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東野圭吾の編集履歴

2013-05-28 18:07:39 バージョン

東野圭吾

ひがしのけいご

日本のミステリ作家。日本推理作家協会理事長。

経歴

デビュー経緯:小説嫌いが小説家になるまで

高校時代までは、活字どころかマンガすらあまり読まない読書嫌いであったが、高校2年の時、小峰元の『アルキメデスは手を汚さない』を偶然手に取り、1週間で読破してしまう(本人曰く「大事件」)。以来推理小説にのめりこむようになり、自分で小説も書くようになる。そして処女作『アンドロイドは警告する』を数カ月で書き上げ、2作目は数年の時をかけて『スフィンクスの積木』を完成させる。内容は現在まで公開されていない。

大学卒業後に工学系エンジニアとしての仕事の傍ら執筆活動に勤しみ、社会人時代に応募した『人形たちの家』(これも未公開)が、江戸川乱歩賞の2次選考を突破する。翌年に応募した『魔球』が最終候補に残り、さらに翌年の1985年、『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞。着実なステップアップを踏んでのデビューであった。ちなみに現在、その江戸川乱歩賞の審査員も務めている。


『秘密』まで:売れない十数年からの転換

1985年のデビュー以来、本格推理を中心に執筆。90年代以降は作風が変化し、『宿命』『むかし僕が死んだ家』『ある閉ざされた雪の山荘で』のような本格推理に拘らない新しい形のミステリや、『天空の蜂』『天使の耳』のような社会派ミステリ、『分身』『パラレルワールド・ラブストーリー』といった理系出身のエンジニアという経歴を生かした科学物、はては『~笑小説』シリーズ『浪花少年探偵団』『名探偵の掟』などのお笑い物まで、幅広い作品を執筆し続ける。

が、どれも売り上げはさっぱりで(1998年の『名探偵の掟』でやっと少し注目を集めた程度)、また文学賞に15回連続で落選するなど、厳しい時代が続く。それでも苦節14年、『秘密』で第52回日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞、広末涼子主演で映画化されるなど大ブレイクを果たし、やっと人気作家の仲間入りを果たす。


直木賞:因縁との決着

しかしながら文学賞の落選は売れっ子になってからも続き、直木賞では5連続落選という辛酸を舐める。(もっとも、直木賞落選は選考委員のひとりである渡辺淳一に、非常にどうでもいい私怨で嫌われていたせいであるというのが専らの噂である模様。)

それでも粘り強く書き続けた結果、2005年、『容疑者Xの献身』で6回目の候補にして遂に第134回直木賞を受賞、同作は本格ミステリ大賞、このミス1位など計5冠に輝いた。


現在

直木賞を取ってからは著作が増刷の一途を辿るようになり、100万部越えの作品をいくつも抱える大ベストセラー作家となっている。この流れの中で、90年代に出版されてさっぱり売れなかった著作が評価を受けて、十数年越しの増刷や映像化されるという現象も起きる。

大沢在昌に推されて日本推理作家協会理事長に就任。

毎年のように原作が映像化され、出す本は軒並みヒットを連発するなど、押しも押されぬ人気作家の地位に君臨している。


作家生活25周年記念

2011年で作家生活25周年を迎えたことで、三社合同で25周年記念企画が行われた。東野自身が自信作と認める3作を3ヶ月おきに刊行。

3月3日に加賀シリーズ最新作『麒麟の翼』(加賀シリーズを受け持つ講談社より)、6月6日に『真夏の方程式』(ガリレオシリーズを受け持つ文藝春秋より)、9月9日に『マスカレード・ホテル』(新ヒーロー登場、集英社より)という話題満点の作品を25周年記念という触れ込みで出したことで、大いに話題となった。

更に無料で公式ガイドを配り、人気ランキング応募企画を並行して実行。2月15日に講談社から『東野圭吾公式ガイド 読者1万人が選んだ東野作品人気ランキング発表』が発売され、応募総数1万に及んだ人気ランキングが発表された。



作風

2013年現在、『夢幻花』で80以上の著作を生み出している。非常に幅広い作風の持ち主で、別人が書いたと思えるほど振れ幅が大きい作品があるのも特徴。

デビュー当初は本格推理がメインだったが、近年は社会派など、広義の意味でのミステリに移行、ミステリというジャンルの幅を広げる意欲的な挑戦をしている。


作品は大体3人称、殆ど独立した作品が多い。シリーズ物にしても、何から読んでも差し支えない。


シリーズ

ガリレオシリーズ

推理小説では非常に珍しい科学絡みのトリックが登場する作品。東野圭吾氏の作品の中でも最も知名度が高く、人気も高いシリーズ。


加賀シリーズ

そのガリレオと並ぶのが、刑事・加賀恭一郎が登場する加賀シリーズである。デビュー当時から作者と共に歩んできた、東野圭吾曰く「頼れる」キャラクター。明晰な頭脳と行動力で、事件だけではなく、その裏に隠れた人の心情をも解き明かしていく。2010年に『新参者』がドラマ化。加賀を演じたのは阿部寛。年末には『赤い指』がスペシャルドラマ化される。2013年現在の最新作は『麒麟の翼』。 同作は、2012年1月に映画化もされた。


天下一シリーズ

本格推理物の様々な「お約束」(密室時刻表、ダイイングメッセージetc)をおちょくった作品、『名探偵の掟』に登場する自称・名探偵、天下一大五郎の作品。2009年にまさかのドラマ化がされ、松田翔太が天下一を演じた。何気にブレイクのきっかけを作った作品でもある。

なお、『名探偵の使命』という第3弾の構想がある模様。


しのぶセンセシリーズ

『浪花少年探偵団』『しのぶセンセにサヨナラ』の2作品がコレ。破天荒な大阪の小学校教師・しのぶ先生が活躍する連作短編集。コテコテの関西弁と東野らしいミステリでファンの間では根強い人気があるが、続編の構想はもうないという(本人曰く「書けなくなった」)。山田まりや主演でドラマ化された。2012年にはTBS多部未華子主演でドラマ化。


「笑」シリーズ

『怪笑小説』『毒笑小説』『黒笑小説』『歪笑小説』がこれにあたる。いずれもブラックで毒のきいた笑いが詰まった短編集。『黒笑』と『歪笑』は文壇におけるネタが盛りこまれている。人気のあるシリーズだが、作者曰く「業界の皆様、ご安心ください。もう書きません。」らしい。 携帯の映像配信サービスにおいて、「モテモテ・スプレー」、「あるジーサンに線香を」、「誘拐電話網」が映像化。


映像化

多大な人気に映像関係者が目をつけまくっているのか、『白夜行』のドラマ化以降から、東野圭吾の作品が急激にドラマ化・映画化されるようになった。ガリレオや加賀シリーズはいうまでもなく、『流星の絆』、『秘密』(映画では広末涼子だがドラマは志田未来が演じた)、『宿命』『分身』(WOWOW)など多数。世にも奇妙な物語でも、度々短編が映像化されている。2011年は3週連続ドラマ放映なんてのもあった(『11文字の殺人』『ブルータスの心臓』『回廊亭殺人事件』)。 映画は2003年の『g@me.』からほぼ毎年映画化がされている。


特に『白夜行』はドラマ化、韓国で映画化、舞台化、映画化など何回も使われている。


2013年は二宮和也主演で『プラチナデータ』が映画化、4月からは「ガリレオ」が再び福山雅治主演でドラマ化、更に夏には『真夏の方程式』公開も控えている。


人物

  • ウィンタースポーツ好きのスノーボーダー。44歳でスノーボードにはまり、50を過ぎた今でもゲレンデを滑りまくっている模様。トリノ五輪を観に行ったり、カーリングで大けがしたり、ウィンタースポーツに関する著作も書いている。『カッコウの卵は誰のもの』『夢はトリノをかけめぐる』『鳥人計画』『白銀ジャック』など。
  • 大阪府立大学工学部電気工学科出身(現在は、工学域電気電子系学類電気電子システム工学課程)。当時の学生街をモデルに『学生街の殺人』を執筆する。
  • 怪獣が好き。ガメラで監督を務めた金子監督とも対談したことがある。
  • 大学時代はアーチェリー部の主将も務めたスポーツマン。その経験を生かして『放課後』を執筆した。また、『ガリレオ』シリーズにもスポーツを題材とした作品が幾つか存在しており、主人公湯川のスポーツ万能ぶりは作者の影響とも考えられる。
  • 社会人時代はデンソーに勤めていた元エンジニア。
  • 大沢在昌奥田英明とは飲み友達である模様。また馳星周とも仲が良いらしく、東野が馳の『ダーク・ムーン』のあとがきで、「彼のいきつけの馬鹿高いクラブで、彼の金で、彼のボトルを開けながら、だ」と書いているのに対し、馳は東野の『白夜行』のあとがきで、「いつか銀座の馬鹿高いクラブで奢らせてやろう」と書いている。
  • 公言したこと自体は少ないが、阪神ファン。『巨人の星』を好きなマンガに挙げている。
  • 引っ越し魔。かれこれ6回以上は住処を変えている模様。
  • 夢吉というを買っている。エッセイ『たぶん最後の御挨拶』ではこの猫の写真が表紙になっている。東野圭吾ランキング無料版などでは、「おっさんはまだまだ頑張るにゃ」という言葉と夢吉の絵が書かれており、多分猫好きなんだろうと思われる。
  • 馳星周は東野を「トリックスター」と称している。そしていたずら好きの無頼漢が東野の本性らしい。(『白夜行』の解説より)
  • 『夢幻花』が著者初のPHP研究所より刊行されるが、小説誌で連載終了したのが10年前であり、連載終了から刊行に6年かかった『ダイイング・アイ』よりも長い。本人曰く「殆ど一から書き直した」とのこと。
  • 『秘密』(映画版)『g@me.』にエキストラとして出演している。秘密では大学教授に扮して壇上で喋る演技をし、NGなしで撮り終えた。昔行われた日本推理作家協会主催の劇では天下一大五郎を演じたり、講演会で白衣を着て登場している。
  • 直木賞を受賞した際、「落ちるたんびにやけ酒飲んで、みんなで選考委員の悪口言って、普通の人はできない面白いゲームやったな。今日は勝てて良かった」と発言。そのあと、「楽しいゲームでした、みなさんに感謝!」といった。

主な作品

加賀恭一郎シリーズ

卒業―雪月花殺人ゲーム ※『卒業』に改題(2009年、文庫新装版時)

眠りの森

どちらかが彼女を殺した

悪意

私が彼を殺した

嘘をもうひとつだけ

赤い指

新参者(このミス1位)

麒麟の翼


ガリレオシリーズ

探偵ガリレオ

予知夢

容疑者Xの献身(第134回直木賞受賞、このミス1位、計5冠)

ガリレオの苦悩

聖女の救済

真夏の方程式

虚像の道化師 ガリレオ7

禁断の魔術 ガリレオ8


その他代表作

放課後(第31回江戸川乱歩賞受賞。デビュー作)

秘密(第52回日本推理作家協会賞受賞)

ナミヤ雑貨店の奇蹟(第7回中央公論文芸賞受賞)

白夜行

幻夜

変身

ゲームの名は誘拐

レイクサイド

名探偵の掟

片想い

手紙

夢幻花(最新作)


関連イラスト

流星の絆

容疑者Xの献身表情練習 湯川学

関連タグ

大沢在昌 奥田英明 馳星周 福山雅治 阿部寛 使命と魂のリミット

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