南海本線とは、南海電気鉄道が所有する鉄道路線である。
「南海線」と称し、ラインカラーは青。シンボルマークは波をイメージしたものとなっている。一部列車は和歌山港線に直通し、和歌山港まで運転する。
なお、本項では、歴史には触れず、種別・駅・車両について解説する。
種別
特急ラピート Limited Express "rapi:t"
停車駅:新今宮・天下茶屋・(堺)・(岸和田)・泉佐野・【空港線】りんくうタウン
()内の駅はラピートβのみが停車。
なんば~関西空港間を結ぶ特急列車。全席指定。
詳しくは→ラピート
特急サザン Limited Express "Southern"
停車駅:新今宮・天下茶屋・堺・岸和田・泉佐野・尾崎・みさき公園
なんば~和歌山市・和歌山港間を結ぶ。和歌山市寄り4両は指定席でなんば寄り4両は一般車。
和歌山港線発着の列車も存在する。
かつては全席指定の列車も存在した。
詳しくは→サザン
(本線)急行 Express
停車駅:新今宮・天下茶屋・堺・羽衣・泉大津・岸和田・貝塚・泉佐野・尾崎・みさき公園・和歌山大学前
かつて、南海本線の優等列車の主流であった列車。
本線主要駅こまめに停車する。
現在では運用の大半を特急「サザン」に置き換えられ、泉佐野以北の急行停車駅は区間急行の設定によりフォローされることとなったため、現在は平日の朝夕と土休日下り1本、上り3本の運転のみとなり、影が薄くなってしまっている。
サザン同様、和歌山港線発着の列車が存在。
空港急行 Airport Express
停車駅:新今宮・天下茶屋・堺・羽衣・泉大津・春木・岸和田・貝塚・泉佐野・【空港線】りんくうタウン
関西空港開港と同時に設定された優等列車。空港線開業前の「白線急行」に当たる(種別窓の「急」の文字の両サイドに白線が入る幕が使用されていたことから、俗に「白線急行」と言われていた)。
「急行」と名がついているが、本線急行よりもわずかに下位で、その差は春木に停車するか否かという違いのみ。こちらは春木に停車する。
現在、南海本線における「急行」は、昼間はこの空港急行のみとなる(毎時4本)。
区急(区間急行) Sub Express
停車駅:新今宮・天下茶屋・堺・羽衣・泉大津・春木・岸和田・貝塚・泉佐野から和歌山市の各駅
空港線開業前は俗称「赤準急」と呼ばれていた(種別幕が赤色の準急であったため)。また、1994年まで運転されていた羽倉崎駅発着の白線急行は、前出の空港急行ではなく区間急行が後継種別となっている。
名前のとおり、急行として走るのはなんば~泉佐野間のみで、この区間は空港急行と停車駅が同じ。
朝と夕方以降のみの運転で、和歌山市発着がほとんど。また、羽倉崎検車区の入出庫も兼ねて、羽倉崎発着の列車も数本設定されている。
羽倉崎以南の急行停車駅以外の駅のホーム有効長の関係で、樽井発(平日の夜に上り1本のみ)、みさき公園発(平日、土・休日の朝に上り1本のみ)、および和歌山市発着の列車は6両となっている。(そのため1000系や9000系に当たることが多い)
準急 Semi Express
停車駅:堺までの各駅と天下茶屋・新今宮(難波始発の下り列車は現在運転されていない)
平日の朝ラッシュ時上りにしか運転されない、滅多に存在しない列車。空港線開業前は俗に「青準急」と呼ばれていた(種別幕が青色の準急であったため)
堺付近の工場関係者に対する需要を狙って設定されたのだろうか・・・。
この列車は最長でも羽倉崎からとなっている。
普通車 Local
停車駅:新今宮と天下茶屋から和歌山市の各駅、空港線内の全駅
南海には全駅停車列車に2つの種別が割り当てられており、そのうち、南海本線では「普通車」と呼ぶ。
その理由は、今宮戎と萩ノ茶屋には南海本線の駅がないことと、かつて南海本線にも岸ノ里駅で高野線側から転線してくる「各駅停車」が運転されていたことがあり、そのときの「普通列車」は前出の2駅以外にも岸ノ里駅・玉出駅・粉浜駅を通過していた、という歴史があるためである。
かつて存在した種別
特急(全車自由席) Limited Express
停車駅:新今宮・天下茶屋・堺・岸和田・泉佐野・尾崎・みさき公園
一般車による特急列車。日中に1日2往復だけ走っていた。
停車駅はサザンと同一。
2012年4月のダイヤ改正をもって「サザン」に変更され、全車自由席特急は消滅した。
・・・と思っていたら節電対策で消滅から約3カ月の短さで期間限定ながら復活した(9月上旬まで)。
連絡急行 Express
和歌山市駅から国鉄線に乗り入れ、和歌山駅で阪和線天王寺発着の急行「きのくに」と併結して紀勢本線へ乗り入れていた気動車列車。キハ55系をベースとする車両を使用し、南海本線内は当時の特急と同じ停車駅(新今宮・堺・岸和田の3駅。1968年3月以前は泉大津・貝塚・泉佐野にも停車)で、特急と同格の列車として運転されていた。1985年の「きのくに」廃止に伴い、消滅した。
白線急行 Express
種別幕の「急」の文字の左右に白線が付いていたことから、俗称として存在した種別。急行停車駅に加え、春木駅にも停車するほか、羽倉崎駅発着の列車に限り同駅にも停車する。
1994年のダイヤ改正で空港急行に置き換えられ、消滅した。
「空港急行」の項も参照のこと。
赤準急 Semi Express
現在の区間急行に相当する種別。1994年に区間急行に置き換えられ、消滅した。
「区間急行」の項も参照のこと。
各駅停車 Local
1970年まで運転されていた種別。今宮戎・萩ノ茶屋駅にも停車。
詳細は「普通車」を参照のこと。