれておらず、上記の順にそれぞれ
- 文字通り"もしも"の世界を描いている
- 『リミックス』内の時系列か、制作陣でも意見が分かれている
- いわゆる「テレ東版」の続編とされている
- 別アースの出来事だと告知済み
- 『ホワット・イフ...?』シーズン1 第5話のおそらく続編
という背景もあり、これらはMCUの正史ではない可能性がある。