室井静信
むろいせいしん
小野不由美の小説「屍鬼」に登場するキャラクター。
CV:興津和幸
概要
主人公格の一人。
寺院の息子。独身。村の人々からは「若御院」と呼ばれている。本業は僧侶で、住職である父・信明が寝たきりになっているため、代行して寺全体を取り仕切っている。
副業として小説を書いているが、ワープロに抵抗感があるため未だに原稿用紙を使っている。
尾崎敏夫と安森幹康とは幼馴染みである。性格は温厚で、繊細で理想主義なところがあり、学生時代に自殺未遂を起こしたことがある。
以下、ネタバレ注意。
屍鬼による外場村襲撃のきっかけを作った人物。静信による「村は死によって包囲されている。」という出だしのエッセイに沙子が興味を抱き、屍鬼のための安住の地を創る計画が実行された。村では伝承により「おきあがり」と呼ばれていた存在が「屍鬼」と呼ばれるようになったのも、静信の小説による呼称を沙子が気に入ったため。敏夫の恭子を実験体にした屍鬼殺害の実験を目の当たりにし、敏夫と袂を分かつ。また、同時期に失踪した父・信明の安否を確かめるため、戻れないのを承知の上で洋館に赴く。沙子と辰巳からの吸血により、最終的に人狼となった。村人の反撃により計画が頓挫し、自身も大川富雄に追い詰められたことにより絶望した沙子を諭し、燃え上がる村から都会へと共に脱出した。