プレイステーション初期のSTG(シネマティック・シューティングゲーム)。
自機の当たり判定が大きかったり敵弾が異様に速かったりとゲームとしては少々大味ながら、非常に質の高いムービーシーンと演出、メカデザインで高い評価を得ている。
また縦スクロールや横スクロール、疑似3Dなど多数のスクロール方式を用いているのも特徴。
なお「フィロソマ」とは、エビなどの幼生の一形態を指す。
あらすじ
多国籍企業シンフォ・カイファーが所有する資源採掘惑星ORA-194-220がコールした惑星遭難信号。
核を用いた内戦や惑星規模の災害でもない限りコールされないそれを受信したSCV-13攻撃型宇宙空母「ギャラント」は、惑星220へと最新鋭戦闘攻撃機F/A-37ストレガを降下させた。……地獄へ向かって……。
ミステリアスな結末を秘めた壮絶な戦いが幕を開ける。
オープニング動画
登場キャラクター
D-3
主人公。今回が初ミッションとなる新人。
なおコードネームD-3は『Dチームの3人目』という程度の意味。名前で呼んでもらえない。
アナポリス出のエリートだがカレンに対しサー付けで返答するなど良い性格。
続編に相当する「フェイズパラドックス」ではいなかったことにされた。
声優:鈴木勝美
ニコラ・ミショー大尉
チャーリーチームのリーダー。ハンサムそうな女性だが、落ち込んだりもする。
でも立ち直るのも早い。
D-3の本名を知らない。
かなり不幸。
声優:田中敦子
ラング
デルタチームのリーダー。渋い男性。何かにつけて「なにっ!」と驚く。
落ち込んだミショー大尉を励ましたり、頼れる人。
作戦指示上、今回の任務ではデルタチームごとミショーの指揮下についている。
声優:堀内賢雄
カレン
デルタチーム所属。D-3に対して先輩風吹かし気味。
操縦に関しては後述のアリスに依存気味。
ギャラントの乗員は知らないがキナバルの姪。
航空際でラングのアクロバット飛行に一目惚れし、イギリスの名門校を退学してUNFに入りパイロットとなった。
声優:岡村明美
キナバル艦長
母艦ギャラントの艦長。
シェイクスピアの研究家として有名。
かつてはギャラントの副長であり、当時の艦長代わりに泥を被り降格の上で左遷された過去がある。
実の娘のように可愛がっていたカレンに甘く、ラングの事を教えたりギャラントに配属したりするだけでなく、可能な限り気遣っていた。
声優:大塚明夫
コックス少佐
母艦ギャラントの副長。
賠償金の免除と刑務所からの出所と引き換えにミショーをUNFに引き込んだ。
緊急時に慌てようとも即座に立ち直り、事務的に事態に対応することが出来ることから付いたあだ名は「アイスマン」。
声優:長島雄一
アリス
正式名称・凍項電子新社製祥雲LLN68。F/A-37ストレガに搭載されているボイス応答型統合戦術支援AIコンピューター。
ストレガに搭載されていることは機密扱いであり、一般には単なるアビオニクスとして発表されている。(アリスというコードネームすら知る者はごく僅か)
声優:堀越真己
登場メカニック
前述のアリスをはじめ、数多の革新的な機能を備えた最新鋭戦闘攻撃機。
僅か700機しかなく、まだまだ軍全体を見ても行き渡っていない機体だが、なぜかギャラントには20機以上のストレガが定数一杯に配備されている。
主な特徴……
- 単機での大気圏突入・離脱が可能
- 『グランドモード』へ変形、超低空(地面スレスレ)侵攻が可能
- ボイス応答AI(アリス)搭載
- 水中航行可能(!)
- レーザー・バルカン・荷電粒子砲など複数種武装を標準装備
- 対空兵器だけでなく対地攻撃用のパラグレネード(レイブリッド)やMk-38 50ポンド燃料気化爆弾等も搭載
- アサルトウィングを腕のように使うことで側面や後方への射撃が可能
- 核爆発下の電磁波にも耐える高いEMP耐性
ファージストレガ
ストレガが敵生体に浸食された形態。
ファージ期のフィロソマに変異しながらもストレガの武装の一部を残しており、バルカンの他にレイブレットによる攻撃を行ってくる他、追尾生体弾ソーマディスチャージャーを放つ。
先行したアルファフライトの成れの果てであり、3機編隊でデルタフライト(というかD-3ひとり)に襲い掛かる。
グレインジャー
無尾翼機の空中補給機。
全長約300メートル、重量2,000トン。
コードネーム「スターリン」。
ストレガ3機分の携行弾薬定数を補給できる。
ストレガは胴体上部に設けられた甲板に着艦し、エレベーターで格納庫まで運ばれ整備と補給を受ける。
武装はほぼゼロで近接迎撃用のバルカンのみ。
代わりに高いステルス性能を持ち、燃料に添加剤を加え光学迷彩を使用したフルステルスであればいかなる探知も不可能。
いつの間にかチャーリーフライトの2機とともに撃墜されていたり設定画も公開されていないと不遇な機体。
UNF-SVC13ギャラント
UNF第7独立任務部隊に所属する攻撃型宇宙空母。
退役間際とはいえ、エスコートの巡洋艦等が存在しない。
実戦配備が始まったばかりの最新鋭の戦闘攻撃機を定数いっぱいまで保有している。
(この点をして、D-3に『まともな艦ではない』と評されている)
リニアカタパルトは左右各5の計10基装備で、重量物を投射するなどの攻撃にも転用できる。
主砲は左右合計で計10門。
20メガトン核弾頭を10発装備したMk-47 MIRV(多弾頭各個目標再突入体)を50発装備している。
その攻撃能力は、惑星1個を滅亡させるに十分ともいわれている。
PHASE PARADOXではオープニングにて惑星220の破片を受け機能停止、エンディングにて13軍管区所属駆逐艦「ゲオルガトス」により自沈処理された。