「我が名はイシャバーナの女王、ヒメノ・ラン!只我がままに、我が道を征く!」
「散る事を知らぬ花!その気高きを知るが良い!!」
演:村上愛花
概要
美と医療の国「イシャバーナ」の女王。カマキリオージャーに変身する。
唯一オージャカリバーを持ち歩かず、セバスチャンに運ばせている。
人物像
美しいモノ、可愛いモノに目が無い超ワガママな女王。自分の我儘を突き通す為なら手段を選ばない、正にチキューに蘇ったマリー・アントワネットとの事。
大事な五国同盟でさえ、時間厳守を「嫌(や)」と拒否して自身のおめかしを優先する程だが、決してヒステリックでは無く、落ち着いた屈託の無い笑顔でワガママを貫く等、女王としての気品を忘れないのが特徴。
一方でそのワガママさは「人命を救う」事にも向けられており、躊躇無く患者を診る熱意ある医師としての一面も持ち、第1話でも怪我をして倒れたコガネと動揺から動けないでいたギラを庇い、彼女はまだ助かるから早く逃げる様に促す等、自ら死地で戦う最中でも助けられる命があればソレを全力で守ろうとし、自国の民1人の為に自らが汚泥を被る事も厭わない。この信念は15年前に「神の怒り」と呼ばれる災厄が起きた際にイシャバーナが襲撃され、何者かに両親が毒で殺害された過去があったからこその裏返しとも言える。
またヤンマからラクレスがゴッドカブトを洗脳して強制的に従わせていると聞いた際には露骨に不機嫌になるなど、我がままだけに心を持つ者の意思を奪うような真似は嫌悪している。
自分の道を恥じる事無く、真っ直ぐに歩く優しさと正義感を持ち合わせた美しきドクタークイーン。
その一方で大胆な行動もあり、「美しくない」理由でボロボロになった家をダイナマイトで爆破したり(但し、住民に対しては後にもっと良い家を手配している)、たまたま発見したガーディアンスネイルを呼び寄せキングオージャーの右腕にスネイルガトリングとして装備するや高笑いしながら乱射する破天荒な一面も。
容姿
ブロンドの髪を縦ロールにしており、頭頂部は盛り髪でティアラを付けている。ヘアースタイルは時折変えており、第6話では茶髪に近い色合いに変わっている(公式曰くヒメノの服装や髪型は回によって変わるとのこと)。
華やかなデザインの黄色い肩出しのワンピースドレスにレースの手袋、銀のサンダル等、服装も女王(或いはプリンセス)らしい。脚はラメ加工が施された肌色のタイツを履いており、生足ではない。
戦闘時は服装が若干変化し、パフスリーブのドレス、肘くらいまでの長さがある手袋を着用。
医者としての治療行為を行う際は上述のドレス姿から一変し、黄色を基調にした執刀医然としたの姿となる。
その可憐さと微笑みから、ヤンマは当初「ヒメノちゃん」と呼ぶ程にデレていた(ただし前述のダイナマイト爆破を目にしてからは普通に接する様になった)。
活躍
五国同盟のためにセバスチャンを伴ってシュゴッダムへ向かうも、ヤンマが拒否したために同盟自体は成立せず。
その後はバグナラク侵攻に対してカマキリオージャーに変身し、キングズウエポンも駆使した二刀流で奮戦。
この時負傷したコガネと共にいたギラに会っており、彼を庇った後、コガネを見て「まだ息がある……この子は任せて、アナタも早く逃げなさい!」と促している(無数のサナギムと斬り合う中で、診察を一切せず瞬時に判断しており、彼女の医者としての優れた才が垣間見えるシーンでもある)。
ギラがクワガタオージャーとして覚醒しキングオージャーを呼び出す際には、合体の為に飛び立つゴッドカマキリ達を見て「何処へ行くの!?」と思わず呼びかけていた。
出番は無かったがコガネの命を助けた事が明示された他、ラストにてキングオージャーから合体解除したゴッドカマキリがイシャバーナに直帰せず、行き掛けの駄賃とばかりにギラとヤンマをギュッと抱えて飛び去っており、彼女の意思による可能性がある(しっかり聞くと彼女の声が聞こえる)。
初のメイン回。
イシャバーナに連れ帰ったギラに手錠をかけ、「ゴッドクワガタを渡せば解放してあげる」と要求。
セバスチャンに「何か交換条件を与えては」と提案されても「嫌。この国の全部が私のお気に入りだもの」と拒否する。
外出時は通路が泥でちょっと汚れたのを見ただけで卒倒しかけ「私にこの汚れた道を歩けと?」と口走ったり、一晩で造らせた花畑が良く見えないからと民家を爆破する等の超絶ワガママぶりを発揮(これには最初露骨に鼻の下を伸ばしていたヤンマも「うっわ、やっぱねぇわ…」と呆れ果て、ギラもまた唖然としていた)。
外出の帰途、仕立て屋のカーレに絡まれる。
「娘のエッダは、お前の手術を受けても歩けないままだ」と罵倒する彼に立腹する事も無く、特別援助金を与えた。
去り際にエッダに「アナタはソレで良いの?」と意味ありげな言葉を掛けて……
このワガママぶりにギラからは「無理難題を強いる王に民が付いて行くモノか」、本来は25歳のセバスチャンに老人の特殊メイクをさせて改名させる事を聞いたヤンマからは「何であんな超絶ワガママ女が王様やれてんだか…」と評されていた。
そんな中バグナラク襲来の報を受け街に急行。
逃げ遅れたエッダがフンジームの攻撃の巻き添えを喰らいそうになったのを見て、身を挺して彼女を庇う。
ドレスが汚泥塗れになったが、「こんなの新しく作れば良い、でもアナタは、そうはいかないでしょ?」と意に介せずエッダの無事を優先した上で、走って逃げる様促す。
実はエッダの足は本当に完治していたのだが、仕事の無い父の為に特別援助金目当てでワザと歩けないフリをしていたのを、ヒメノは見抜いていたのだ。
「ワガママになれば良いじゃない。あなたの望みは、誰でもない、アナタにしか叶えられない!夢も、未来も、ワガママから始まるの!そして世界を、アナタの思うままにしてやりなさい」とエッダを諭した上で、上記の台詞を名乗った後に王鎧武装(この際名乗りと同時に陽が登り、影が晴れ、周辺の花が咲き誇り、ゴッドカマキリも赴く…とかなりかっこいいシーンになっていた)。
草花を踏み潰しながら襲って来るサナギムを、対照的に花一輪踏む事無く、華麗な動きで翻弄した後、「ゴッドクワガタを頂戴!この国の全部が私のお気に入りなの。誰も死なせない!」と宣言し、そのワガママぶりが気に入ったクワガタオージャーと共闘して巨大戦に突入。
ガーディアンスネイルを呼び寄せて「オッホッホッホッホッ!」と某教官殺しの様な高笑いを上げながら大乱射を浴びせ、フンジームが転がしてきた巨大瓦礫球を薔薇の彫刻に変える器用ぶりを見せ付けた上で撃破した。
戦いが終わった後、真相を知ったカーレを責めもせず、新しいドレスを仕立てさせる形で仕事を与えた。
爆破した家も、古びていたので新しい家に建て替えてあげる約束をしていたと知って、ギラとヤンマはヒメノの真の姿を理解した。
ギラは第1話でヒメノの「民を想う姿」を既に見せられていた事を思い出し、「ヒメノのワガママに救われる者も居る」イシャバーナの王と民の在り方を理解し、ヤンマと同じく「仲間になれ」と命令したが、当の本人は今回の戦いの怪我人を全員1人で治療する事を優先。
3人はゴッドクワガタに乗せられて、一緒に逃走する羽目になってしまった。
余談
- 名前の由来はハナカマキリの別名であるランハナカマキリから。
- カマキリオージャーがイエローな事を考えると、ハナカマキリの近縁種で黄色いヒメハナカマキリの可能性もある。
- 撮影時のブロンドヘアーは(当然ながら)ウィッグであり、演者の村上女史は茶髪。
- 衣装のデザイン原案は名古屋モード学園に通う塩尻市出身の吉村萌々香氏による(リンク先参照)。アクセサリー類はオーダーメイド・ティアラデザイナーのTARO KAMITANIが担当。
関連イラスト
関連タグ
巽マツリ/ゴーピンク、大治小夜/キラメイピンク:医療従事者である戦隊ヒロインの先輩だが、どちらも ピンクである。
メイ/プテラレンジャー、アイム・ド・ファミーユ/ゴーカイピンク:王族の戦隊ヒロイン。彼女達は姫(王女)かつピンク。
宇崎ラン/ゲキイエロー:戦隊イエローであり、同じランの名前の先輩。
鮎川蘭/ビーファイターテントウ:ランの名を持つ昆虫戦士繋がり。
四葉ありす/キュアロゼッタ:お嬢様なニチアサのイエローヒロイン繋がり。彼女も側近にセバスチャンを従えている。
征服王イスカンダル:「王とは誰よりも強欲に生き、希望と野心の輝きを万人の心に灯す存在」信念を掲げる王者。
マリー・アントワネット:キャラのモデルになっている歴史上の人物。
鬼頭はるか←ヒメノ・ラン→???