クラシックカーの定義は難しい。広義で言えば登場から30年以上が経過すればほぼクラシックの範疇とみていいだろう。ただ、現在一般には1960年代〜1980年代辺りの比較的新しい時期に生産された車は旧車と言われ、クラシックカーとは区別されることが多い。狭義では第二次世界大戦前に生産された車、もしくは登場から60年以上経過した車、ということになるだろうか。ただ、登場年代で定義するとミニなど長期にわたって生産された車の扱いが難しい。
クラシックカーの中でも王道といえるのはやはり第一次世界大戦と第二次世界大戦の戦間期、1920年代から1930年代までに誕生した欧米の名だたる高級車ではないだろうか。この時代はまだクルマとしてのスタイルの変遷の激しい発展途上期であり、個性的なスタイルのクルマが数多く散見される。そのためクラシックカーマニアの間でも特に人気が集中する年代でもある。
恐らくは二度と現れないであろう類の破格のクルマも少なくなく、まさに時代の徒花として誕生したこの年代のクラシックカーは現在の高級車さえ足元に及ばないオーラをまとい、まさに孤高の存在であるといえよう。そして今も多くのカーマニアを惹きつけてやまない。