クラシックカーとは旧車、或いは古い車の意であるが、その定義は難しく、広義で言えば登場から30年以上が経過すればほぼクラシックの範疇とみていいだろう。
だが、今のところクラシックカーと呼ばれるのは概ね1910年代から1970年代頃までに誕生したクルマを差すとみていいだろう。1910年代以前もクラシックと呼んで差し支えはないが、その頃のクルマは一部を除いてクルマとしての完成度は低く、その意味で一定の完成度を持つようになる1910年代以降からと考えるのが妥当であろう。
クラシックカーの中でも王道といえるのはやはり1920年代から30年代までに誕生した欧米の名だたる高級車ではないだろうか。この時代はまだクルマとしてのスタイルの変遷の激しい発展途上期であり、個性的なスタイルのクルマが数多く散見されるのが特徴である。そのためクラシックカーマニアの間でも特に人気が集中する年代でもある。
恐らくは二度と現れないであろう類の破格のクルマも少なくなく、まさに時代の徒花として誕生したこの年代のクラシックカーは現在の高級車さえ足元に及ばないオーラをまとい、まさに孤高の存在であるといえよう。そして今も多くのカーマニアを惹きつけてやまない。