麻雀(おそ松さん)
こうしきまーじゃんかい
ストーリー(ネタバレ注意)
※台詞がないと分かりにくい回になっているため台詞を大幅抜粋。モノローグは斜体、台詞は太字で記載。
カラ松(以下カ):長い夜が始まった…
第一回戦は起家チョロ松で幕を開けた。
おそ松(以下お):リーチ
チョロ松の番がまわってくる。
チョロ松(以下チ):早いな…手役は何だ?タンピン系と読むのが妥当。そして多分好形だろうね。リーチ宣言牌の北は場に二枚切れの安牌。両面両面の一向聴だった可能性が高い。つまりツモ切りの四萬筋ならまだ通りやすいか…。
トド松の番がまわってくる。
トド松(以下ト):七萬?一発目に?おかしいよ。親番だけど打ったのがチョロ松兄さんだからなぁ。向聴?聴牌?でも聴牌なら東発親番を理由に即リーで追いかけてもいい。いや六萬のワンチャンスって可能性もあるね。でも生牌。ペンチーワンやシャンポンも否定できないのに。ま、とにかくこの押す理由はないね。
十四松の番がまわってくる。
十四松(以下十):七筒?降りたな。今のうちにリーチ者の現物を切っておいて後々追いかけリーチが飛んできそうな親に対しての危険牌を先に処理したんだね。にしても気になるのがドラがどこにあるのか。チートイドラドラだから簡単に降りるわけにはいかないけど。七筒切りでドラの対子を固定したんじゃないかな?てことはメンピンドラドラで満貫?それかタンヤオがついて裏まで乗れば跳満まで。でもそうなるとなんで親は押したんだろう。ドラやダブ東はないはずなのに…もしかして結構筒子に染まってるとか?ドラはあっちかも!
しかし、全員の深読みも虚しく、上がり牌ではない九筒だったため流局となってしまった。
そして次の対局が始まった時、
お:聴牌
リーのみのペンサンピンであるため、おそ松が上がってもリスクが少なかったため杞憂だった。
※以下しばらくカラ松の解説が流れるが記事が読みにくくなるので割愛(「カラ松実況まとめ」参照)。他の兄弟の台詞&モノローグのみ記載。
しばらくは好調だったおそ松だったが、
十:ロン!12000。ロン!12000は12300。ロン!18000。
お:飛んだ~!!
と、その勢いが止められた。
おそ松が一松と交代して第2局目、
ト:ポン!
十:リーチ
一松(以下一):リーチ
チ:ポン
ト:え~!三人聴牌~!パ…パス…
十&一&チ:パスなんかねぇ!
続いてチョロ松の番がまわってくるが、
チ:リ…リーチ…
折角リーチを取るが目に待ちが出てしまっている。
チ:あれ…出ないなぁ…
お&チ以外:いや出るわけない!
そして次に十四松の番がまわってくる。
十:1000点!
この1000点をきっかけに攻撃がずっと俺のターン状態になるが…
十:ローン!
一:それ少牌じゃない?
と調子に乗り過ぎて見事にチョンボになってしまう。
一:ケッ。出直してこい。
十:ヴォエ!
次に一松の番になるが何度も負け続けて機嫌が悪くなり、卓をひっくり返してしまう。
一:そろそろ寝ない?
チ:子供か!お前
そんなこんなで次は一松の代わりにカラ松が参戦する。
しかし役満縛りにこだわりすぎるため、
十:ツモ
カ:サクセース!
と十四松にツモられた。
カ:フッ…飛んだぜ
ト:相変わらずくっそ弱いねー
しかしここまでは前章戦…
お:「あーあ。なんかつまんねぇな。お前らこんな点棒かき集めるために麻雀やってるんじゃないだろ。真剣勝負でいこうぜ。たった一牌に血が滾る命のやり取りをさ!」
このおそ松の台詞で場が一転、先ほどとはまた違った青天井ノーブレーキ(しかも飛び無し)な「松野家麻雀の闘牌」が始まった。
最初はおそ松が流れをつかみ、連荘する。
そして飛び無しルールであるため、一度流れにのったおそ松は無双し、積み棒(持ち点を表す棒)が5万本を超える。そして東一局50042本場目を迎える。
お:リーチ!トビがねぇから搾れるだけ搾り取るよ~
完全に追い詰められた残りの松野クソブラザーズ
ここでトド松が
ここは勝負!この現物牌を…
いっけー!現物!通れー!
当たり前だが通った。
ト:と…通ったー
お:いや現物だから通るんだよそりゃ…そんな喜ばないでトッティ!なんか腹立つからやめて
続いてチョロ松も
僕も負けてられない…この危険牌…
通れ~!
…危険牌と言っているが現物である。
チ:通ったやっふ~!
お:いやそれも現物だから!俺もう切ってるから!てかお前これペンで書いたろチョロ松!
…しかも『何も書いていない牌にマジックで「中」と書く』という古典的なイカサマをしていた。
その後も松野クソブラザーズのおふざけは止まらず…
カ:やっと来たぜ…神満!十四松~
※そんなものありません。
お:いやねぇよそんな役!てかなんでこんな一索持ってんだよ!神満って何!?
十:はいポン!チー!ポン!チー!からの~裸単騎!
お:いいってそういうの!ちゃんと麻雀やろう…
一:できた!
お以外:ひ…聖澤庄之助!おおー!?
とうとう収拾がつかなくなってしまった。
お以外:あ~それ!ダイサンゲン!勝ってツーリート、ポン!チー!ポン!チー!聖澤!
お:ずりぃんだよお前ら…俺せっかく勝ってたのに!もうお前らとは二度と麻雀やらないから!
こうして松野家麻雀は閉幕した。
カラ松実況まとめ
第21話Aパート本編中、カラ松が六つ子それぞれのプレイスタイルを解説していた。尚、これらのプレイスタイルは各六つ子の性格に合わせつつパロディネタ用であるものも存在する。
※順番は本編での紹介順。
- おそ松のスタイル
おそ松の麻雀ポリシー。それは全ツッパ。カンチャン・ペンチャンはもちろん単騎の即リーもいとわない。しかも一度鳴いたら降りない。親リーだろうが押しの一手、押して押して押しまくる。故に…守備力が皆無!トビ率100%、『オーラス知らずのおそ松』
- トド松のスタイル
トド松の麻雀は一味違う。最速最強をうたう鳴き麻雀。スピードだけじゃない、時には下家に甘い牌を下ろしライバル同士の潰し合いを演出。ただし…押されたら小便ちびるほどのメンタルの弱さ、長考最高時間40分。『ベタオリの貴公子、トド松』
- チョロ松のスタイル
守備型の理論派デジタル雀士。場況読みに長けその場その場の最善手を尽くす。流れやツキは一切信じない最強に分類される麻雀。ただし嘘がつけない性格が災いし待ちが目に出てしまう。ロンは絶望。『ノーリターンなオープンリーチ、チョロ松』
- 十四松のスタイル
説明不能のオカルトシステム。なんてことない安手。だがこれをきっかけにゾーンに入る。十四松タイムは絶対攻撃時間。乗れば何人たりとも阻めない。ただし…テンションアップと同時にチョンボ率も大幅UP!『フリテンの暴君、十四松』
- 一松のスタイル
異様な捨て牌、異様な鳴き。早さも打点も全く読めないブラックボックス麻雀。ただし…普通に弱く普通に負け機嫌が悪い。『卓かえしの一松』
- カラ松のスタイル
手役アーティスト。妥協したアガリに意味はない。満貫、跳満、メンチンは論外。倍満すら聴牌取らずの役満縛り。故に毎回ツモられ貧乏。『不和了のファンタジスタ、カラ松』
簡単な用語解説
第21話Aパート中に出てきた用語のみに絞って解説。
※基本的なルール及びより詳しく知りたい場合は「麻雀」の記事を参照。
※間違い&もっとわかりやすい表現などがありましたら追記・修正お願いします。
前提(解説を読むための簡単な予備知識)
- 起家(チーチャ)
麻雀をする前に決める役割「親」のことを指す。親になると点数が通常時よりも多くもらえる分、負けた時の点数も多く持って行かれる。「起家チョロ松」とは、チョロ松が親であることを指す。
更に、おそ松無双時の東一局(第1回戦)50042本場とは「親が変わらないまま50042試合目を迎えた」という意味である。
- 放銃(ホウジュウ)
対局者のアタリ牌を打ってしまうこと。「振り込む」・「ウツ」ともいう。
- 鳴き(なき)
条件を満たして「ポン」、「チー」と発声することにより他家の捨て牌を使うことが出来ること。カンは例外。
- 和了(ホーラ、あがり)
手牌を一定の形に揃えて公開すること。他のゲームにおける「あがり」に相当する。動詞化して「和了る」「和がる」「和る」(全部読みは「あがる」)のように表記されることもある。
カラ松の場合、「不和了(ノーホーラ)」…つまりあがったことがないということ。
- 牌(パイ)
麻雀において使う道具で、将棋でいう駒のこと。牌山とはその山のこと。
- 役(やく)
麻雀において、和了したときの手牌の特定のパターン、および、和了した ときの特定の状況。ちなみに「役満」とは雀で特に難易度の高い役の総称、あるいはそれで得られる得点 のこと。
本編に出てきた用語解説
- 立直(リーチ)
聴牌したことを他家に宣言すること。場に1000点供託する。
- タンピン
麻雀における基本の役の一つタンヤオ・ピンフの略称。
全て2から8の数牌で揃えるだけのタンヤオ、メンゼンで順子を4つと役牌でない雀頭を揃え、テンパイ時の待ちがリャンメンという条件で宣言できるピンフという役の複合。
- 好形(イーシャンテン)
牌効率が良く、受け入れ枚数が多い状態。
- 筒子(ピンズ)
筒を描いた1~9までの数牌。全36枚。
- 聴牌(テンパイ)
あと1枚必要な牌がくれば和りになる状態。
- 安牌(あんぱい)
安全牌のこと。放銃(他家に打ち込んでしまうこと)の危険がない牌。
- 一向聴(イーシャンテン)
あと1枚必要な牌がくれば、テンパイになる状態。
- ロン
他家の捨てた牌で和りになる事。またその時の発声。
- オーラス
そのゲームの最後の局。 東風戦で東4局、東南戦で南4局のこと。
おそ松の「オーラス知らず」とは、この最後の局がくる前に負けてしまうということ。
- 飛び
誰かの持ち点が0以下になるとその時点でゲームを終了してしまうというルールがある局の時、持ち点がゼロ以下になること。
通常(飛びがない場合)は支払いできない分を「借り」ということにしてオーラスまでゲームを続ける。
- ツモ
牌山から順番に牌を1枚ずつ持ってくる事。ツモ和りの事を略してツモとも言う。
- ドラ
手の内に1枚ある毎に一飜が加算される懸賞牌。但し、役ではない。
- ベタ降り(べたおり)
自分の和りを完全に放棄して降りる事。
- 少牌(ショーハイ)
局の進行中に手牌が13枚より少なくなってしまう事。発覚後は和り放棄。
- チョンボ
和れない状態であるにもかかわらず、故意にまたは間違って和りを宣言する事。チョンボした時点で局は終了。
- 満貫(まんかん)
和り点の上限を設定する為の単位。満貫以上の和りは、あらかじめ得点が定められている。子は8000点、親は12000点。つまりカラ松は本来この時点でも十分上がれる状態である。
- 青天井(あおてんじょう)
満貫以上の和りに対しても、原則通りに符と飜数の掛け算で計算するルールのこと。つまり通常時よりも点数がインフレする。
- 現物(げんぶつ)
一対局者がすでに切っている牌。他家に対する安全牌・危険牌を判断する上でのひとつの材料となる。
- 危険牌(きけんハイ)
捨て牌などから見て、放銃の可能性の高い牌。
- 河(ほー)・吃(ちー)
河とは、捨て牌を切る所でそのまま「かわ」とも言う。吃とは、順子(同種の数牌で、数位が連続している3枚を組み合わせた面子)を作る為に上家の捨て牌を鳴いてさらす事。
- 裸単騎
十四松がやっていたように「ポン」「ポン」「ポン」「チィ」の四面子を副露しての単騎待ち。もちろん本編のように全裸になるという意味ではない。
※副露(フーロ)とは、他のプレイヤーの打牌を取得することにより面子を 完成させること。
※単騎待ちとは、待っている牌は少なくとも意外とアガることが出来る待ちの形のこと。
- 三元牌(さんげんはい)
白(はく)・發(はつ)・中(ちゅう)の3種類の牌。全12枚 。
最後のシーンで出てきた大三元(ダイサンゲン)とは、これらを刻子または槓子にしてあがった状態の役満である。
※刻子(コーツ)とは、全種類の牌で同じ3枚の組み合わせのこと。
※槓子(カンツ)とは、全種類の牌で同じ牌4枚の組み合わせのこと。