概要
心電図とは医学において多用される図の一つである。心臓が駆動するために発する電気の電圧と電流の方向の情報を線で表したものである。英語ではECGと略される。
手術や集中治療などでは血圧及び酸素飽和度(血液中の酸素濃度)とともに必ず記録される。
通常は手首と足首の計4ヶ所に電極(正確には右足首は電極ではなくアース)をつける肢誘導、またはそれに加えて心臓を囲むように胸に6ヶ所の電極をつける胸部誘導という条件で記録する。それぞれ6本、12本の線が記録されるが、もっとも重要なのは「Ⅱ」の線であり、モニター表示ではこれだけが表示されている場合が多い。
形
漫画内での入院中や手術、救急医療のシーンなどで「それっぽい」心電図を描くための大まかな概略を示す。
正常な心電図は大雑把に言うと0mVを表す水平線(基線と呼ばれる)、P波と呼ばれる1目盛り程度の上向きの小さな山、短い基線、Q波と呼ばれる下向きの谷、R波と呼ばれる上向きの急で大きな山、S波と呼ばれる谷(QRSで)、短い基線、T波と呼ばれる緩やかな山、基線に戻る、というサイクルの繰り返しである。つまり、メイン画像は形状についてはかなり正確であると言える(ただしそれぞれの波の高さや幅は不正確と思われる)。
不整脈ではこれのリズムが速くなったり短くなったり基線に細かい波が現れたりする。
心臓が停止し死亡した場合は、完全に波が消え基線のみが表示されるが、一時的な心停止はその他に
方眼の目盛りは原則1mm間隔で引かれ、5目盛りごとに太く描かれる。横軸は小さい目盛りが0.04秒であり大きい目盛り5つで1秒に相当する。縦軸は小さい目盛りが0.1mVであり大きい目盛りは0.5mVに相当する。
成人の心拍数は1分あたり60~90回程度であるので、1サイクル(PとPの間隔)は大きい目盛りで5~7目盛り程度である。