概要
ビギナ・ギナと同時期にダギ・イルスを基に開発した火器強化型。
クロスボーン・バンガード(以下、CV)はアナハイム・エレクトロニクス社(以下、AE)との関係が深く、同社によるSFP(シルエットフォーミュラプロジェクト)の内容を把握しており、また同時にサナリィによるF計画の概要も入手していた。そのため、本機はビギナ・ギナのフィン・ノズルに相当する新技術としてヴェスバーを導入、装備することを前提に設計されている。
サナリィ製のF91に装備されていたヴェスバーは、内蔵コンデンサーによって本体から分離した状態でも数射程度の使用が可能であった。しかし、このビギナ・ゼラやAE製のRXF91に装備されたヴェスバーは、開発スタッフがそのコンデンサーの存在を解明できなかったためにオミットされており、基部から取り外して使用することは不可能である。しかし、このユニットはAMBACおよび推力向上の観点においても非常に有効であり、ジョイントとして使用されているクランク構造やロケット・モーターの設置によってF91をもしのぐ高機動性能を達成している。この機体のヴェスバーにはさらに上下2基構成のセンサーを搭載しており、F91で大きな問題となっていた照準精度の低さが解消され、命中精度が大幅に向上している。
頭部にはデュアルセンサーを採用し、ガンダムタイプに酷似したエクステリアも用意されている。CVの戦略の一環としてプロパガンダに用いる構想があったためといわれている。