概要
漫画『双亡亭壊すべし』の登場人物。第63回(7巻)から登場。
ガスマスクをした憲兵隊に襲われ、絶体絶命だった青一を助けた男性。
昭和7年の人物で旧日本軍少尉。
肩書きは「帝国陸軍 東京憲兵隊 沼半井小隊 第四分隊隊長 黄ノ下残花 少尉」。
顔を包帯で覆った不気味な姿であるが、剣の腕に長ける。一人称は「己(オレ)」。
軍人気質であり少々(?)高圧的なところはあるが、自分本位ではなく、凧葉務とは違う形ながら精神力もある。他者の観察に秀でる坂巻泥努の旧友であるからか、異能や身体の差異などに関する偏見が少ないが、軍務に関する話題が持ち上がると、受け入れに多少時間がかかってしまうことも。
五一五事件における犬養毅総理銃撃犯を追って突入した双亡亭で、幼馴染の坂巻泥努と邂逅。彼が描いた絵に部下諸共引きずり込まれて重傷を負う。
前述の青一に襲い掛かった憲兵たちは、双亡亭に飲み込まれてしまった彼の部下。
嗤いながら自分を殺そうとした泥努に復讐を誓い、持ち前の肉体と精神の強さで命からがら外へ出た残花は、傷を癒す霊水を持っている『白城百水教』の「生き本尊」帰黒と接触する。霊水で回復した後、彼の事情を理解し自分の力が必要と判断した彼女と共に双亡亭へ再び乗り込む。
その後、同じく双亡亭攻略に参戦していた凧葉青一達と接触。年月のズレなどに対し、動揺などを露わにするが、やがて持ち前の精神力と軍務などで培われた技能を駆使して、彼らとともに共闘するようになる。
能力
霊能力や超能力を持たない普通の人間であり主に日本刀を得物にしている。また旧軍の軍人らしく十四年式拳銃も所持している。
軍人の家系に生まれたこともあり幼少期から父親から厳しい剣の修練を受けながら成長し今に至る。その腕前は双亡亭の怪異にも通用する程で取り分け居合術は達人の領域。また、剣一辺倒ではなく相手に刀を受け止められた直後に即座に拳銃による銃撃を加えるなど交戦した応仁からは「喧嘩慣れしてる」と評されている。
しかし初めて双亡亭の絵画から脱出した際全身の表皮と肉を失う程の重傷を負い帰黒の霊薬の力で傷は癒しているものの体力が落ちており、長時間の戦闘では体力切れによる息切れが激しくなり、動きも悪くなってしまう為、継戦能力に乏しいのが弱点。