坂巻泥努
さかまきでいど
漫画『双亡亭壊すべし』の登場人物。大正時代に「双亡亭」を建てた絵描き。
壊すべきは何ぞ壊すべきは何ぞ
ほむら片手に
ぐるり 辺りを見回して探しあぐねた
貴方は屹度 そろりそろりと また歩みはじめる
坂巻 泥努(1904~没年不詳)
概要
『双亡亭壊すべし』の登場人物。
物語の舞台である「双亡亭」の主。第一次世界大戦時に紡績業で財を成した資産家の長男。
画家志望だったが、関東大震災後に精神に変調をきたし、国外旅行から帰国後の1925年より全財産を投じて双亡亭の建設に着手した。
現在、泥努の写真は残っておらず、姿を確認できるのは本人が描いた歪な姿の自画像のみ。
関連タグ
以下ネタバレ注意
双亡亭内に突如現れる、奇怪な肖像画の中にいる謎の男の正体。暗闇の中で1人キャンバスに向かっている。
気難しい性格で、自身の芸術表現は「診察」と称し、凡人には決して理解できないものだと語る。
読心能力を持ち、他人の思っている事が分かる。
90年前、双亡亭にやってきた最初の<侵略者>を逆に支配し、老いない肉体を得て、双亡亭の内部で人を取り込む肖像画を描き続けている。
同じく絵描きで、芸術について似た価値観を持つ凧葉務に興味を示し、彼に双亡亭の中を自由に動き回ることを可能とする「黒い手」の力を与える。
本名は「坂巻由太郎」で、黄ノ下残花とは幼馴染であったが、彼が双亡亭が入った際は躊躇いなく肖像画に引き込ませた。残花は、泥努が絵を好きになったのは泥努の姉・しのぶの影響だと考えている。