概要
「機動戦士ガンダムシルエットフォーミュラ91」は機動戦士ガンダムF91の外伝として企画されたガンダムシリーズのプラモデル企画及び漫画作品。
小型モビルスーツ開発に乗り遅れたアナハイム・エレクトロニクスが、サナリィから手に入れたデータを基に極秘のモビルスーツ開発計画「シルエットフォーミュラ計画」を開始したことから端を発した一連の事件を描いた「ゼブラゾーン事件編」とサナリィが開発したコアファイターを巡る戦闘を描いた「クラスターガンダム編」の二部構成となっている。
ただし、商品企画中に機動戦士VガンダムのTV放送が急遽決定したためか、クラスターガンダム編は序章のみで終了しており、続編は展開されていない。
コミカライズ等のメディア展開
BANDAIが刊行していた月刊情報誌『MJ(模型情報)』で1992年6月号~1993年1月号までプラモデルのジオラマ作例と絡めて『シルエットフォーミュラ・ジオラマストーリー』として全8章構成で連載されていた小説版と、こちらもBANDAIが定期的に出版していたガンダムのアンソロジー漫画作品集『MS SAGA』で連載していたやすだひろし氏による漫画版の二つのストーリーがある。
両作品共に「ゼブラゾーン事件編」で終了しているが、ストーリー展開と結末は大きく異なる。
漫画版は『MS SAGA』の廃刊後にメディアワークスの電撃コミックスより単行本として発売されたが、小説版は単行本化や電子書籍化、他誌での再掲載等は全くされていない。
クラスターガンダム編は1993年の6月に講談社より発行された『コミックボンボン六月号緊急増刊・機動戦士Vガンダム特集号』でコミカライズされた読み切り漫画が掲載された。
漫画を担当した岩村俊哉氏は同時期に『機動戦士Vガンダム』のコミカライズも手掛けている(内容は本作のコミカライズ同様に全くアニメとは異なる話だったが…)。
ちなみにそのコミカライズ版の内容とは、当時流行っていたドラゴンボールのような絵柄で少年漫画的なご都合主義展開が進行すると云うものだった。
まるで超サイヤ人孫悟空のような主人公のウォルフ・ライルに、敵側のデス・ガンズはドドリアさんのようなドドンガ・ドン中尉と、髪形をツインテールにした人造人間18号のようなイアン中尉と例えればイメージがしやすいだろうか。
敵側のボスキャラであるガンマッド少佐とウォルフの上司である連邦軍の名無し大佐も長大で立派なケツアゴをした鳥山テイストなダンディーキャラに描かれている。
内容もかなり荒唐無稽で突飛な描写が目立ち、例えば…
①クラスターガンダムの武器が、何故かトレードマークの筈の二丁のビームバズーカではなくゲルググJG型のビームマシンガンになっている。
②しかもシーンによってはF91版のジェガン・ノーマルタイプが装備していた物に似た謎のビームライフルだったり、装備数も二丁だったり一丁だったりと、最後まで作画が安定しない始末。
③クラスターガンダムがコロニーミラーの残骸でビームを反射したり、ガンマッド少佐の耳付きデナン・ゾンが電撃を纏ったショットランサーの一薙ぎでクラスターガンダムの残像を全て消滅させると云った物理法則や設定を無視した様な技を使う。
④クラスターガンダムがメインノズルやバーニアを噴射する様子が全くなく、宇宙空間を走るように移動して物理分身をしたり、何故か「ゴォオオオ」と全身からオーラを出して飛行すると云う常軌を逸した性能を見せる。
…等々、上記に挙げた様にかなり奇妙な描写が目立つ。
ゼブラゾーン事件編
キャラクター
アナハイム・エレトロニクス社
地球連邦軍
クロスボーン・バンガード
ネオ・ジオン残党
委員長
メカニック
アナハイム・エレトロニクス社
地球連邦軍
クロスボーン・バンガード
クラスターガンダム編
キャラクター
地球連邦軍
大佐
ラウル
クロスボーン・バンガード
ガンマッド
イアン
ドドンガ・ドン
メカニック
地球連邦軍
クロスボーン・バンガード